昔話

今日は昔話を書こう。

卒業も待ちきれずに籍を入れた私は周りの誰よりも早く結婚した。
当時はそれでも就職活動も問題はなく、それでもちょっと変わった子が入るぐらいね、だったと思う。

旦那だった人は夜働いていたから（水商売ではない）、早く家に帰る必要もなく、普通な社会人であの時代で遊びまわった。
実家に居た頃は母のために早く家に帰っていた私は、その世界が楽しくてたまらなかった。研修時代は学生時代より学生っぽかった。小金もあった。時代はバブルの一番いい頃だったし、若いからチヤホヤされた。

そこで好きだった子ができて、実際に付き合ったのは３ヶ月だった。

本当に本当に好きだったし、何度もそう言ったのに、彼は信じてはもらえなかった。
「この後、旦那と寝るんだろう。」
実際に時間帯がずれていたからそんな事はなかったし、そう言う気もなかったから、私にはそんな事は当時、本当にありえなかった。
そんな事ばかり言われて、ケンカしてた。
「そのうち他の女と結婚して、結婚式に呼んでやる」と言われたこともあった。

旦那に悪いと言う気持はなかった。
好きだったから。

はるか昔の事だからその程度の記憶しかないけれど、ただただ彼に分かってもらいたくて、こんなウソの生活は続けられないと思って、私は離婚を当時の夫に相談することになる。
それからは修羅場だ。

そのタイミングで彼は単身赴任みたいな状況になり、帰って来た時は口もきいてもらえなくなっていた。
携帯電話なんてものはない時代。
そこまでしておきながら、その間会いに行こうとしなかった私も今思えばおかしいか。決して行けない距離ではなかったから。
こっちはこっちでそれどころじゃなかったのかもしれない。
もう思い出せない。

その時は結婚、就職して半年後。
生活はメチャクチャだった。

とっても好きだった。
でも、彼の本当の望みには答えられていなかったんだろう、今になってみると。
そして、彼には最後まで分かってはもらえてはなかったのかもしれない。


そんな記憶も今になって、急に引っ張り出してきたりして、いろいろ考える事が多いけれど、「結婚式に呼んでやる」ってすごい分かるんだわ。
逆に考えれば、相手が何を言おうと私はそれより自分の痛さを追及することしかできてないわけで。
そんな辺りも少しづつリセットできていければいいと思う。

職場は、いつか追われる覚悟はしてます。
その後でどんな生活が待っていても、後悔しないことをここに誓おうと思います。
空回りしている感もありますが。


そんな事も背景にあり、私はいわゆる元旦那が不倫で離婚したいと言われた時も、「ここで止めさせても、夫婦は戻らない」と瞬間で思った。
最初の離婚があったから、二度目があったのだと思う。
その判断が本当に正しかったのか、間に子供が居たからゆくゆく考える事になり、その後何年も苦しむ事になった。

でも、春が来て、kekeが来月卒業する。
母子家庭の卒業だ。
社会人になるまでには、まだ少し時間があるけれど、かなり峠は越えている。
いろいろはあったけれど、環境にも恵まれたかもしれない。

今になれば、みんな昔話だ。
少々のことは、みんな昔話になるってことなんだ。

泣いてもへこんでも、後になれば昔話になるってこと。
もうちょっとすれば笑い話にさえなるかもしれない。
そんな話。