金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
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122:高橋克彦 『炎立つ 参 空への炎』

2019-07-27 17:53:48 | 19 本の感想
高橋克彦『炎立つ 参 空への炎』(講談社文庫)
★★★★☆

【Amazonの内容紹介】

大敗を喫した源頼義・義家は謀議を尽くして巻き返しをはかる。
安倍一族の内紛、出羽清原氏の参戦で
安倍貞任・藤原経清の苦闘がつづく。
陸奥の運命を担う2人の男は大きな炎となって空を染めようとしていた。
源氏と安倍氏の存亡をかけた凄絶な戦いが、
戦さ場に生きる人々の愛と哀しみをたたえながら始まる。

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蔵書整理のため、再読。
なぜか家には「参」以降の3冊しかないのであった。

何度読んでも、わくわく。
内通が起こるまでの部分は、ちょっと簡単すぎるというか
愚かでうんざりしてしまうのだけども、
ストーリーの展開上、仕方ないか。
義理の兄弟として、友人として、同士として、
経清に対する敬意を決して忘れない貞任に
胸を打たれてしまう。
そして、滅びの美ともいうべき結末の切なさ。
大河ドラマでは、頼義が、経清の元家来に
経清の首をのこぎり挽きさせてて、
よりいっそう残酷だったんだよね。
見ていてめちゃくちゃ泣いたわ……。

コメント
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