2019年度の最終週。学習塾の場合、特に卒業式のようなものは無いですけど、うむ、このクラスの授業も最終回か、という感慨があります。
最近は県立高校の特色&推薦入試で合格して、あるいは私立高校が決まって、それ以後は個別指導WithUに移って中学の復習や高校の予習をするケースが多くなっている。生徒たちの顔は見られるのですが、担当クラスからは抜けてしまう。
そういう状況での最終の週。いざ県立へ、気合を入れて授業をせねば。
私の手ごたえとしては、入試が続いてバタバタ、フワフワしていたのが、やっと落ち着いて締めくくり、仕上げの勉強ができるようになっている。
新年度の開講が接近。
事務センターからはオリジナル教材や確認テストが、出版社からはテキストが教室へ。
春が目の前に。
伊藤之雄著『伊藤博文』,講談社を読了。厚かったなあ。
1,筆者は京大教授。したがって派手なシーン、手に汗握る緊迫したシーンは無い。淡々と伊藤博文の経歴と業績を叙述。
手紙などの資料も多くて、それが江戸時代の末期から明治初期だから、文章が古文。読み取るのが難儀でした。が、やっと読了です。
2,伊藤博文は近代日本を創り上げた偉人。しかし、晩年に韓国統監を務め、韓国人青年・安重根に暗殺されてしまった。そこで、日本としては取扱注意の偉人になっているらしく、千円札からも消えてしまいました。AKB48の下尾みうが「伊藤博文と同じ山口県出身だから極右だ、ケシカラン!」と韓国で強烈なバッシングを受けて、ふむ、現代世界でもそういうことが…はい。
韓国では「朝鮮を支配して圧政を…悪役!」ということになっている。悪役だから、事績の研究など一切なしで、とにかく悪い。単純明快に悪い人。
日本側では、伊藤博文の朝鮮統治は穏和で、学校教育や司法制度の整備、財政の確立などで近代化に貢献した。併合には反対の立場だったが、暗殺されたために山形有朋などが一気に日韓併合へと進んだ。そういう分析が多い。
伊藤之雄教授の研究では、議会の設置や自治などを予定していた伊藤博文も、朝鮮王朝や民衆がちっとも改革、近代化の方向に行かないから、さすがに諦めて、これでは併合もしかたないという立場になっていたようです。私の知識とは違っていた。
3,この教授、NHKの番組で対談風に話していたけど、地味で詳しい説明だった。
「講義は、学生にとってはあんまり面白くはなさそうだな」と思いましたが、しかし、精密で「学問とはこういうものだ」と。良い本だったけど、疲れましたー。
読み切ったけど、試験をされたら「不可」でしょう。
写真は年度末、ゴール前のおうみ進学プラザです。
そして、今日も自転車で春の観察へ。
早くも満開になった桜。カンザクラという品種。
通りがかった人が「メジロを見ませんでしたか」と。今日は見かけなかった。蜜を求めてメジロやヒヨドリが集まってきます。
走っていたら地面に青い小さな花。「オオイヌノフグリかな」と思ったら、別の花でした。
都会っ子の生徒たちは知らないだろうな…現代っ子の先生たちも知らないかも。
どこにでも健気に可愛らしく咲いていますよ。
〔ヒント】ワ〇〇〇草
生徒諸君と教室の先生たち&スタッフへ。しつこく繰り返しますけど、手洗い徹底で。