6/29(月)千葉劇場にて。監督は、リューボ・ステファノフとタマラ・コテフスカ。
ギリシャの北に位置する、旧ユーゴスラビアから独立した北マケドニア。首都のスコピエから20キロほど離れた山地の谷間。電気も水道もなく、寝たきりの母や犬や猫と暮らす養蜂家の女性を3年にわたり撮影した作品。
「ドキュメンタリー」ということになっているが、実際に観てみると、「やらせ」とまでは言わないが、かなりな部分演出があるのではないか、と感じた。寝たきりの老母の姿や、隣に越してきた大家族のトラブルなどのシーンは、普通だったら撮影させないだろう。あるいは、かなりな金銭を代償として支払っている可能性もある。
マケドニアというと、どうしてもアレキサンダー大王を思い浮かべるが、大王がマケドニア王として活躍したのは現在のギリシャ北部に当たる。国名もギリシャと論争の末、「北マケドニア」となった経緯がある。いずれにしろ、バルカン半島の歴史に大きな比重を占める地域の映像を見られるだけでも観る価値のある作品とは感じた。また、デジタル化された現代社会から取り残されたような生活を営み、そこでは近代化の波が外圧のように迫ってきている。そんな所がヨーロッパ内部にも存在しているのだと、この作品は観る者に語りかけてもいるように思えた。
ギリシャの北に位置する、旧ユーゴスラビアから独立した北マケドニア。首都のスコピエから20キロほど離れた山地の谷間。電気も水道もなく、寝たきりの母や犬や猫と暮らす養蜂家の女性を3年にわたり撮影した作品。
「ドキュメンタリー」ということになっているが、実際に観てみると、「やらせ」とまでは言わないが、かなりな部分演出があるのではないか、と感じた。寝たきりの老母の姿や、隣に越してきた大家族のトラブルなどのシーンは、普通だったら撮影させないだろう。あるいは、かなりな金銭を代償として支払っている可能性もある。
マケドニアというと、どうしてもアレキサンダー大王を思い浮かべるが、大王がマケドニア王として活躍したのは現在のギリシャ北部に当たる。国名もギリシャと論争の末、「北マケドニア」となった経緯がある。いずれにしろ、バルカン半島の歴史に大きな比重を占める地域の映像を見られるだけでも観る価値のある作品とは感じた。また、デジタル化された現代社会から取り残されたような生活を営み、そこでは近代化の波が外圧のように迫ってきている。そんな所がヨーロッパ内部にも存在しているのだと、この作品は観る者に語りかけてもいるように思えた。