今日は放送がお休み。
気がつけばもう、折り返し地点も過ぎている。
こちらのコンディションの問題で
身が入らない回というのももちろんあるのだけども、
毎回楽しく見ています。
なんか、不思議なドラマだな~とずっと思っている。
史実としてのエピソードがあまり残っていない紫式部の生涯を、
「源氏物語」の元ネタが彼女の人生にあったはず、という発想で
逆算して描いているのが新鮮だし、史実をねじ曲げても、
「創作上等!! 絶対になかったとは言えないでしょ!」
と開き直っているのが清々しい。
キャラ立ても割としっかりしているほうで、
何よりエピソードの積み重ねにちゃんと意味を持たせている
(これがない大河ドラマ、ほんと見るのが苦しい)。
毎回、ヒキをちゃんと作って、
「どうなるの~!?」と興味を引くことにも成功している。
が、冷静にふり返ってみると、
1.道兼によるまひろの母の殺害
2.直秀の存在とその死
3.さわさんの登場とまひろとの関係性
4.周明の存在と国際ロマンス詐欺
このあたり、実はストーリーの展開上、
あんまり必然性がないように思えるのね。
もちろん、1は「まひろと道長の恋の障害」と
「身分社会の残酷さの描写」、
2は「為政者としての道長の方向性を決める契機」
にはなっているし、
3・4も「源氏物語」要素が入っているんだけども、
どうしても
エピソードの重さ>必然性
に思えてしまうのだった。
つまり、インパクトとヒキのためだけにあったエピだな……という印象。
といっても、リアルタイムで見ているぶんにはそれが気にならないので、
さすがにベテランの脚本家だなあと思うのだけども。
特に1・2は人を殺しているだけに、
「インパクトのためだけじゃない、ちゃんと意味があったよ」
と思わせる回収の仕方をしてほしい……。
中関白家や一条天皇の扱いにはちょっと文句言いたいし、
道長とまひろのロマンスは「もうええわ」だし、
上記のメタ的な意図が気になったりもするんだけども、
文学作品の政局との関わりをちゃんと描こうとしてるのが
感じられるというだけで、私は満足。
定子さま・清少納言・実資は、キャスティングも扱いも百点満点だよ!