7時、起床。フィールドノートの更新をして、「梅ちゃん先生」を観ながら、ベーコン&エッグ、トースト、牛乳の朝食。主人公梅子のキャラはどうしても「ALWAYS 三丁目の夕日」の六子と重なる。
今日は夕方近から暴風雨になるとのこと。午後2時からの会合があって、たぶん2時間くらいかかるであろうから、ちょうど雨風がひどくなる頃に帰ることになるのかと思う。どうか途中で電車が止りませんようにと祈る。
10時に家を出て、大学へ。朝方は晴れていた空が怪しげな雰囲気になってきた。
11時に左右社のH氏が研究室に来られる。遅れている原稿のことで相談。構成のこと、締め切りのこと、それ以外の雑談的なこと、2時間ほど。
「たかはし」に昼食をとりに出る。授業がまだ始まっていないためか、この天候のせいか、1時半ごろ行ったのだが店内はガラガラだった。豚肉生姜焼き定食を注文して、普段はしないお店の方とおしゃべり。小鉢に鰹の刺身がついているのが嬉しい。刻んだネギがたっぷり入った味噌汁も美味しかった。
2時からカリキュラム委員会打ち合わせ。やはり2時間はかかった。さらに30分ほど雑用をして、4時半ごろ大学を出る。東西線は直通運転を中止しているが、いつもよりかなり混んでいる(飯田橋から乗ってくる人がとても多かった)。京浜東北線もちゃんと動いている。9月11日の台風のときは、浜松町で立ち往生してしまったのだが、今日は一駅ずつ確実に蒲田に近づいていく。最後、1つ手前の大森駅を出発したときは、これで間違いなく蒲田まで辿り着ける、やれやれと安堵した。
6時前に蒲田に着いて、しかし天候はそれほど悪くはなっていなかったので、駅ビル内の喫茶店「フラッグ・カフェ」で一服する。混んだ電車でずっと立っていたのでくたびれたのである。
東急プラザの栄松堂に寄って以下の本を購入。
小川糸『あつあつを召し上がれ』(新潮社)
長岡弘樹『陽だまりの偽り』(双葉文庫)
長岡弘樹『傍聞き』(双葉文庫)
桝野俊明『禅、シンプル生活のすすめ』(三笠書房)
桝野俊明『禅「心の大そうじ」』(三笠書房)
ビルの外に出ると、かなり天候は悪くなっていた。風雨が強まってきている。傘が風でもっていかれそうになる。横殴りの雨でズボンがびしょびしょになる。帰宅して、妻に「大学を出てからずいぶん時間がかかったわね。電車が遅れたの?」と聞かれ、「いや、蒲田に着いてからカフェと本屋に寄っていたんだ」と答えると、「ばかじゃないの」と言われる。「ばかじゃないの」は否定疑問文である。「ばかじゃない」という否定文に疑問を表す終助詞「の」を付けたものである。否定疑問文の働きは強い肯定(ばかだ)である。「早く家に帰ってくればいいのに」と妻は思っているわけだが、寄り道の楽しみというものを妻に理解してもらうのは難しい。妻は近代社会の家族観を疑うことなく内面化しているから、家庭=やすらぎの場所と思い込んでおり、夫は職場から家庭にまっすぐに帰るもの、帰るべきものと思っているのである。しかし、男は雨にも負けず、風にも負けず、寄り道をするものなのである。それは帰宅するのが嫌だということでない。家に帰りたくないということではない。そうではなくて、寄り道をしながら、楽しい我家に帰るというのがいいのである。