King Diary

秩父で今日も季節を感じながら珈琲豆を焼いている

パラダイスプレミアムとは

2017年04月25日 14時02分54秒 | 珈琲

すっかり春となり、市長選、温泉の開業と
何やら新時代を感じる華々しい出来事が続いて
新しい秩父が始まるかのような最近の秩父です。

しかし、実際にはちぐはぐ感というかもどかしいような
停滞感と沈静と加速する過疎化が一段と増しただけの
ような寂しさが漂います。

物事の最先端とか時代の最先端で起きていることが
あまりに見えていないもどかしさやいまどうにかしないと
という危機感も政府や指導的立場の人たちには見えて
いないのか地域の衰退と日本の減速はもはや遭われもない
事実であり、災害復興などと地域に巨額の税金を投入
するだけでは達成できない事態に直面しているのです。

それは人口減少などという簡単なことでなく、もろもろの
競争に負け、今までの積み上げてきたものですら流失し
かねない事態ということです。

物作り日本とか技術立国とか自らその独自の力をたたえて
見たところで現実には大人になるまでドライバーさえ
使ったことがない人が多くいたり、コンピューターゲーム
以外で遊ぶことを知らない人が多いという現実に危機感を
持ってもらいたいと思います。

まな板がない家庭とか食事はコンビニで買うものという
家庭も増えている現実に自然と食と豊かさと地域のありかた
という昔からあったなりたちも自然と無くなっていくという
現実を知るばかりで暗澹とする思いに駆られます。

そんな中新豆を焼いて飲んでみるとトロピカルドリンクの
ような味というかつて表現した味を思い出しました。

スペシャルティというと珈琲の苦みとかがつんとくる味より
とにかくフルーティーで花の香りやハーブティーのような
香気ばかりが言い募られて珈琲らしさとかけ離れた飲み物
ばかりが持ち上げられていた感じを強くします。

それがスペシャルティの魅力だと言い切っていいのかと
いう疑問や物足りなさを感じた人はいないでしょうか。

珈琲じゃないみたいという言葉は当店の試飲でもよく
出る言葉ですが、強い甘みも珈琲とは苦いものという
裏切りのようなものに感じてしまう人もいたはずです。

ですが、強い甘みや強烈な酸味は一度知れば珈琲の
本来の魅力と気が付き虜になる人もいます。

人を驚かすような強烈な甘みと酸味にこの道を行くと
後戻りできなくなるような今までにない味であることは
確かです。

そんな鮮烈な果実感や香味にさらに上質で希少種だと
どうなるのかという興味も沸きます。

そこで、ベストオブパナマの一位の豆とかゲイシャとか
人々は味わいたいと高い金を出してそういった豆を買う
わけですが、予約のとれないレストランや料亭で高い金
を使うのに比べてなんとも簡単にかなう贅沢ではあります。

今回入れた豆はその名もパプアニューギニアのパラダイス
プレミアムという大層な名のですが、もともとパプアニューギニア
はスペシャルティの豆はよく出回っていて大粒で味の濃いものが
知られています。

大農園のシグリとかネットでもすぐ出てくる農園名を冠した
豆がありますが、もともといい豆はアメリカヨーロッパに
回り日本には入ってきていませんでした。

今回の豆はそんな今まで知られていない特別な豆です。

そのためまた飲めるかもわからないといういつなくなるか
という希少性と手に入りづらいゆえの独特の味も魅力です。

最初に試飲して感じたのはかつて表現したトロピカルドリンク
のような味というものですが、それを思い出したのはそれ
だけではないからです。

もしそうならよくあるフルーティーさが強くなったスペシャルティ
独特の珈琲じゃないみたいな豆のひとつで終わってしまい、
特に印象にも残らないでしょう。

真空パックで送られた豆と同じように生の豆からフルーティな
薫りが立ち上り、焼く前からただものでないのは解っていました。

飲むのが楽しみで焼き上がりから目覚めるのを待って飲んでみると
喉の奥に訴えて来る味にびっくりします。

挽いているときの香りとお湯を落とした時の香りと時々に見せる
ナッツや香ばしい香りと実の上質な油を伴った滑らかさと咽喉越し
の良さは特筆すべきものがあり、フルーツジュースのような甘みと
それだけで終わらないものがしっかりとあるのが他の豆や今までの
スペシャルティと違うところです。

その違いはそれぞれの舌で確かめ体験して楽しんでいただきたいと
思います。

コメント
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