フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

9月6日(土) 雨のち曇り

2008-09-07 00:22:18 | Weblog
  昼食にキムチ炒飯を食べ、少しばかり昼寝をしてから、散歩に出る。日本工学院の新校舎の工事に携わる人達のためのプレハブ宿舎の前に飲み物の自販機が設置された。普通のところよりも値段が安く、ショート缶はどれも100円である(通常は120円)。一種の福利厚生であろうか。私のお気に入りの「朝の健康果実」があったので、100円を投入し、その場で飲む。やっぱりジムでのトレーニングの直後に飲む方が美味いなと思いつつ、工事現場の方に目を転じて驚いた。「鈴文」の取り壊し作業の真っ最中なのだ。なんという手際の速さであろう。唸りを上げるパワーシャベルがマザー・エイリアンのように見える。「鈴文」のご主人は自宅で静養されているのか、そとれとも入院されたのか、いずれにしろご主人には見せたくない光景である。「鈴文」最後の日だ。しばらくその場にたたずんでいると、通りがかりの女性が「すごいですね・・・」と後ろから私に声をかけた。「鈴文」が消滅することを惜しむ人はたくさんいるのだなと思いつつ振り返ると、パーマをかけた若い女で、よく見ると私の娘だった。今日はこれから芝居の稽古に行くらしい。「写真、撮っておいてね」と言ったので、「うん、もう撮ったよ」と答える。小津安二郎の映画にこんな父娘の会話の場面があったような気がする。