文化逍遥。

良質な文化の紹介。

グレコのテレキャスター

2017年04月22日 | ギター
 わたしも、人生のゴールがそう遠くない年齢になってきたこともあり、少しずつ持ち物の整理を進めている。すでに、蔵書は7割ほど処分し、アナログカメラなどもリサイクルショップに買い取ってもらった。しかし、愛用してきた楽器類はなかなか手放すことが出来ずにいる。本などは、図書館に行けば同じ内容のものが読めるので、その点は心配いらない。が、楽器はたとえ同じメーカーの同一品番のものでも材やグリップ(握り)が異なるので、一度手放してしまうとニ度と同じものを手に出来ない。それでも、必要最低限のものだけを持っていれば良い、とは思うのだが・・なかなか踏ん切りがつかない。まあ、すぐにカネが必要という訳ではないし、すぐに死にそう、という訳でもないので、焦らず少しずつ減らしていこう。というわけで、取りあえずはエレキギターを近くのギターショップ「ルイジアナギターズ」さんに少しずつ持ち込んで、委託販売してもらうことにした。

 下の写真は、1980年頃、学生時代にアルバイト先のデパートで買い求めたグレコのテレキャスター。買値は憶えていないが、定価5万円位だったのを、かなり安くしてもらって買ったように記憶している。このギターはネックをフレットレスのものに換えて、ボトルネックで弾いていた。しかし、売るとなるとフレットレスネックでは無理そうなので、再び元のネックに付け換えた。ギター本体の下に写っているのが、はずしたフレットレスネック。



 ほとんどのパーツは、かなり前に交換済み。ピック・アップも交換してあり、フロントがリンディー・フレーリンで、オリジナルはシングルコイルだったのでキャビティー(穴)を自分でノミで広げて装着。リアは、ダンカンのSTK-T2で、スタックになったハムバッカー。
 弦を張り替え、弦高と倍音を調整、ピック・アップの高さ等も調整して音出し。これが、また、良い音でビックリ。アルバート・コリンズみたいな音が出た。昔の国産ギターは、結構いい材を使っていたんだなあ・・・と、恥ずかしながら今頃気がついた。もっとも、これを買った頃はアンプも練習用の小さなものしか持っていなかったし、パーツやピック・アップもオリジナルのものより今は高品質なものが付いているので、当時は音質的に今ひとつ、と感じたのだろう。材に合った品質の高いピック・アップを付ければ、ジャパニーズ・ヴィンテージといわれる1970~80年代頃のギターも使えるものが多いのではないだろうか。

 35000円位で売りに出そうかと思っていたが、そんな訳で、手放すのが惜しくなってきた。その楽器の価値が、ちゃんとわかる人になら安く譲っても良いのだが、安いからと消耗品のように扱われてはギターがかわいそうだ。人は、悲しいかな、値段で物の価値を判断してしまう。

 当分、我が家の楽器類は減りそうにない。せいぜい、長生きするか。

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