文化逍遥。

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わたしのレコード棚―ブルース71、Snooks Eaglin

2019年06月14日 | わたしのレコード棚
 スヌークス・イーグリン(Snooks Eaglin)は、本名Fird Eaglin.jr。生まれは1936年1月21日、亡くなったのは2009年2月18日、共にルイジアナ州のニューオリンズだった。ブルースはもとよりレパートリーは1000曲を超えると言われ、盲目だったが、ニューオリンズR&Bを担ったミュージシャンの一人だった。


 Bluesville原盤、P-VINEから出た国内盤CD『That's All Right』。「わたしのレコード棚―ブルース70」などで取り上げた民俗学者のハリー・オスターが、1959―60年にニューオリンズで録音した音源をCD化したもの。日本語の解説の他に、オスター自身がLP制作時に付けた英文解説も付いている。ウィキペディアなどには、路上で演奏しているスヌークス・イーグリンをオスターが発見したように書かれているが、LP解説によると、スヌークス・イーグリン自身は「俺はストリートでプレイしたことなんか生まれてこの方一度もないんだ。」と、語っていたという。
 曲は、カヴァーや伝統的なメロディーに独自の歌詞を付けたものがほとんどだ。その中の『Alberta』が、後にエリック・クラプトンの「アンプラグド」で取り上げられたことにより注目され、1995年と翌1996年には来日もしている。

 わたしがスヌークス・イーグリンの生演奏を聴いたのは1995年の新宿パークタワー・ブルースフェスティバルだった。エレキギター(テレキャスター・カスタムだったように記憶している)を自在に操り、長年ニューオリンズのR&Bシーンを支えてきたミュージシャンの力を感じたものだった。リズムの取り方は、その日最後に登場したロバート・ロックウッド・ジュニアーとはかなり異なるものを感じたが、それはそれで良いのだ。今では、彼の演奏を直に聴けたことを感謝している。

 下のリーフレットは、1996年単独ツアー時のもの。残念ながら、わたしは、この時は聴いていない。



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