フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

9月9日(火) 晴れ

2008-09-10 02:33:08 | Weblog
  午後、自転車に乗って郵便局に学会費等の振込みに行く。久しぶりの雲ひとつない晴天。陽射しは強いが、風は爽やかである。「あかあかと日はつれなくも秋の風」(芭蕉)。毎年、今頃になると、この句がよみがえる。
  振込みを済ませて、さてどこで昼食を食べようかと考え、呑川沿いの道を堤方橋まで走って、そこから池上通りを左(池上駅方面)に行って、とんかつの「燕楽」に行く。「かつランチ(850円)を食べる。「鈴文」のとんかつ定食(950円)の肉は150gだったが、ここは90gである。当然、肉は薄く、もの足りない気がするが、軽く食べたいときにはかえっていいかもしれない。塩、醤油、とかんつソースの三種で食べる。ここの塩は岩塩である。容器に入った岩塩を挽いて降りかけて食べるのだが、これが美味い。白味噌仕立ての豚汁(「鈴文」の豚汁は赤味噌仕立てだった)、自家製のポテトサラダ(「鈴文」は白菜のお新香)、千切りキャベツ(「鈴文」のキャベツはざっくりと切ってあった)、どれも美味い。とんかつ以外は「鈴文」を凌駕しているといってもよさそうだ。今度は肉厚のロースかつ定食(2000円)を注文してみたいと思う。それから、「鈴文」にはなかったかつ丼(ロースとヒレの2種)、かつカレーなんかも注文してみたい気がする。それにしても「鈴文」が閉店(8月23日)してまだ一月も経っていないのに別のとんかつ屋に行くというのは少々気が咎めないでもない。妻に先立たれた男が早々に再婚相手を探しているみたいではないか。娘に「お父さん、ひどい。お母さんがかわいそう」と非難されそうだ。しかし、娘よ、キリストも「人はパンのみにて生くるにあらず」と言っている。つまり「人はパンだけでなく、とんかつも食べなくては生きていけない」と言っているのだ(ただしバチカンはこの解釈を異端として扱っている)。
  呑川を来たときとは逆に下って、途中でJRの踏切を越えて、梅屋敷の商店街へ行く。「琵琶湖」で珈琲を飲もうと思ったのだが、この陽射しの中、自転車を漕いだのでカキ氷が食べたくなり、商店街の外れ、産業道路の向こうの「福田屋」まで行き、氷イチゴを注文する。値段は180円。店構えもレトロだが(クーラーなんてものは入っていない)、値段も1960年代にタイムスリップしたみたいである。メニューを見ると「コカ・コーラ100円」とか出ている。これ、たぶん、ペットボトルのコカ・コーラを小さめのコップに注いで出すのであろう。そうじゃなきゃ赤字だ。「冷シキリンレモン」も「冷シカルピス」も100円である。「冷シ」の文字が泣かせる。すぐ近くに銭湯があり、きっと銭湯帰りの人達が立ち寄る場所として繁盛したのに違いない。とんかつを食べた直後なので注文するのは控えたが、「お雑煮」も「氷イチゴ」と同じく180円なのだ。若い女性が注文していたが、お汁粉と同じ小振りの椀で出てきた。ちょっと小腹が空いたときにちょうどいい。今度来たときに注文してみよう。