蒼太は2年ほど前、私と全く走れなくなってしまった犬です。
その当時は、blogにはあまり書きませんでしたが、かなり悩んでいました。
蒼太の俊足に私が先回りをしようと走れば、バーを跳ばずに私の方へ引き寄せられるように
走り込んで来てしまうし、私が合わせて走れば、バーは跳ぶけどすぐに追いつけない事態に
なってしまう感じでした。
その上、走り出して興奮してしまうと、トンネルを探して突っ込んで行ってしまうので、
全くコントロールがききませんでした。
その頃、オビでは「会長賞」をいただいたりしていたので、
アジリティーでコントロールが効かないのはオビディエンスができてない
せいばかりとは言えず、どうしたら良いのか、途方に暮れてしまっていたのでした。
2年前の12月の競技会でJP1を走った時でした。
1本目のバーを越えた蒼太の眼の色が変わって、もう、やりたい放題で
なんとかコースに戻して走っても次の展開には間に合わず、結局失格してしまいました。
同じクラブだった方たちには、「蒼太は言うことを聞いてるのにね~、あともう少しなのに。。。」
って励ましていただいたりしたんだけど、一緒に走ってる私にはどうしてもそうは思えなかった。
「蒼太が勝手に走ってる。。。」そんな印象しか残らなかった。
実は、走り終わった後に、どうしたらいいのか分からなくなっちゃってた私は、
蒼太を思いっきり責めた。
私は、今でもあの時の気持ちとあの時の光景を鮮明に覚えています。
あとにも先にも、あんなに犬を責めたことはないから。。。
辛かった。。。ただただ、辛かった。。。
2走目のAG1は、さすがに蒼太も冷静になって走ってた。
皆には「良かったよ」って言ってもらったけど、ゼンゼン嬉しくなかった。
帰りの車、運転しながら涙が止まらなかった。。。散々泣いて、
そして、もう辞めようと思った。
数日後、今のS先生が心配してくださって、以前一緒に練習をしていたジャック仲間の
Mさんを通じて声をかけていただいて、今のクラブに通うことになったのでした。
最初は、「落ちるところまで落ちたんだから、そうそうできるようにはならないだろう」と
諦めていました。
熱心に指導していただいていて先生には申し訳ないけど、ハッキリ言って、
「どうせまたダメだ」って思ってました。
「ここでダメだったら、諦めもつく」そんな気持ちでした。
でも、練習をしていくうちに、心の隅っこですが、諦めきれない気持ちがチクチクとして、
だんだんと大きくなっていきました。
結局S先生のところで、1年近く、蒼太を最初から作りなおしていただきました。
私が先に走っても「ハードルを跳んでくるんだよ」という本当に初歩から蒼太に教え込みました。
私の走行ラインが多少悪くても指示があれば、「跳ばなくてはいけないんだよ」と
ヒール、ディス、オーバーすべての跳び方について教え込みました。
何気なくやってることすべて教え、できないことすべて教えました。
最初は、いつまで、何処まで教えれば走れるようになるの??って不安にもなりました。
暗闇の中をやみくもに走っている気がして、何度も気持ちが折れました。
あの最低の一日があったから、折れても落ちる場所はありませんでした。
でも、一歩づつ結果を出しては、「あぁ、こんなことができるようになったのか。」と
蒼太の変化を嬉しく思い、結果が出なくても課題が見えてくるようになっていきました。
2年目に入ったころから、1度から2度へクラスもあがり、今年はOPDESで6月に3度、
JKCで今週末から3度にあがります。
今は、諦める気持ちなど全くございませんっ!!
行けるところまで行く!!前向きです。
2年前のあの日を忘れず、教訓として、蒼太と築きあげてきた2年間を基礎に
これからも走り続けて行こうと思ってます。
今日も欧介兄さんのお鼻をポチットしてお帰り下さいね~。