金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

28:百田尚樹 『風の中のマリア』

2009-08-16 13:17:53 | 09 本の感想
百田尚樹『風の中のマリア』(講談社)
★★★★☆

会社への寄付本の中にあったのを、先輩が読んで
「止まらなくなった!」
と言っていたので借りてきました。
そういえば以前、話題になってたな。

主人公マリアはオオスズメバチのメス!という斬新さ。
登場人物はすべて虫や鳥、クモ。
もちろん擬人化しないと物語として成立しないのだけど、
その擬人化も虫たちの生態から大きく逸脱しないもので、
迫力あり。
帝国最強のハンターであるマリアが、
種の存続・帝国の存続のために戦いながらも、
ワーカー(ハタラキバチ)として子孫を残すこともなく
帝国の維持のためだけに生きることへ疑問を抱いたり、
世代交代のために変化する帝国に戸惑ったりするのだけど、
知らなかった知識が満載で勉強になりました。
餌の少ない寒い時期、帝国を存続させるため、
ほかのハチの巣を急襲して殺戮の限りを尽くす場面は
すさまじい。

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27:高森千穂 『風をおいかけて、海へ!』

2009-08-16 13:00:24 | 09 本の感想
高森千穂『風をおいかけて、海へ!』(国土社)
★★★☆☆

拓人は「友だち未満」の関係にあるクラスメイトの一樹と二人、
自転車で海をめざすことに。
けんかをしたり、他者と出会ったりしながら、
それまで家族構成も知らなかった一樹と
徐々に距離を縮めていく……

という、いかにも児童書らしい児童書。
これも今年の青少年読書感想文コンクールの課題図書。
低学年版『自転車少年記』って感じかなあ。
自転車はあくまでも小道具にすぎず、
愛はそれほど感じられないんだけど。
中学年向けということで、本屋であっさり立ち読みできちゃう
ライトさ。
小3・4年生が読む本って、本来このくらいのレベルだよね。
中学受験に関係してるとついつい忘れちゃうんだけど。
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26:黒鳥英俊 『オランウータンのジプシー』

2009-08-16 12:44:42 | 09 本の感想
黒鳥英俊『オランウータンのジプシー』(ポプラ社ノンフィクション)
★★★☆☆

今年の青少年読書感想文コンクールの課題図書。

夏休みに入ってからというもの、更新してないのに
なんだかいやにアクセス数が多いなあ……と
思ってたのだけど、読書感想文のせいね。
残念ながらこのブログには、パクったり参考にしたり
できるようなことは一切書いてないよ!

さてこれは、動物園の飼育員である黒鳥さんの、
説明文風随筆?
この黒鳥さんにまつわる文章を仕事で読んだことがあるのだけど、
この人って本当に動物のことが好きなんだなあ。
動物どころか、人間に対する愛さえとぼしいわたしは
呆然としてしまう。

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