牛込・神楽坂 酒問屋 升本総本店の別館「涵清閣」 主人が語る

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絶版になってしまったけれど

2008-12-08 22:13:14 | 酒の本棚(書評?)
また、現在となっては???の内容も多いけれど、この本は面白い!と思います。



田崎真也・田中康夫(1993):田中康夫の「ソムリエに訊け」、TBSブリタニカ、181p.

この本の出た当時を思い起こすと、田崎真也さんはまだ世界最優秀ソムリエコンクールで優勝する前で、ホテル西洋銀座のソムリエだった頃。

また、田中康夫さんも長野県知事になる前で、そしてその一つの契機ともなった阪神大震災(スクーターで化粧品を配るなどのボランティアを行われていましたね)よりもまだ前の頃です。

そんな二人の会話(田中康夫が訊ねて、田崎真也が答える)のかたちでこの本は構成されています。



「なんとなくクリスタル」のイメージを(敢えて)引きずっているのでしょうか、「デートでレストランに行った時にどういう風に振舞えばカッコ悪くないか」という質問のパターンが多く、それに対し、「ワインはもっと普通のものなので」というスタンスでの回答が続きます。

田中康夫の通ぶった訊き方に嫌味を感じる人もいるかもしれませんが、ボージョレ・ヌーヴォーからバブル期のワインブームの時を思い起こすと、「平均的な良く知っている、そして(高級ワインを)飲む機会の多い人」の言葉としてはあまり違和感を感じません。

改めて読み返して、いいなぁ、と思うところは2点ありました。

一点目は料理との相性、組み合わせについて。
繰り返しになりますが、「レストランに行った時にどうするか」シチュエーションが設定されているので、その時の正統的な組み合わせや、すぐには出てこないがソムリエからすれば当たり前の組み合わせなど、田崎さんのいろいろなアドバイスがあります。これは参考になりますね。

二点目はイラストです。



表紙をはじめ、各所にちりばめられているのは阿部真理子さんのイラスト。この本の一つのテーマ「ワインは楽しい」が伝わってくるイラストです。彼女もその後、ANAの機内誌やDCカードの会員誌等で活躍することになります。

絶版になってしまったので、なかなか手に入りませんが、機会があればご覧下さい。

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コメント (1)
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