クルマギョーカイで活躍中の30年来の友人が、ひさびさに訪ねてくれたのですが、台風が連れてきちゃった、湿気たっぷりの不快な空気に支配されてしまって、午前中からなにかがおかしい。ナガノなのに、沖縄にいるみたい。厨房にいても疲れまくるので、今日はやーめた(いいのかよ)と。
標高700mで、これはないだろう、というわけで辛抱たまらずB子さんを駆り出して、八ヶ岳、蓼科界隈を巡ってまいりました。
せっかくなので、冷たい空気を吸って満足して帰っていただこう、というわけですよ。
予想通り、下界32度に対して、画像の地点では15度。
文字通りの雲上ドライブでしたけれど、平日のこのエリアでは、時間帯にもよるのですが、通行量はほぼなく、完全貸し切りにちかい。
勝手知ったるワインディング、のつもりでぶっ飛ばしておりましたら、コーナーごとに鹿が出没して、あわや衝突、大破、というシーンに何度となく遭遇いたします。というよりも私たちがジャマしに行ってるだけですけどね〜。アンタたち、平日の夕方からなにやってんだい、との鹿のみなさまからの冷たい視線を浴びつつ、現場を後にしたのでした。
登りはまだ良いのですが、下りでこれ、ってのはほんとうに心臓に良くない。もちろん、想定だけはしておりますが、全長40km以上、標高差1200mを超える日本有数のワインディングですからして、集中力が維持できません。
ペースも自然に落ちてしまうのですが、完全に暗くなってしまいますと、それこそ徐行を余儀なくされてしまうくらいに、鹿の天下(完全意味明瞭)となってしまいますから、ある程度急がなければなりません。
住所を見れば、茅野市鹿山(のけぞる)!
その後も100kmh→0kmhのフルブレーキングを余儀なくされつつも、なんとか無事に温泉にたどり着きますた。
小斎の湯でございます。
その筋には有名な温泉施設だったようですが去年発見。蓼科の有名な温泉宿が集まる一角にあるのですが、そもそもがお宿だった建物と敷地をリストラののち、日帰り施設として営業、ということはキャパが有り余っており、ゆったりと過ごすことができます。
平日の夕方ですから、全浴室完全貸し切り(いいんかい)。ここは山ひとつがすべて温泉。斜面をうまく利用して、眺望を確保しつつ、男女別にいくつもの露天風呂をレイアウトして、蓼科の名泉をドバドバ注ぎ込んで客を楽しませる、というなんともたまらない施設です。
が、戻りの「鹿山」での路面のことを考えますと、長湯などしてはいられません。おまけに晩のお仕事もしっかりあります(涙)。
というわけで、再訪を誓いつつ、ふたたび日本有数のワインディングに挑むのですが、B子さんの調子が良いなんてもんぢゃない。
タイアを鳴かさないまま、どえらい勢いでブレーキング→旋回→加速、を繰り返すのですが、なんともキモチがよい。
sモードの2、3、4速を使って、標高1200mから2100m付近まで一気に登りつめてしまいます。
路面は冬季通行止になる、ということもあって非常に荒れているのですが、B子さんのいなしは只者ではありません。マイルドなトントン、という軽い振動を味わいつつ、ほどよいトルクで標高を稼ぐさまは美しいのひとこと。
まったくよい回春剤ですが、やはり、鹿さまの群れがうようよいて、後半は気を抜けない山下りとなったのでした。それにしてもトクイチのブレーキはすごい!!とくに安定感ですね。