気がつけば、秋。お彼岸の連休を過ぎて、当ホテルにもようやく落ち着いた空気が漂うようになってまいりますた。というか、お迎えする側の気分の問題ともいいますけれど、若干の余裕が出てきたか、とそんな感じ。
さて、ベルトってのは紳士物の服飾では、おざなりになりがちです。いうまでもなく、上着に隠れて目に付きにくいから。
80年代の服飾読本では、ベルトは他人の目に触れるものではない、と明言されていたはず。
ですけれど、昨今、いきなり主流になってしまった着丈の短いジャケットにウエストライン低めのパンツの組み合わせでは、もろに目立つ存在になっております。
たとえ、おざなりでも別に文句言われたりしませんけれど、少なくとも目に付きやすいところにあるものには、手を抜いてはなりません。いわば、格上げっすね。
画像のRLのEngine Turned Buckle は、どこかクラシックな意匠が特長です。1インチという細めのベルト、というあたりも効いていますが、身体の中心に近い位置にある金属アクセ、というのは扱いに要注意。
最新型では、レリーフ調というのか、造形がかなり変わって、デコボコしたものになってしまいましたけれど、先代の細めのストライプを生かした上品なクラシック調がやはりキブンか。
よくあるブランドベルトにありがちなゲヒンさ(80年代に流行ったLVやセリーヌはたまた、H印のハズカシーバックルさまたち、どこいっちゃったんでしょうねえ〜)が皆無で、バックルのみで完結するのではなく、ベルト自体の上質さを前面に押し出しておいて、スターリングシルバーのこの印象的なバックルを組み合わせてヒンを保っているのが、このRLモデルですが、じつにebay あたりでは、それこそ無数にアンティークものが、同じコンセプトで居並んでおられます。いわばアメリカンクラシックです。
925シルバーのバックルは、その柔らかさから、精妙な表面加工が可能で、非常に上品な仕上げができるのがウリ。銀の場合にはステンレスやゴールドとも一味違う、どこか柔らかくて品の良さが漂うのが特徴だとおもいます。グレートギャツビーで洗礼された私にとりましては、クラシックなニホヒもしてまいります。
どんなベルトを組み合わせるのか、でホテルやレストランでの扱いが決まる(かもしれませんよ)。
というわけで
ドカーン!!トカゲとワニ(完全意味明瞭)。TRAFALGARさまとオレゴンの転送屋にご厄介になり、無事に入手でき、画像のように装着いたしました。
硬めのスナップボタンでもって留めるタイプのものですが、アメリカンブランド同士ではモンダイがないみたい。
申すまでもなく、RLの$1750のアレを標榜した結果ですが、グランドトータルはその5分の1に収まってしまったのですから、結果の勝利。
ちなみにTRAFALGARでは、幅広めのベルトのラインナップもありますけれど、キホン、大柄なアメリカ人向け。1inの、上品なバックルに組み合わせてこその、このゲヒンでハデな素材なのですから、そのあたりのバランス感覚は大切っす(おまえがいうか)。
ところで、転送屋、ってのはあくまでも代行業ですから、オリジナルのinvoiceなどは破棄していただき、「自分なりの」invoiceでもって、送っていただく、というのは節税のキモ。
今回のようなワシントン条約その他に思い切りひっかかりそうなブツの輸入では、そのあたりに配慮して、「控えめな」invoiceを作成しなければなりません(笑)。
このあたりはゼーカンもお忙しいわけですから、お手を煩わせてはなりませんて。
というわけで、早速使い始めて、はやひと月。
ジーンズなどに巻いてもよいし、ユニクロのチノパンにもバッチリ。不思議と、服装が格上げされる実感があって(個人の感想に過ぎません)CP高し。