牛込・神楽坂 酒問屋 升本総本店の別館「涵清閣」 主人が語る

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ブロ、というもの

2008-12-24 16:10:41 | その他
欧米の文化的行事がそのまま定着しているのは

クリスマス



        こちらは日本における酒ブログのランキング今日の我らが涵清閣の順位は?


これに対し、欧米の文化が形を変えて日本の年中行事になっているのが、年末の第九です。

先般、その第九を聴きに

サントリーホールへ

どちらかというと「年末の第九なんて」とちょっと馬鹿にしていたところもあるのですが、今回の

読売日響×ノイホルト(指揮)


の第九はそれはそれはスゴいものでした。
以下、お酒とは離れてしまいますが、言葉でご説明(長文です)。




ふだん、第九というのは特に第四楽章の合奏付という編成も含め、スケールの大きさ、メロディーの雄大さに圧倒され、感動してしまいます(それはそれで興奮する)。


これに対し、今回のノイホルトの演奏は、曲を構成する一つ一つのフレーズや、そのつながり、そしてそれぞれのフレーズの楽器群間の受け渡しといった、構成の細部に亘り、とても神経が行き渡っていました。

また、通常は第二楽章と第三楽章の間で入場するソリスト4名も、合唱団と同様に初めから並んでおり、最初から最後まで緊張感が途切れないような構成もとられていました。

それと関係するのでしょうが、テンポも(一割増では効かないほど)速かった気がします。

そんな状況(細部まで気を使い、しかも速い!!)の中、読響のメンバー、特に管楽器は、細かい部分を弾き飛ばす(これも一つの技ですが)のではなく、きちんと全て表現していました。

そしてそれが最も顕著に出たのは、合唱で、速いパッセージでも驚異的ともいえる発音の明瞭さで音楽を表現していました。
これは、指揮者、合唱指揮者のコンセプトが明瞭であったということはもちろんですが、新国立劇場合唱団という、プロ集団であることが大きな要因でしょう。

第九の合唱は、音大生だったり、オーケストラの契約合唱団だったり、市民合唱団だったり、する場合も少なくありません。

もちろん、こうした合唱団を否定するつもりはありませんし、市民合唱団の方々が本当にうれしそうに歌っていらっしゃるのも第九の楽しみだと思います。

でも、この新国立劇場合唱団の皆さん(通常より少ない感じで、70~80人?)の、精鋭の兵士の整然かつ怒涛の進軍のような歌声を聴くと、まさに「これがプロ!」と圧倒されると同時に、耳の聞こえないベートーベンがこの歌詞にメロディーをつけた理由をココロで感じました。

で、バックがそうですから、独唱4人もものすごい緊張感でソロをとっていました。

そんなこんな、で、前評判はともかく、後から見ると稀代の名演奏、しかも「その場の雰囲気での名演」というより、コンセプトと技術(&たぶん練習)による、なるべくしてなった名演奏、になったのではないでしょうか。

さすがプロ、の仕事です。

我々も酒のプロ、として、何が出来るのだろうか、と考えた訳ではありませんが、考えなくてはいけませんね。


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