フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

1月20日(日) 晴れ

2019-01-22 16:16:45 | Weblog

9時、起床。

昨夜の残りのおでんとサラダの朝食。

11時半に家を出て、東京駅へ。 

いつもは丸の内北口を出る(そこから東西線の大手町へ)のだが、今日は丸の内南口から降りる。 

 目の前に見えるのは「KITTE」。旧東京中央郵便局の跡に建った商用施設である(外観は保存されている)。

2013年のオープンだが、私は今日初めて入る。 

ロビーは6階まで吹き抜けになっている。 

エスカレーターで6階に上がる。中華料理の「過門香」。ここが今日の会食の場所だ。 

今日の集まりは二文の2005年度の1年生のクラス(社会人間系基礎演習4)有志の会で、彼らの言葉では、「たかじ会」と呼ばれている。卒業時の演習クラスではないところがミソである。だから彼らと教室で出会ってから今年で15年目になる。年齢として30代の前半で、私の娘と同じ年頃の人たちである。 彼らは卒業後、毎年、「たかじ会」を開いてきたようだが、私は一昨年の会に初めて呼ばれて出席した。昨年はスケジュールが合わなくて出られなかったが、今回、2度目の参加である。

スパークリングワインで乾杯。私もこの程度ならなんとか飲める。 

エミコさん。一昨年の会には出席されていなかったので、私とは卒業以来である。去年のクリスマスの日に入籍をされたそうである。それはおめでとう。道理で笑顔が輝いている。お住まいは原宿とか。へぇ、原宿に住んでいる人っているんですね(笑)。

前菜盛り合わせ。 

ナツミさん。彼女も卒業以来だ。ご主人の仕事の関係で海外生活が長かったが、出産を機に彼女は帰国し、彼の方も家族と一緒に暮らしたいからと転職をして日本に帰ってきた。彼女はいまワインの会社で働いている。 

スープ。 

ミサコさん。彼女とは2年ぶり。このまま大学のキャンパスを歩いていても学生と見分けがつかないだろう。でも、バリキャリ系の女性雑誌の仕事でバリバリ働いている。あまりに多忙で、先日、初めて家事代行(台所とお風呂場の掃除)のサービスを利用してみたそうだ。感動的にきれいになったが、でも、その話を回りにすると引かれるらしい。

 シュウマイ(2種)。黒酢でいただく。 

タイジ君。彼とも2年ぶりである。地方公務員を続けている。前回は生活保護の担当だったが、いまは保険(だったかな?)の担当に替わったそうである。プライベートではいろいろあったようだが、ここには書けません(笑)。 

 

エビチリ。ほどよい辛さ。

マサヤ君。「たかじ会」の中心的人物。コンサル会社で働いている。私のブログの愛読者で、ブログで戸山キャンパスのリニューアルを知って、先日、見に来たそうだ。その帰りに「カフェゴトー」に寄ったら私を見かけたそうで、なんで声をかけてくれなかったのと聞いたら、先生は女性とご一緒されていたからとのこと。ああ、それは卒業生のアスカさんのことですね(1月12日のブログ参照)。そうか、あのとき私の背後の席にいたのですね。 どうも何か視線を感じると思った(笑)。

黒酢豚。肉が前面に出ている。 

リカさん。彼女とも2年ぶり。マサヤ君が「たかじ会を今年もやろう」と声を発して、リカさんが具体的な会場の予約をする係らしい。いつもごくろうさまです。会うたびに印象が変わる。今回はマダムっぽいというか、セレブっぽいですね。実際、彼女は人気の中央線沿線に一戸建てのマイホームを購入したそうである。その歳ですごいね。

 麻婆飯。おっ、炒飯じゃないんだ。

ハルナさん。彼女も2年ぶり。彼女もリカさん同様、中央線沿線に一戸建てのマイホームを購入したそうだ。「一戸建てマイホーム」といえばかつては「住宅すごろく」の「上がり」を意味したものであるが、いまは違うのだろうか。お子さんの世話で仕事をしばらくやめていたが、また英語を使う仕事ができたらと考えているところである。  

 杏仁豆腐。

  彼らが1年生だったころのことを振り返ってみると、なかなか面白いクラスだったと思う。1年生だからやる気と好奇心に満ちていたし、年令にも幅があり(社会人学生もいた)、いろんなタイプの学生がいたなという印象がある。

たとえばこのミサコさんにしても、当時は上下黒の服に身を包み、鎖かなんかをちゃらちゃら鳴らしていたイメージがある。『マッドマックス』かよ(笑)。とにかく尖がった学生が多かった。 

それがいまはちゃんとした社会人になっている。こんな姿、当時は予想できなかったな。 「社会学」なんていう実社会と距離を置くタイプの学問を学びながら、ちゃんと社会に適応している。

 

ハルナさんはお子さんのことがあるので少し早めに席を立った。(つづいてミサコさんもこの後に仕事でここでお別れ)。また、会いましょう。

6階には屋上庭園がある。

 

東京駅丸の内口の風景が見える。  

東京駅の構内も見える。

みんな、これからもしっかりね。

蒲田に戻り、「カフェ・スリック」に顔を出す。 

アールグレーと、 

紅茶シフォンを注文。 

 ショーケースの中にあったチョコレートシフォンの見本の写真を撮らせていただく。美味しそうですね。

 2月限定で、店内でも食べられるし、テイクアウトもOKだが、3日前までに予約する必要がある。1100円(+税)

6時、帰宅。

夕食はブロッコリー、蓮根、エリンギ、ベーコンの炒め。 

鶏肉のゴボウ巻。

明太子、味噌汁、ご飯。

本日発売の『NHK俳句』2月号。

「巻頭名句」(片山由美子選)の中の「いいな」と思った作品が今回は多かった(10句中6句)。

 はなみちてうす紅梅となりにけり 暁台

 晴れぎわのはらりきらりと春時雨 川崎展宏

 春寒や議事堂裏は下り坂 尾池和夫

 薄氷の岸を離るる光かな 皆川盤水

 並びゐて日向日陰のクロッカス 本井英

 一枚の餅のごとくに雪残る 川端茅舎 

2時、就寝。


1月19日(土) 晴れ

2019-01-20 21:57:35 | Weblog

8時半、起床。

サラダ、牛乳、紅茶の朝食。

トーストを抜いたのは昼食を「パン日和あをや」で食べることになっているため。

 宙太さんから返信のメールが来る。2月中旬に会う約束をした。

蒲田駅で卒業生のアリさん(一文、社会学専修)と待ち合わせ、「パン日和あをや」に行く。 

  本年最初の「パン日和あをや」。今年もよろしくお願いしますとご夫妻と挨拶。 

二階の和室を予約しておいた。 今年から時間制が導入されて2時間が基本となった(私は最長4時間滞在したことがあった)。

 食前のドリンクは、私はアップルタイザー、アリさんはアイスカフェオレ。

彼女は今日は筑波の自宅から直接やってきたわけではなく、午前中に水道橋の歯科医院の定期検診に行って、その足でやってきたのである。 麻酔の注射を打っての治療だったそうだが、もう麻酔の方は切れてますね。

オニオングラタンスープ。 

ピタパン。 

ピタパンはソーセージを挟んで食べた。 

サーモンとアボカドとクリームチーズのサンドウィッチ。 

小倉コッペ。チーズのように見えるのはバター。

 二階の和室は座卓は2つあるが、もう1つの席に他の客が来ることはない(二階は個室と同じ扱い)。だからくつろいでおしゃべりをすることができる。私の馴染みの店の中では一番ぜいたくな空間である。

ここまでの滞在時間は1時間半。あと30分ありますね。ポートレイトを撮るには十分な時間です。 

 

 

 「いま、私に何かあったときは、先生に撮っていただい写真を遺影にしようと思っています」と彼女は言った。もちろん半分冗談で言っているのだが、同じようなことは他の卒業生からもいわれたことがある。ならば正面からも撮っておかなくちゃ(笑)。

階段のところに座ってのツーショット。これは初めての構図ですね。向かいにある文机の上にカメラを置くとちょうどいい高さであることを発見した。小津安二郎の映画のスチル写真みたいである。父親と遅い結婚で家を出ていく娘、みたいな。笠智衆と原節子ですな(笑)。 

 店を出るとき(ちょうど2時間経過)、ご主人に撮っていただいたツーショット。 

食後の散歩は歩いて20分ほどの夢見ヶ崎動物公園へ行くことにした。

先ずは公園エリアへ。 

木のトンネルの中を行く。 

撮影をしていると向こうから親子連れが近づいてきた。

ボクにも入っていただきましょう。 アリさんにも小学生と幼稚園の娘さんがいるが、今日はお父さんと遊んでいるはずである(映画を観に行っているらしい)。

 動物園エリアへ。

川崎市営の無料の動物園だが、けっこういろいろな動物がいて、楽しめる。 

マーコールはウシ科の動物。


フンボルトペンギン。

ホンシュウジカ。

群れで飼われている動物ばかりではなく、シマウマやラマなど一頭で飼われているものもいる。

 

初めから一頭だったのか、あるいは最初はつがいで飼われていたが、一頭が死んでしまったのか、どっちだろう。

 

フンボルトペンギンになっていただく。 

  

私もレッサーパンダになってみる。

園内には神社がある。安産の神様と書かれている。近々、妊娠中の卒業生3名とカフェをする約束があるので、彼女らの安産を祈願する。

 

公園は街を見下ろす小高い場所にある。 

上から目線の表情がクラムスコイ「忘れえぬ女(ひと)」を思わせる。

クラムスコイ「忘れえぬ女(ひと)」。ただいま Bunkamuraザ・ミュージアムで展示中(今月27日まで)。

ここの閉園時間は一年を通して午後4時である。あと30分ほどである。あたたかな一日だったが、陽が傾くとやはり空気は冷えてくる。 

公園での最後のポートレイト。

この後は鹿島田駅まで歩いて、そこから1つ電車に乗って矢向駅で降りて、「ノチハレ珈琲店」に行きましょう。でも、混んでいては入れないことが50%くらいの確率であるんですけどね。

 

矢向駅で降りる。

矢向駅前風景。

「ノチハレ珈琲店」は外から覗いたときは満席かと思ったが、入ってみると、奥の方のテーブルが1つだけ空いていた。来たかいがあった。 

スイーツを注文しようかとも思ったが、やっぱりここで焼いているパンを食べたくなり、季節のジャム(りんごとシナモン)とバターのトーストと、ホットジンジャーを注文する。

アリさんもやっぱりパンが食べたくなったそうで、ハチミツとバターのトーストとカフェラテを注文した。

日記を付けることと定期的に運動をすること、この2つは習慣になったそうである。4月からは下のお子さんも午後2時ごろの帰宅になるそうで、また、小学校のPTAの役員の仕事も終わるそうで、一人時間がもっと増えるので、それをどう使おうかと考え中とのこと。そういうことを考える時間は楽しいですね。「一人カフェ」なんかいいんじゃないですか。

店を出たのは5時20分ごろ。筑波の自宅に着くのは7時過ぎになりますね。

 

カレーと炒飯(遅くなる場合の定番料理)は作っておいたそうである。

川崎からは、京浜東北線ではなく、東海道線に乗るといいですね。

今日はありがとう。次回のカフェは暖かくなった頃にね。

6時、帰宅。

夕食はおでん。 

デザートはイチゴ。 

2週間ほど前に受診した人間ドックの結果が届く。あらかた問題はないが、聴力の低下については日常生活に支障があるようなら精密検査が必要とのことである。いまのところ支障はありません。妻は、1年前の検診のときより体重が3キロ、腹囲が5センチ減っていることについて、「あんなにスイーツを食べいるのにおかしい。糖尿病なんじゃないの?」と言っていたが、もちろんそんなことはなかった(99以下が基準値の空腹時血糖は81でA判定であった)。確かにブログにはスイーツがよく登場するが、あれはデザートやお八つという限定された時間に食べているのであって、仕事をしながら飴をなめたり、テレビを観ながらポテトチップをつまんだり、読書をしながらチョコレートをつまんだりといったことはしない。夜更かしだが、夜食はとらない。紅茶やコーヒーを飲むだけである。体重は毎朝測っていて、微増傾向がみられたときは、軽めの食事にするとか、運動をするとか、早めに対処している。乱暴なダイエットなどしなくても、意識的・自覚的でありさえすれば、体重や腹囲は減らすことができるのである。

卒業生で画家の櫻井あすみさん(一文、人文専修)から個展の案内をいただく。

 櫻井あすみ展「連続と断片」

 場所:SPACE2*3(中央区日本橋本町1-7-9)

 会期:2月5日(火)~17日(日)*月曜休

 時間:12:00~19:00(最終日は17:00まで)

初日の夕方にうかがおうかしら。

 3時、就寝。


1月18日(金) 晴れ

2019-01-19 11:14:35 | Weblog

9時、起床。

トースト、サラダ、牛乳、紅茶の朝食。

昨日、キョウコさんからいただいたスウィートポテトを食べる。

  午後から大学へ。

 昼食は早稲田に着いてからと思って家を出たが、駅までの道でお腹が減っていることに気づき、「そば新」に入る。

数あるメニューの中から、天玉うどんをチョイス。 

 うどんかけ+かき揚げ+生卵+ネギ、立ち喰いそば・うどんの基本形である。

『ひとりメシの極意』(朝日新書)の中の東海林さだおと太田和彦がこう語りあっている(pp.184-185)

 太田 僕は立ち食いそば屋にいったら、やっぱり天ぷらそばだな。

 東海林 かき揚げそばね。春菊天とか。

 太田 王道です。最初は箸でちょっと沈めて、「少し待ってね」と言って、太らせてから食べる(笑)。

 東海林 あればかき揚げじゃないとダメなんです。海老じゃおもしろみがない。すき間がいっぱいあって、つゆが染みやすいかき揚げじゃないと。

 太田 立ち食いそばって絶対ひとりで行くところでしょう?

 東海林 立ち食いそばはひとりです。たまに二人で来る人がいても、中に入ったとたんに無言になる。出てからまたしゃべる。そういう場所なんですよ。店の中でしゃべってる人、見たことない。

ここでは玉子については語られていないが、そばではなく、うどんの場合は、玉子の存在意義は高まるように思う。鍋焼きうどんに玉子が入っていないなんて考えられないでしょ。

戸山キャンパスのスロープをあがりながら、二つのものに目が行く。 

一つはゴミ箱。新しいステンレス製のゴミ箱が午後の陽射しを浴びて輝いている。 

もう1つは今年度で定年退職される先生方の最終講義の立看。同僚の那須先生のものだけ演題がない。これから考えるのだろう。先生らしいスタンスである。3月23日(土)15時から(17時まで)36号館581教室。卒業生の来聴歓迎である。 

5限・6限はゼミ。

先週に続いて4年生のゼミ論文の概要報告(今日は5名)。

 S君 現代の若者を取り巻く状況と生の倦怠

 NR君 人は何に「おかしみ」を感じるのか

 NT君 高齢期におけるライフスタイルのパルマコン性

 HHさん これからのメディア・リテラシー 「サイレントマジョリティ」のままでいいのか?

 HAさん 障害者のきょうだい 

休憩時間緒スイーツは上品で彩り豊かな乾菓子。3年生のM君が用意してくれたもの。 

8時に大学を出て、夕食は神楽坂の「トンボロ」で。 

スパゲティは今日はミートソースを注文。 

クロックムッシュ。 

Bブレンド(深煎り)。

波鈴さんから宙太さんの近況を聞く。近々、沖縄の方へ引っ越すことになったらしい。ほぅ、それは・・・。さっそく宙太さんにメールをして、引越の前に一度会いたいですねと伝える。 

神楽坂の商店街にはこんなベンチが置かれている。一見、3人用のベンチの真ん中を切断したような形をしている。 分断されつつも、引き合っているようにも見える。坂井先生ならどういう解釈をしてくれるだろうか。

10時、帰宅。

2時、就寝。


1月17日(木) 晴れ

2019-01-18 13:27:57 | Weblog

9時、起床。

トースト、サラダ、牛乳、紅茶の朝食。

11時に家を出て、大学へ。

3限は大学院の演習。Tさんが先週の授業の後でインフルエンザであることがわかったそうで、私にうつさなかったが心配で、「先生のブログ、毎日チェックしていました」とのこと。 感染は免れたようですね。

 演習を終えて、「ミルクホール」に昼食用のパンを買いに行く。

この時間帯はまだ品数がそろっている。 

カレーパン、あんドーナツ、この2つは基本であるが(辛いのと甘いの)、これに加えて今日はソーセージとポテトとマヨネーズの調理パン。 そしてブレンドコーヒー(S)。

5限は講義「ライフストーリーの社会学」。 

講義は今日で終わり。来週は教場試験です。

お仕事終わりの卒業生のキョウコさん(論系ゼミ1期生)と待ち合わせて「モンテ」で食事。「モンテ」は先週の火曜日、土曜日、そして今日と早くも3回目の訪問である。

彼女はスパークリングワインだが、私はノンアルビール。 

 ランチのコースは前菜+主菜だが、ディナーのコースは前菜と主菜のバリエーションが増え、デザートとドリンクが付く。

前菜はサーモンのマリネをチョイス(彼女は鶏レバーのパテ)。 

サーモンはたっぷりのサラダの下に隠れてます。 

主菜は牛タンのポワレ香草バターソースをチョイス(彼女は鶏もも肉のコンフィ)。 

デザートはタルトタタン アイスクリーム添え。(彼女はガトーショコラ アイスクリーム添え)

ドリンクは自分のチョイスしたレモンティーの写真を撮り忘れてしまったので、彼女がチョイスしたカプチーノの写真で。 

論系ゼミの卒業生は、現在、8期生(2018年3月卒)まで来ているが、1期生のというのはゼロから一緒にゼミの土台を作ってきた人たちで、教え子である同時に仲間という思いが私にはある。学士入学で入ってきたキョウコさんは他のメンバーより5歳ほど年上で「長女」という感じであったが、いまもざっくばらんに話が出来る。

「モンテ」を9時に出て、「カフェゴト―」にちょっと寄って行く。 梯子酒ならぬ梯子カフェ。

デザートは食べたので、飲み物だけ。私はシナモンミルクティー、彼女はアイスコーヒーを注文。

 次回のカフェは「平成最後のカフェ」(4月)にするか「(新元号)最初のカフェ」(5月)にするかを相談。「平成最後のカフェ」にしましょうということになる。

 「カフェゴト―」には閉店間際(9時45分)まで滞在して、われわれが最後の客になった。

一緒の東西線に乗り、彼女は飯田橋で降りた。

11時前に帰宅。

今日1年生の進級希望先の最終結果が発表された。わが現代人間論系は表象メディア論系に次ぐ2番人気。入学時には希望する学生は一番少ない論系だが(名前が硬いし、内容もよくわからない)、そこから巻き返して2番手に付けるといういつものパターンである。入学前の宣伝が必要という声もあるが、私はこれはこれでいいんじゃないかと思う。「人は見かけじゃない」「百聞は一見にしかず」ですよ。

2時、就寝。


1月16日(水) 晴れ

2019-01-17 11:43:20 | Weblog

8時、起床。

トースト、サラダ、牛乳、紅茶の朝食。

今日は会議日。

9時過ぎに家を出て、大学へ。電車が時刻表通りに運行してくれるなら、9時半に出れば間に合うのだが、最近の京浜東北線は遅延が日常化しているのだ。理由は人身事故という重いものから、人が線路に立ち入った、荷物がドアに挟まった、客が線路にものを投げ捨てたといったしょうもないものまでさまざまだ。長い路線のどこかでほぼ毎日何かが起きている。だから余裕をもって家を出なければならない。 

10時半から大学院の社会学コース会議(12時まで)。

昼食は「タビビトの木」というカフェで。2年ほど前に開店して、気にはなっていたのだが、入るのは今日が初めて。 

水曜日が休みと書いてあるけれど、今日は水曜日なんだけどね。臨時休業ならぬ臨時営業かしら(笑)。

世界のいろんな場所のお茶が飲めるようだ。

タシの豆カレーセット(850円)を注文。ヨーグルトが付いていて、ヨーグルトとして食べてもよし、カレーに混ぜて食べてもよしとのこと。食べたり、混ぜたりしていただく。

 2種類の豆を使ったカレー。ライスの上にのっているパリパリしているものはババドという豆せんべ。

ドリンクはカフェラテをチョイス。

これがホントのアートコーヒー。 

店内の本棚に置いてあったロベール・ドアノーの写真展の図録を眺める。購入しようと思ったが、非売品だった。

 外から見ていたときはブックカフェなのかと思ったが、そういうわけでもなさそうだ。旅をテーマにした本が棚に並んでいる。正門通りにあった「キャッツ・クレードル」というカフェにちょっと似ている。

 「旅の情報ノート」というのが置いてある。客が自分の旅の情報を書くためのもののようだ。国内旅行の記録も載っている。私もそのうち「松本」のカフェ情報なんかを書こうかしら(ランチが50円引きになるそうだ)。「2017.5.8」というのはここが開店した日なのかもしれない。

バインミーやクロックマダムやパリジャンなどもメニューにあって、3限後のランチにはいいかもしれない。また来よう。

2時から教授会。 

教授会の始めに市川慎一名誉教授(フランス文学)の訃報がアナウンスされた。1月6日に亡くなられたそうだ。享年82歳。

定年退職されてから12年経っているので、私の周りの現代人間論系の先生方のほとんどは市川先生のことは存じ上げない。だからアナウンスも聞き流していたが、私は12年前のことが瞬時に頭に浮かんだ。 以下に引用するのは2007年11月25日(日)の「フィールドノート」の一部である。

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 午後、暖かな陽射しに誘われて散歩に出る。家を出るときは恵比寿の東京都写真美術館にでも行こうと考えていたのだが、来月の1日に渋谷に卒業生のHさんの写真展を観にいく予定があり、写真美術館はそのときでもいいやと考え直し、そうしたら途端に「甘味あらい」の贅沢あんみつが食べたくなって、池上に行く(蒲田から池上線に乗って二つ目)。まずは駅前商店街にある古書店「大黒」をのぞく。店の外の100円均一の書棚に中央公論社の『日本の文学』の端本がたくさん並んでいた。1、2冊購入しようかと思ってやめておいた。それよりもあとから「日本の古本屋」のサイトで調べてみて、全巻揃いで安く出品されていたら、それを購入しようと思ったからである。『日本の文学』全80巻が刊行されたのは1960年代後半、私が中学生の頃である。無論、当時の私の小遣いでは買い揃えることはできなかった。それがいまなら買える。金持ちになったからではない。全集ものの古本がいまは驚くほど安くなっているからだ。底値を打っているといってもいい。むしろ心配すべきは代金ではなく置き場所であるが、書庫にはまだいくらかの空きがある。80巻なら大丈夫。「大黒」では以下の本を購入した。

  長田弘『私の好きな孤独』(潮出版社)
  草間時彦『私説・現代俳句』(永田書店)
  松本清張『昭和史発掘』(松本清張全集32、文藝春秋)
  神吉拓郎『曲り角』(文藝春秋)
  川本三郎『80年代 都市のキーワード』(TBSブリタニカ)

  そのとき店には私のほかにもう2人客がいて、その1人がこの3月に定年退職されたフランス文学の市川先生に似た雰囲気の人だった。と思っていると、向こうから「やあ、先生」と声をかけられたのでびっくりした。なんと市川先生ご本人だった。な、なんで先生がここに? もしかして池上にお住まいですか? 「今日は女房と一緒でね。いま、女房はこの近くで用事をすませているところで、私はそれまで時間をつぶしているというわけ。いえ、僕の住まいは品川です」とのこと。あるんだ、こんな偶然。古本屋の主人はわれわれがお互いを「先生」と呼び合って挨拶を交わしているのを珍しいものを見るように見ていた。
  「甘味あらい」に来たのは3ヶ月ぶり。贅沢あんみつは季節季節で入っている果実が変化する。今日は栗が入っていた。カウンターの中にはご主人と、もう一人、奥さんとおぼしき和服の女性がいて、ますます小料理屋のような雰囲気であった。
  本門寺の境内を歩く。陽はもう大分傾いているが、少しも寒くはない。境内を歩いている人たちはみんな穏やかな顔をしている。本堂の賽銭箱の前で、何か具体的な願い事をするわけではなく、小春日和の一日に感謝して手を合わせた。

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ここに登場する古本屋「大黒」も「甘味あらい」ももうなくなってしまった。ただ本門寺だけは悠久の時間の中にたたずんでいる。

教授会は4時半ごろに終わる。「ミルクホール」でチョロスを買ってきて、紅茶を煎れて一服。

研究室を出たのは6時過ぎ。

電車の中で若い女性(東南アジアからの旅行者だったように思う)に「どうぞ」と席を譲られる。座っていた彼女にそう言われたわけではなく、私と彼女が並んで立っていて、彼女の目の前の乗客が降りて、席が空いたときのことである。私もそういうことは逆の立場でよくするる。次が蒲田だったこともあり、私は「いえ、けっこうです」と答えて、その方に座ってもらった。これははたして「電車で席を譲られた」体験としてカウントすべきかどうか考え、ノーカウントにすることにした。まだ早い。

夕食は鶏鍋。

スープにいい味が出ているので、ポン酢とかは使わずにいただく。冬は鍋です。 

 食後に先日アスカさんからいただいたどら焼きを食べる。

 2時、就寝。