昨日の朝のニュースで茨城の凍みこんにゃくなるものが紹介されていました。現在凍みこんにゃくを作っているのは茨木の農家三件のみだといいます。私は常々冬に珈琲がうまくなるのは秩父の独特の寒さゆえだといってきました。冷えることによって味を増すそんな冬の野菜によくいわれることですが、実際寒暖を繰り返し熟成される食品は多く、越後では雪室に色々な食品を保存して味がよくなったと科学的に証明し、コーヒーも雪室コーヒーとして売り出しています。
冬の味覚として朝のニュースで紹介された凍みこんにゃくもそんな食品なのかと思い眺めてましたが、昨日車検で車屋で待っているときに見た雑誌になんと凍みこんにゃくが取り上げられていました。テレビで見た人がまた取り上げられていてその人も茨城だけで行われている凍みこんにゃく作りが現在一人だけでこのままでは廃れてしまうという記事を見て自分でよければと名乗り出て継承した人なんだそうです。江戸時代に開発された製法は寒くて乾燥する茨城の環境に合い冬場の農家の仕事として根付いたのだといいます。そして現在生産者は三件あり当分は大丈夫ということでした。現在は海外からの注文も多いというのが雑誌の記事でした。
そこで問題というか気になったのが、なんで寒ざらしにするかということとどんな料理になるのかということです。
朝のニュースでは野菜の煮物にはいっていましたが、それならわざわざ寒ざらしにするまでもなくできたこんにゃくをそのまま使えるのに寒ざらしにしたのかの説明になっていないのです。雑誌にも海外の人からヘルシーな食品として買われているような書かれたでした。どちらも記事として不十分で珍しいものとして取り上げ、自然と手間だけで作られていることを紹介、海外の人の注文が増えているなど憶測を呼びこむようなものになっています。私も朝のニュースで見ただけならこんにゃくもかあくらいで終わっていたでしょうが雑誌の記事を読み、だから本当のところはと気になり調べてみると凍みこんにゃくのほとんどは米沢市に卸され名産の冷汁になるのだそうです。いまでは冷凍技術だとかフリーズドライだとかあるのでなにも畑で寒ざらしにしたこんにゃくでなくてもも良さそうです。
凍みこんにゃくの製作は畑にこんにゃくを並べて朝水をかけるだけだそうです。これを繰り返すとほぼ水分がゼロになり賞味期限がなくなるそうです。
つまりは味の必然とか何らかの効能が現れるとかでなくただ昔は冷凍技術や保存法が限られていたから始まったことで海外の人には自然由来のパワーがこもるとか受けているのでしょうがどちらにしろあまり意味のないように感じられます。
ただ80才の老人が自然を相手に受け継いだ手法を守っているというのは記事になりやすい題材なのでしょう。
珈琲は秩父の寒さで味を増しているというのは誰も取材に来ませんが事実であり毎年感じます。
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