King Diary

秩父で今日も季節を感じながら珈琲豆を焼いている

『火花』読了

2015年09月14日 12時35分12秒 | 読書


芥川賞受賞という事で読んでみました。

同時受賞の『スクラップアンドビルド』があることから、この
本の意味というか受賞価値が自ずと感じられます。

なぜ芸人として完全に破滅に至る話か売れていくが新たな狂気に
陥ってしまうなど型としてはあるはずなのにあえて中途半端な数多
いる食えるか食えないかの芸人の話にしたかのかという疑問が
沸きます。

これはやはりこの本に出てくる諸々のイメージがどこか借り物というか
何処かで見た物語だったりにダブるのはいまいち鮮烈な読書体験に
至らない原因なのかと思います。

もっとこの人の話を聞きたいとかこの不思議な世界に浸かりたいという
ものもなく、どこかで聞いたような話の中でリズム感の悪い文章を
我慢して読んで行っても結局あまり面白くならずに終わったという
本でした。

尊敬する先輩はもっと破綻に満ちていてもいいし、その才能がある
という尊敬に値する人物なら終わり方として借金まみれになっても
臓器を売りそれをテレビで話して人気者になるとかの方がリアルで
物語が浮かび上がってくると思います。

そのような事例が所々にあり、まあ、そういうことかという受賞作
なのだと思いました。

この本の受賞の直後、太宰治が佐藤春夫に宛てた書簡が発見された
というニュースがありました。

芥川賞受賞を懇願する内容という中身の紹介があり、昭和を代表し
誰もが知る作家で今でもファンの多いあの太宰にしてもこれだけ
受賞にこだわっていたのかと思わせるこの事件と漫才師の受賞は
どうしても相反する行為のような思いにさせる作品のできだと
思いました。
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さわやかな風に

2015年09月14日 11時22分15秒 | 珈琲
やっと雨もやみ、それでもまだ降り足りなそうに雲が居座るものの
静に風が吹きわたっています。

暑くもなく寒くもなく、からっとした感じです。

そんな爽やかな朝、コロンビアの珈琲はいかがでしょうか。

また、こんな朝のさわやかさにはブラジルのファゼンダの
豆でもいいでしょう。

朝に似合う珈琲というのもある物です。

それが、このさわやかな風に似合うとなるとまた違う想念も
沸いてきます。

いくつかの候補があるものの、段々余計な味は必要ないと
いう結論にたどり着きます。

人は迷った時に人に判断を丸投げしたくなります。

珈琲の場合は何の気はなしにお客様はブレンドと注文します。

まあ当店のブレンドというのがどういうものか知っていての結論でも
あるし、まるで初見のお客様でもじゃあブレンドをという注文を
いただきます。

今月はいつもこの九月にお出ししている『林檎』です。

まだ飲んでいない方は是非飲んでみてください。

試飲希望の方は三時までにご来店ください。
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