G子から電話がきた。
「もう寝る?」「いいや、ご飯食べてるとこ。」
「終わった頃また掛けなおす」というので、「もう終わるところだよ。」と言うとkeke君と一緒に食べてるの?と気にしてくれる。
「kekeはもう終わってるよ。少し惣菜買ってきて先に食べてもらいながら作ってたから。」
来月辞めるんだ、とG子は言い、今日も有休とってハローワーク行ってきた、と言う。
もう係の人が顔を覚えててくれてね、ああいう所も年齢制限書いてなくてもしてる所あるから、先にそれでもいいかどうか、どんな人を望んでるか訊いてくれて、脈がありそうな所だけ紹介状書いてもらった、と言う。
「sakeちゃんはいいなぁ」と言い、「泣きたくなるほど悔しいことないでしょ、仕事で。」と言われると、そうかなぁと思う。
G子は淋しい、sakeちゃん淋しくない?と言い、たしかに私も淋しいけど、G子の淋しいのニュアンスとどこか違うから、「もう16年だから慣れたのかなぁ」と言う。
またM君を呼び出したんだ、とG子は言う。
でも一緒にケーキを食べただけ、それから公園に行ってね、でもどうしてもイヤで車には乗らなかった、M君は何度も乗れと行ったけど、歩いて帰ったの。
真っ暗だったよ、公園。
淋しかったよ。
もう分かるんだよね、このあとどうなるか。
「T男のせいでね」とG子は皮肉った。
淋しいからM君を呼び出したのに、もっと淋しくなる。真っ暗闇の公園を歩く方がまだマシなんだから。あ、淋しいのはM君が家に帰るからじゃないよ、と言うので「分かるよ」と私は言う。
「どうして私達ってこう1人だけになっちゃうんだろうね~」と私は言い、「女の生理現象なんだろうな、たぶん男はこうじゃないと思う。もともと数バラまく方だから。」
「そう思う。」とG子も言う。
「私達は、数あるうちの1つしか受け止められないんだよ。」
「でも、M君も別れもしないくせにどうしてそんなに熱心なのかね。」
「私を使って心の弱さを埋めたいだけだよ。」
「いやそれだけじゃないと思う。そういう部分も無いわけではないけど好きなのは事実だと思うよ。だけどさぁ、それだけのエネルギーがあるんだったら奥さんと仲良くやり直そうってすればいいじゃん。」
ねー、そうだよねー、私達だったらそっちに向けるよねー、だって家庭を円満に努力した方が早いじゃんねー、と上から目線とわざと言い放った。
誰だって、理屈で説明しきれない不条理なものを抱えていることをもう知っている。
それがあっていいことも。
でも、同じ立場の同じ分かり合える者同士で、こうして言い放つことで、身が軽くなるような気がしたんだ。
「あの人たちもきっと、どうしてもそうなっちゃうんだろうね。」
sakeちゃん、淋しくない?とG子はまた言う。
私だって淋しいはずだ、淋しいけれど、何かG子のとは違う気がして、「そんなでもないかなぁ、あぁ家に帰れば必ずkekeがいるからかも。T子ちゃんはあまり家にいないでしょ?家に帰って1人だと淋しいよ。」と言った。
「T子は彼氏とディズニーランド行ったよ。」とG子はため息をつくので、「それはそれで安心だよ。」と私は言う。
そして、「またかけるね」とG子は言って電話は切れた。。。
「もう寝る?」「いいや、ご飯食べてるとこ。」
「終わった頃また掛けなおす」というので、「もう終わるところだよ。」と言うとkeke君と一緒に食べてるの?と気にしてくれる。
「kekeはもう終わってるよ。少し惣菜買ってきて先に食べてもらいながら作ってたから。」
来月辞めるんだ、とG子は言い、今日も有休とってハローワーク行ってきた、と言う。
もう係の人が顔を覚えててくれてね、ああいう所も年齢制限書いてなくてもしてる所あるから、先にそれでもいいかどうか、どんな人を望んでるか訊いてくれて、脈がありそうな所だけ紹介状書いてもらった、と言う。
「sakeちゃんはいいなぁ」と言い、「泣きたくなるほど悔しいことないでしょ、仕事で。」と言われると、そうかなぁと思う。
G子は淋しい、sakeちゃん淋しくない?と言い、たしかに私も淋しいけど、G子の淋しいのニュアンスとどこか違うから、「もう16年だから慣れたのかなぁ」と言う。
またM君を呼び出したんだ、とG子は言う。
でも一緒にケーキを食べただけ、それから公園に行ってね、でもどうしてもイヤで車には乗らなかった、M君は何度も乗れと行ったけど、歩いて帰ったの。
真っ暗だったよ、公園。
淋しかったよ。
もう分かるんだよね、このあとどうなるか。
「T男のせいでね」とG子は皮肉った。
淋しいからM君を呼び出したのに、もっと淋しくなる。真っ暗闇の公園を歩く方がまだマシなんだから。あ、淋しいのはM君が家に帰るからじゃないよ、と言うので「分かるよ」と私は言う。
「どうして私達ってこう1人だけになっちゃうんだろうね~」と私は言い、「女の生理現象なんだろうな、たぶん男はこうじゃないと思う。もともと数バラまく方だから。」
「そう思う。」とG子も言う。
「私達は、数あるうちの1つしか受け止められないんだよ。」
「でも、M君も別れもしないくせにどうしてそんなに熱心なのかね。」
「私を使って心の弱さを埋めたいだけだよ。」
「いやそれだけじゃないと思う。そういう部分も無いわけではないけど好きなのは事実だと思うよ。だけどさぁ、それだけのエネルギーがあるんだったら奥さんと仲良くやり直そうってすればいいじゃん。」
ねー、そうだよねー、私達だったらそっちに向けるよねー、だって家庭を円満に努力した方が早いじゃんねー、と上から目線とわざと言い放った。
誰だって、理屈で説明しきれない不条理なものを抱えていることをもう知っている。
それがあっていいことも。
でも、同じ立場の同じ分かり合える者同士で、こうして言い放つことで、身が軽くなるような気がしたんだ。
「あの人たちもきっと、どうしてもそうなっちゃうんだろうね。」
sakeちゃん、淋しくない?とG子はまた言う。
私だって淋しいはずだ、淋しいけれど、何かG子のとは違う気がして、「そんなでもないかなぁ、あぁ家に帰れば必ずkekeがいるからかも。T子ちゃんはあまり家にいないでしょ?家に帰って1人だと淋しいよ。」と言った。
「T子は彼氏とディズニーランド行ったよ。」とG子はため息をつくので、「それはそれで安心だよ。」と私は言う。
そして、「またかけるね」とG子は言って電話は切れた。。。