今月の支払いは資金不足だった。もう月半ばの時点で判っていた。それでも結論が出せず、充分な資金のめどが立たないまま見切り発車をしたのだ。
最後には社長と上司BRさんが頼み込んで、先代社長が資金を融通することになった(それも一度は断られたのだが)。もちろん、入金があったらすぐ返済する約束だ。
これから、社長によると、ある工事代が入ることになっている。その資金が揃って、どうにか払うことができるようになった。
「これが明日振り込む予定の一覧です。ただ、明日の朝一番では資金が揃ってないかもしれないので、10時半ごろに手続きを取ってください。」
そう言って、銀行の担当者××さんにお願いした。支払い先も結構な数あるので、なるべく前日までに支払い一覧(振込用紙)を出すように銀行からは言われていた。したがって、こういうお願いになってしまうのである。
「そうですか・・。資金が揃ったら早めに連絡いただけると助かります。伝言で『入りました』と一言伝えてくれれば結構ですから・・。」
そう言うと、銀行の担当者××さんは立ち去った。
午前10時。ある銀行から融資を受けることになっていた。その申込書と同時に××さん銀行の口座への振込用紙を渡す。
「今日中にこちらの口座に移していただけますよね?」
「たぶん、大丈夫だと思いますよ。」
午前11時。また別の銀行口座からギリギリまで在るお金を引き出し、明日××さん銀行の口座に移動する。帰りに今日工事代が入るはずの××さん銀行の口座の通帳記入をする。まだ、工事代は入っていないようだ。
午後2時。銀行から入出金状態のFAXが届いた。穴の開くように見つめるが、やはり工事代は入っていない。FAX用紙を見つめながらぼんやりしていると、社長が後ろを通りかかった。
「sake君、工事代入ってる?」
「いいえ、まだです。」
「今日入れると言っていたから、今日入ると思うけどな」
社長も気になっているのだ。そして
「今月ここをしのいだら、来月は決まればでかい契約金が入るんだ。」と言った。
午後3時半。銀行に残高を問い合わせる。
そこで、やっと社長の工事代が入っていることが明らかになる。
あぁ~良かった。これで明日は無事に支払いを終えるはずだ。
「××さんにお伝え願います!明日は朝一番に振込みできますと!」
社長に「工事代入りました。ありがとうございました。」とメールを打つ。
来月こそ、来年こそと言いながら、もうこの状態が既に何年経っているのだろう。社長はこの状態からのミラクルハッピーエンドを本当に信じているのだろうか。
そんなこと、あるのだろうか。
「今、うちの会社、こんななんだよ~」
と、友達に相談されたら私は何て答えるだろう?
「もう、ダメじゃない?仕事の合間に転職先みつけた方がいいんじゃない?資格でも取ってさ~」そう言ってしまいそうだ。
しかし、そうは言っても、我が身になるとな~
それでも、必死に契約を取るために走り回る社長や、現場を進める会社の人達や・・・転職しても同じような状態かもしれないし、通勤時間掛かる所なら、子供の食事も作れないし、パートで家計を支えるのもキツイ。
そんな言い訳つけながら、同じ所をずっとグルグル回っている。
でも、このままハッピーエンドなんて考えられない。
どうする?sakeさんよ。
それとも、ハッピーエンドそのものが、夢幻なのか。
今日は美味いもの食べて、早く寝よ。(支払いは無事に終わりそうだし)
最後には社長と上司BRさんが頼み込んで、先代社長が資金を融通することになった(それも一度は断られたのだが)。もちろん、入金があったらすぐ返済する約束だ。
これから、社長によると、ある工事代が入ることになっている。その資金が揃って、どうにか払うことができるようになった。
「これが明日振り込む予定の一覧です。ただ、明日の朝一番では資金が揃ってないかもしれないので、10時半ごろに手続きを取ってください。」
そう言って、銀行の担当者××さんにお願いした。支払い先も結構な数あるので、なるべく前日までに支払い一覧(振込用紙)を出すように銀行からは言われていた。したがって、こういうお願いになってしまうのである。
「そうですか・・。資金が揃ったら早めに連絡いただけると助かります。伝言で『入りました』と一言伝えてくれれば結構ですから・・。」
そう言うと、銀行の担当者××さんは立ち去った。
午前10時。ある銀行から融資を受けることになっていた。その申込書と同時に××さん銀行の口座への振込用紙を渡す。
「今日中にこちらの口座に移していただけますよね?」
「たぶん、大丈夫だと思いますよ。」
午前11時。また別の銀行口座からギリギリまで在るお金を引き出し、明日××さん銀行の口座に移動する。帰りに今日工事代が入るはずの××さん銀行の口座の通帳記入をする。まだ、工事代は入っていないようだ。
午後2時。銀行から入出金状態のFAXが届いた。穴の開くように見つめるが、やはり工事代は入っていない。FAX用紙を見つめながらぼんやりしていると、社長が後ろを通りかかった。
「sake君、工事代入ってる?」
「いいえ、まだです。」
「今日入れると言っていたから、今日入ると思うけどな」
社長も気になっているのだ。そして
「今月ここをしのいだら、来月は決まればでかい契約金が入るんだ。」と言った。
午後3時半。銀行に残高を問い合わせる。
そこで、やっと社長の工事代が入っていることが明らかになる。
あぁ~良かった。これで明日は無事に支払いを終えるはずだ。
「××さんにお伝え願います!明日は朝一番に振込みできますと!」
社長に「工事代入りました。ありがとうございました。」とメールを打つ。
来月こそ、来年こそと言いながら、もうこの状態が既に何年経っているのだろう。社長はこの状態からのミラクルハッピーエンドを本当に信じているのだろうか。
そんなこと、あるのだろうか。
「今、うちの会社、こんななんだよ~」
と、友達に相談されたら私は何て答えるだろう?
「もう、ダメじゃない?仕事の合間に転職先みつけた方がいいんじゃない?資格でも取ってさ~」そう言ってしまいそうだ。
しかし、そうは言っても、我が身になるとな~
それでも、必死に契約を取るために走り回る社長や、現場を進める会社の人達や・・・転職しても同じような状態かもしれないし、通勤時間掛かる所なら、子供の食事も作れないし、パートで家計を支えるのもキツイ。
そんな言い訳つけながら、同じ所をずっとグルグル回っている。
でも、このままハッピーエンドなんて考えられない。
どうする?sakeさんよ。
それとも、ハッピーエンドそのものが、夢幻なのか。
今日は美味いもの食べて、早く寝よ。(支払いは無事に終わりそうだし)