金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
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大河ドラマ「光る君へ」♯30

2024-08-04 21:11:22 | 大河ドラマ「光る君へ」

和泉式部登場!!

恋にうつつをぬかす色っぽい女生徒、

まさに素行の悪い女。

「先生はそんな難しいこと考えて歌詠むの?

 あたしは思ったこと読んでるだけ~」

と言いながら、先生以上の歌を詠む天才肌。

これは、先生も「くそ~! でも認めざるを得ない!」と

ギリギリしながら批評するわ。

 

今日は、娘の子育てを通し、まひろが、いやがおうにも

自分の生き方と向き合わなければならなくなる回。

まひろ自身は、学があることをよしとして

自分の人生を肯定しているのだけれども、

父も弟も、学問がまひろを幸福にしたとは思っていないし、

女たちも理解はしない。

(そう思うと、赤染衛門やききょうは、まひろにとって

 数少ない「同じ側の人間」なんだなあ)

教育方針は家族に肯定されないうえ、仕事を兼ねた書きものに熱中して

娘の要望を後回しにしたあげく、書いたものを燃やされるわ、

家を火事にされかけるわ。

為時が孫娘に甘々で、ちゃんと教育しようとしないのとか、

まひろの娘への怒り方とか、リアルではあった。

 

正直、道長とまひろは、もうそれぞれの立場をわきまえて

別々に生きていってくれと思うが、道長、家に来ちゃった。

 

【その他いろいろ】

 

・ナレ引退してた晴明、雨乞いに駆りだされる。

 相変わらず不遜だね。

 雨乞いで力尽きて死んだかと思ったら、ちゃんと生きてた。

 

・「きさきは定子さま一人ですよね!」と帝を誘導する伊周に

 「マジかよ、何言ってんの???」って顔してる隆家。

 そしてそれを道長にチクる世渡り上手。

 やらかし男が「過ぎたことは忘れる」って、良い性格してるよ!

 

・伊周、前回から引き続きバリバリに呪詛してる

 

・道長と倫子さまの間がどんどんギスギス……

 直接のきっかけは、

 「彰子を案じてなんとかしたい母 vs 無頓着な父」

 のズレなんだけど、背景には長年にわたる、

 「妻として存在するだけでこれだけ夫の出世を助けている自分が、

 夫から表面的にしか大事にされていない」

  って不満があるからな……

 この時代、「子に無頓着=母である私に無頓着」だもん……

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170:岡本真帆『水上バス浅草行き』

2024-08-04 17:35:09 | 24 本の感想
岡本真帆『水上バス浅草行き』
★★★★☆
 
インプットしたいけれども、まとまった文章を読む心の余裕はない、
というときに読んだ歌集。
 
「ほんとうにあたしでいいの?~」
の歌、なぜか知っている……!? と思ったら、
たぶんTwitterで話題になってたんだ。
そう、ものの管理ができない人の家には、
ビニル傘がたくさんあるよね。
 
「手遅れで手に入らないものばかり育ちの良さも既婚の君も」、
主眼は結句だと思うんだけど、個人的には第四句が胸にずっしり。
本当の「育ちの良さ」、手遅れで手に入らないからこそ、
『「育ちがいい人」だけが~』
なんて本が売れるんだろうな。
生まれ育ちを選べない以上、そういう家庭に生まれなかった人間は
後付けで身に着けるしかないもの。
 
そんなふうにはっとするような言葉、場面の切り取り方があって、
とてもよかった。
 
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