King Diary

秩父で今日も季節を感じながら珈琲豆を焼いている

こんな飲み方でも

2017年04月28日 13時37分23秒 | 珈琲
ゴールデンウィーク前日の秩父。

当店の前の道でも札所巡りやら花めぐりなどの
人々が行きかいにぎやかです。

こんなさわやかな日に似合う珈琲は何かという
お客さんにはやはり花の香りがお湯を注いだ時から
周りに立ち込めるチェリーブロッサムがいいのでは。

最近は、生のままでも香りが立つ豆が多く、それを焼いて
釜から出てきた時の香りと保存瓶に入れてふたを開けて
薫り出すときとお湯を注いで香り立つ時とそれぞれに
薫りの色があり何をその時イメージするかもそれぞれで
楽しい一瞬が続くのです。

そんな前奏曲の後、よいよ珈琲の一口目になるわけですが、
みなさん意外と豆ごとに挽き方を変えるとか豆ごとに
淹れる器具を変えるとかまではしないようです。

忙しいのでとにかくコーヒーマシン一辺倒のかたもいる
でしょう。

豆を入れて後はスイッチを入れるだけとお手軽ですが、
それだと珈琲の醍醐味の一端を失っています。

たとえばこのチェリーブロッサムですが、セラミックの
ミルで極小の粉にして一つ穴のドリッパーかネルで落とすと
これがねっとりした生チョコのような液体が抽出され、
みるからにそそる出来上がりになります。

他の三つ穴のドリッパーなどで落としたり、他のできの
悪いミルではできない技で余計な苦みやえぐ味のない
すっきりとしたこってりとコクのある甘みの強い味が
楽しめます。

このようにミルの目盛りを二目盛りずらしてその時の
気分に合わして落とす時間もあっさりと早く落としたり
チョロチョロゆっくり落としたりしてその味の変化を
楽しむことも珈琲の楽しみです。

このようにエスプレッソ用にまで細かくしても余計な
苦みや酸味が強調されないということも知ってもらいたい
珈琲の力です。

さらに焼きたての豆の持つ特性や味も楽しみのひとつであり、
それを知ることで豆の魅力もさらに知ることになるのです。
というのも例えば当店の豆を買ったままの袋のまま一年くらい
常温で保管して開封したとしてもとても飲めない味になるかと
そんなことはなく、しっかりと味わえます。

スペシャルティの豆は最近真空パックで空輸されるものも増え
新鮮さや焼きたてというものばかりがもてはやされ消費者は
もうそういうものでないと酸味が強いかつて喫茶店で飲まされた
物になるという刷り込みがされてとにかく新鮮で農園指定の
豆ばかりがありがたがられるようにしむけられてしまって
それにすっかりとりこまれてしまっています。

知ってもらいたいのは、焼きたてには確かに焼きたての時に
しか出ない風味と味があり、釜により焼きたてはまずいという
ことや、豆と焼き方によっては焼いた後一か月後ぐらいに
やっと到達する味というのもあるのです。

詳しくは試飲の際にもお話します。

ゴールデンウィーク中も三時まで試飲できます。

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