嗚呼、オーベルジュへの道

長野県佐久市にあるホテル「おいまつえん」CEO兼こづかいさん(爆)の日常

最新の靴クリームを使ってルイヴィトンのヌメ革にもよみがえっていただく-2

2013-02-17 10:25:20 | うんちく・小ネタ
Tumblr_mh58fetspk1rwoervo1_1280ルイヴィトンのバッグはちょっとしたドライブ旅行などに連れ出しますと真価が発揮されます。ニッポンの場合にはどちらかといえば、アクセサリーに準じた、ハンドバッグ(死語)のような要素が一人歩きしていて、小型の手提げが中心なのが、まことに遺憾ですが、そもそもが「旅行カバン」である、というのを忘れなければ満足度が非常に高い。10年、20年と使い込むうちにレザー部分のみに「年季」がはいってくるのとは対照的に、塩ビ部分は、経年変化とはいっさい無縁なのも重要なポイント。

私の個体はスティーマーバッグ、そもそもは洗濯物いれとして考えられたバッグ(爆)。今回はそのスティーマーのレザー部分がからっからに乾いてダンボールみたいになっちゃってるのが数年前から気になっていたのですが、ヌメ革、それもルイヴィトンのアレ、ともなるとなかなかハードルが高く、先送りになっていた、のに手を下してみたというわけです。

ルイヴィトンのヌメ革はご存知薄いブラウン。新品時にはベージュにも見えたりするくらいな淡い色合いで、この「新品くささ」を珍重する向きもあるようですが、それは不可能。いわゆる酸化というやつで、大抵が使用2ヶ月目くらいから色が濃くなってまいります。どこかピンク色がかった薄い茶色の状態がベストコンディションかな、というのが個人的な意見ですが、この状態をいかにキープするかが大問題。

製造から10年経っても白いままである、という個体も珍しくはありませんが、それは使われずに保管されていただけ。いざ使ったとたんに表面が割れて全損、というのが実態です。適度な水分と油分の補給が必須なのはどんなレザーでも一緒でしょう。また、近年の亜熱帯~熱帯化した一部地域では、夏の押入れ、などという保管場所の場合には経年100年程度の「ダークブラウン」へとたったの1年で変色してしまった、などという例もけして珍しくはありません(爆)。

オーナーとして気になるのはまずはこの色合い・・・油脂類の補給である程度の濃さが加わるのは望むところなのですが、モノによっては塗布の瞬間にシミになるものもあるし、ツヤなんか出ちゃったらサイアク・・・というわけで、サフィールの「スペシャル・ナッパ・デリケートクリーム」がいいらしい、という各方面からの情報を得て、使ってみました。それ以前にヨゴレ落とし、という重要な工程がございますが、クリーナ類はまた無限にあるし、そもそもヨゴレがないので、今回は割愛(いいのか)。

浸透力はコロニル・ディアマントの5分の1程度・・・つまり塗るそばから浸透して乾いちゃう、というのとは無縁・・・なので塗り過ぎそうになりますからご注意。豚毛のブラシに少量とってはマッサージするように塗り込みます。それでも短時間で塗りこめないとムラになるので、なかなかハードル高し。

放置すること2日・・・すると(笑劇の結果は次号で)

ちなみに画像、左端に写っているスティーマーはスティーマー・オリゾンタルと呼ばれる、横長モデル!希少なんてえもんぢゃないモデルらしい。レザーの色から推して少なくとも50年は経っているでしょうねえ・・・個体によってレザーの色合いがビミョーに違うあたりがアジ?


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