リーダーシップとは、普遍的なスタイルがあるわけではなく、状況によってふさわしいスタイルは異なるというのが、最近の定説です。
平和な時代に、織田信長のようなリーダーは必要ありませんし、逆に戦国時代の真っただ中では、徳川家康は武田信玄にこっぴどい敗戦を喫しています。
そういう意味では、現在は国難とも言うべき危機であり、戦時とも言っていいかと思いますが、その時に必要なリーダーシップはどのようなものでしょうか。
戦時に必要なリーダーシップは、冷静沈着に判断したうえで、果断に決断を下すことだと思いますが、菅首相がそれに当てはまるかというと、とてもそうは思えません。
むしろ、「イラ菅」のあだ名そのままに、いろんな人を怒鳴りつけているということを聞くにつけ、非常の不安になってきます。こうした戦時にあって、リーダーが感情的になることくらい恐ろしいことはありません。
例えば、核のボタンを押す力を持つ米大統領が感情的に人を怒鳴り散らしているということが、周囲に知られたら、一気に適格性を問われるのは間違いありません。
日本は核兵器は持っていませんが、原発問題の解決はもはや核兵器以上の重要性がありますから、自らの感情をコントロールできずに怒鳴り散らすようなリーダーは非常に不安でなりません。
その癖、世界に対しての明確なメッセージも発していないので、放射能をまき散らす日本は今や「ならずもの国家」と同格の扱いをされています。
国家の安全と威信を守るためには、自らのくだらないプライドや虚栄を捨て、謝るところは素直に謝り、はっきり言うべきは断固として言うという、冷静沈着なリーダーがいてほしいですね。菅さんでは、本当に心配でなりません。
この緊急時に政局化しても仕方ありませんから、いっそ入院してもらうとか、禁治産者扱いするなど、実質的に権限をはく奪することが必要な気がします。とにかく必要なのは、菅さんの保身などではなく、被災地の安全、日本の安全ですから、取り返しがつかないことのないようにしてほしいものです。