kekeはたまに夜中に電話をしている。
抜き足差し足忍び足で近づいて耳に神経を集中させると、「今日は部屋の模様替えをしたんですよ」と言う会話だった。
「部屋に入ってすぐPCがあると、ついそっちに行ってしまうんで、まず勉強道具を置いたんだ。」と言う会話である。
キミはそんな事より他にするべき事があるのでは?!と思うが、聞き耳を立ててる事自体がハンゴロシなので、何も言わずにそこを去る。
彼らの会話は、夜が明けるまで続く。。。。
(相手は誰だか知らない。「明日から一人暮らしの中学の友達がいる」と言っていたので中学の友達ではないようだ。)
今日はOM君のお母さんと数ヶ月前にオープンした大型スーパーに買い物に行く。
地震や原発の話題も一段落した所で、「keke君はどう?」と言うので、かくかくしかじか、全くこれからどうするのかサッパリ分かりません、と答える。
OM君のお母さんは「うちの子は経済部を受けなおしたいって言うのよ。」と言う。
「今の学部は大学院に行く子が多いんだって。就職もあまり無いみたいなの。」
「でも、受け直した所で、そこで就職につけると言う保障は無いし。」
「そうでしょ?」
「でも、まだ単位を普通に取ってるだけいいですよ。ごまかしごまかし、卒業するんじゃないですか、OM君は。」
まったくそれに比べてうちのは・・と私はため息をつく。
「kekeは早死にすると思うから年金なんて払わないって言うんですよ。これ以上生きてるのが疲れるとかそんな会話です。」
「あら!うちもよ。結婚もしないんだって。」
「え!kekeもですよ。自分のように不幸な子供を作りたくないからだって。」
「やぁだ~keke君は不幸じゃないわよ。」
「本人が父親も兄弟も居なくて不幸な子供と頑なに思っているからどうにもなりません。」
聞けば聞くほど、OM君とkekeの言動は似ているのである。
生きる事に希望がなく(このまま就職も苦労して、結婚にも(低賃金で家族を養うのは大変なので)夢がなく、早死にしてしまえばいいと思っているから年金も払う気がないが、親が見逃せず仕方なく手続きを取っているのである。
OM君の知っているお友達のお子さんはまた逆で、親が受験だから辞めろと言っても、影でこっそり友達の名前を借りてバイトをしていて、親が怒って辞めさせたと言う。
「でも、そう言うお子さんは、そのうち善悪の判断がつけば真っ当になりますよね。」
「私もそう思うの。でもねそのお友達は、もう外で何をしているか分からないくて心配で仕方ないんだって。」
私は「子育てで今ほど参った時期はないです。全くいつになったらこれが解決して安心できるのか。」と言う。
OMさんは「就職したらしたらで心配だと思う。」と言い、「そうですよね、この調子では勤めて3年ぐらいはハラハラしているでしょう。」と私は答えた。
私達は、たぶんこの調子では30代半ばぐらいにならないと、安心できないに違いない、と結論付けた。
そして、もう結婚まで行かなくてもいい、せめてまともに就職して、自立だけでもしてほしい、と祈った。
子供が大きくなって体は自由になったけど、精神的には逆に疲れるよね、と言って、昔が懐かしいと言った。
みんながみんなどうなのか分からない。
順調に育って、心も体も自由になった親御さんも居るのかもしれない。
kekeが30半ばと言う事は、私は還暦である。
私はその時までこうしてハラハラしているのだろうか。
しかし、私の両親も私を安心できたのは、そのぐらいの頃だろう。。。
これも順繰りなのか。。。。
家に帰ると、kekeはこれから出掛ける、と洗面所で髪を整えていた。
中学の時、仲の良かったAKI君が明日から離れて1人暮らしなので、その前にみんなで食事をする事になったのだと言う。
kekeが出て行ってから、それならと、ドライブに行く事にした。
OMさんからお礼のメールが届いた。
「これからみんなでAKI君と出かけるみたいだね。keke君が計画してくれたらしいよ。」と書いてあった。
抜き足差し足忍び足で近づいて耳に神経を集中させると、「今日は部屋の模様替えをしたんですよ」と言う会話だった。
「部屋に入ってすぐPCがあると、ついそっちに行ってしまうんで、まず勉強道具を置いたんだ。」と言う会話である。
キミはそんな事より他にするべき事があるのでは?!と思うが、聞き耳を立ててる事自体がハンゴロシなので、何も言わずにそこを去る。
彼らの会話は、夜が明けるまで続く。。。。
(相手は誰だか知らない。「明日から一人暮らしの中学の友達がいる」と言っていたので中学の友達ではないようだ。)
今日はOM君のお母さんと数ヶ月前にオープンした大型スーパーに買い物に行く。
地震や原発の話題も一段落した所で、「keke君はどう?」と言うので、かくかくしかじか、全くこれからどうするのかサッパリ分かりません、と答える。
OM君のお母さんは「うちの子は経済部を受けなおしたいって言うのよ。」と言う。
「今の学部は大学院に行く子が多いんだって。就職もあまり無いみたいなの。」
「でも、受け直した所で、そこで就職につけると言う保障は無いし。」
「そうでしょ?」
「でも、まだ単位を普通に取ってるだけいいですよ。ごまかしごまかし、卒業するんじゃないですか、OM君は。」
まったくそれに比べてうちのは・・と私はため息をつく。
「kekeは早死にすると思うから年金なんて払わないって言うんですよ。これ以上生きてるのが疲れるとかそんな会話です。」
「あら!うちもよ。結婚もしないんだって。」
「え!kekeもですよ。自分のように不幸な子供を作りたくないからだって。」
「やぁだ~keke君は不幸じゃないわよ。」
「本人が父親も兄弟も居なくて不幸な子供と頑なに思っているからどうにもなりません。」
聞けば聞くほど、OM君とkekeの言動は似ているのである。
生きる事に希望がなく(このまま就職も苦労して、結婚にも(低賃金で家族を養うのは大変なので)夢がなく、早死にしてしまえばいいと思っているから年金も払う気がないが、親が見逃せず仕方なく手続きを取っているのである。
OM君の知っているお友達のお子さんはまた逆で、親が受験だから辞めろと言っても、影でこっそり友達の名前を借りてバイトをしていて、親が怒って辞めさせたと言う。
「でも、そう言うお子さんは、そのうち善悪の判断がつけば真っ当になりますよね。」
「私もそう思うの。でもねそのお友達は、もう外で何をしているか分からないくて心配で仕方ないんだって。」
私は「子育てで今ほど参った時期はないです。全くいつになったらこれが解決して安心できるのか。」と言う。
OMさんは「就職したらしたらで心配だと思う。」と言い、「そうですよね、この調子では勤めて3年ぐらいはハラハラしているでしょう。」と私は答えた。
私達は、たぶんこの調子では30代半ばぐらいにならないと、安心できないに違いない、と結論付けた。
そして、もう結婚まで行かなくてもいい、せめてまともに就職して、自立だけでもしてほしい、と祈った。
子供が大きくなって体は自由になったけど、精神的には逆に疲れるよね、と言って、昔が懐かしいと言った。
みんながみんなどうなのか分からない。
順調に育って、心も体も自由になった親御さんも居るのかもしれない。
kekeが30半ばと言う事は、私は還暦である。
私はその時までこうしてハラハラしているのだろうか。
しかし、私の両親も私を安心できたのは、そのぐらいの頃だろう。。。
これも順繰りなのか。。。。
家に帰ると、kekeはこれから出掛ける、と洗面所で髪を整えていた。
中学の時、仲の良かったAKI君が明日から離れて1人暮らしなので、その前にみんなで食事をする事になったのだと言う。
kekeが出て行ってから、それならと、ドライブに行く事にした。
OMさんからお礼のメールが届いた。
「これからみんなでAKI君と出かけるみたいだね。keke君が計画してくれたらしいよ。」と書いてあった。