トヨタアベンシスは、どちらかといえばあまり目立たない乗用車。
大柄なボディと英国生産ということもあり、どこか欧州コンシャスな雰囲気をもつ独特のポジションにいるモデルです。過去には、日産のプリメーラなどというこれと出自がそっくりのモデルもありましたけれど、肥大化したのちに消え去ってしまいますた。
そんなアベンシスをトクイチオートから借り出して運転させていただいたのですが、こいつがすごかった。
距離18万キロ超。
クルマには無理をしなくとも、流すうちに自然と落ち着く速度帯、というものが存在いたしますが、それがものすごく高いところにあるのがこの個体です(きつぱり)。
速度はあまり意識せずに高速道路に乗り(運転はマナーを守って安全に)、トルクだけに神経を集中させながらその速度帯を探り当てるのですが、フラットトルク全盛のさいきんの車ではこの辺りはいとも簡単。
ただーし、これ足回りとのバランス次第でございます。
このアベンシスは、エンジンとブレーキとサスペンション周り、つまり主要部分が全て素晴らしく調教されている上にこの距離でもボディかっちり!
「あの」Aさんが、このクルマに触発されて、新型のアベンシスをお買い求めになった、といえば関係者には響くことでしょう(爆)。
それにしてもすげえ。アウディやベンツのCなどと同等かむしろ上。ものすごいCPを感じるひとときでございます。こんなクルマに乗ってしまいますと、「なにに乗るか」というよりも「どう乗るか」だなあとあらためて考えさせられる昨今。
クルマの楽しみはまったく奥が深いことでございます。