フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

3月3日(火) 曇り(東京)のち雨(金沢)

2009-03-04 01:59:53 | Weblog
   8時ちょっと前に起床。卵焼き、トースト、紅茶の朝食。9時過ぎに自宅を出て、東京10時12分発のMAXとき317号に乗車。そのときは曇り空。越後湯沢で11時37分発のはくたか8号に乗り換えてしばらくの間は陽が指していて、まぶしいのでカーテンを閉めて、東京駅で購入した駅弁(牛肉弁当)を食べた。駅弁としては定番的なもので、当たり外れのない味である。

         
 
         

  直江津を過ぎて少しすると日本海が見えてくる。この頃には空はすっかり裏日本的曇天となり、そのうち傘を差して歩いている人の姿が目につくようになる。金沢到着は午後2時18分。少し買い物をしてからホテルにチェックイン。荷物を解き、身軽になって、内灘に出かける。普通に雨が降っているが、どうってことはない。金沢に来たらとりあえず内灘海岸に立つ。そうしないと金沢に来た気がしない。金沢は今度で4,5回目の訪問になるが、最初のときは金沢でもめったにない大雪で、列車が遅れに遅れ、金沢に着いたのがすでに夕方で、それから浅野川線の終点の内灘に着いたときはもう夜で、海岸までの(普通なら20分ほどの)道のりを、雪の降る中、膝まで積もった新雪に難儀をしながら、1時間くらいかかって歩いた。初めて歩く道だから、いつになったら海岸にたどり着けるのか、たどり着いたとしてもまた駅まで戻ってこれるのか、はなはだ心もとなかった。映画『八甲田山』の世界を独りでやっているような気分だった。あのときに比べれば、雨なんてなんでもない。しかし、やっぱり海岸は寒かった。金沢駅のホームに下りたときは東京と同じか、むしろ少し暖かい気がしたが、やっぱり海岸は寒かった。雨がいつの間にか霙混じりになっている。やっぱりあの分厚いセーターをバッグに無理やりにでも押し込んでくるべきだったと後悔する。風邪がぶり返しそうだ。ケータイで海岸の写真を撮って娘に送る。どうだ、寒そうだろうというつもりだったのだが、後から東京は夜になって雪が降っていることを知った。東京も寒いんだ。

         

         

  あまりに寒いので、海岸沿いのショッピングモールに飛び込み、フードコーナーで珈琲を注文し、中華料理の店「来」の夕方の開店までの時間、列車の中から読んでいた吉見俊哉『ポスト戦後社会』(岩波新書)の続きを読む。「来」では来麺(タンメンの一種だと思う)を食べ、夜食用に炒飯を作ってもらう。ホテルに戻り、すぐに大浴場へ。生き返る思いだが、私としては湯はもっと熱くてもいい。41度に設定されているのかなと思うが、もう1度上げてほしい。上がり湯に熱いシャワーを浴びる。
  11時から衛星放送でやっている将棋のA級順位戦最終局の模様を見ながら、フィールドノートの更新。谷川九段は勝って降級を免れた。よかった。谷川がB級で指している姿はまだまだ見たくない。羽生名人への挑戦者は郷田九段に決まった。降級は鈴木八段と深浦王位。厳しい世界だ。