電気料金値上げに思う

四川大地震も、日本に立て続けに地震が起きてからは
すっかり触れらなくなりました。
中国よりも日本にはそれだけ大規模な地震が頻発して
いるのです。それにしても毎週突風やら増水やら
行楽に出かけた海での事故などのニュースが切りもなく
つづきます。

昨日の夜から東京電力が値上げの改定を発表したと
ニュースが流れました。原油の値上げが原因だといい
ますが、今朝の日経には原発停止の関連に触れられて
いました。テレビだけしか見ていない人だとまた値上げか
ということくらいしか思わないと思います。

しかし、もう2年も前に止まったものがいまだに再開
できない新潟の原発に対して技術的なもの以外に
安全性の確立がないために再開されていないという
認識が世間にあればこの値上げもの報も違った受け止め
方になるのではないのでしょうか。

それに昨年は、新潟の原発の停止により、都市圏は
停電の危機と報道され各方面に節電のお願いがありましたが、
今年のほうが暑くて電力需要は高いはずなのに、停電すら
起きていません。夏に突入する前には節電のお願いが
少し話題になりましたが、昨年散々危機をあおりながら
まったく一度も停電にすらならない状態に世間も慣れて
しまい、今年はそれより各地の熱暑が話題になり、暑さで
死ぬ人はもはや話題にされず、夏のホームレスの密着など
の番組が目を引きます。

そのホームレスは、暑さで野たれ死ぬ人もいる内容ではなく
暑さで缶やペットボトルが売れて収入増になっているという
ものでした。夏休みや年末になると、なぜホームレスの人の
状況を特集するのか謎です。

話を元に戻すと、現在まだ新潟の柏崎原発が再開できない
のは、地元に対する安全対策が万全でないためできないのか、
破壊された施設の改修がまだできないのかはっきりしませんが、
電力が危機で動くものならすぐ発電したいという状況でも
それができないのは、災害の為仕方がないという状況だけ
でないものを感じます。となれば原油の値上げで赤字なので
という値上げの理由もどうなってるんだという怒りを感じます。

もちろん政府や行政のエネルギー政策やいまだに原油をただ
燃やすだけの発電方法が主力というのも無策ぶり無能振りを
露呈していると感じます。それのつけが結局今回の値上げで
あまりに静かにそれを我々は受け止めすぎなのではないで
しょうか。韓国、中国など他の国では暴動やストライキなどの
直接抗議が相次ぎ、ガソリンや電気料金は政府により値を
あげられないのでリストラが行われるという日本よりひどい
状況にあるようです。

テレビでは、えらそうにコメンテイターがなぜ原油がこうも
あがっているか述べていますが、解っているならどう対策
すべきかもいえよという感じです。原因がわかってもなすすべなし
主動しているお金の管理も解っていてもそれについての発言権
がないのを露呈しています。それはもうどうしてこんなに無能な
のか自分で発表しているようなものです。

最近原発はエコで環境にもいいような宣伝をされていますが、
核燃料は原油より寿命が短く、発電することにより発生する
核のごみについて誰も触れません。一度作られてしまうと
その毒性は太陽の残りの寿命よりも長く残り、人類が滅んでも
安全に保管される保証もなくどこに保存するかも決まっていない
のです。そんなもののどこがエコでクリーンなのでしょうか。

しかし、その原発が稼動できないがために電力コストは何度も
値上げされているのです。とはいえ原発を早く稼動するすることを
望むものでもないし、原油だけに頼る東電の今の状態を招いた
政府の政策と無能を、原油高を放置する世界をもっと糾弾すべき
でしょう。