今日も夕方地震がありました。福島や茨城で震度6弱を記録しました。携帯ではなく、ビルの中に緊急地震速報が鳴り響き、びくっとしました。実際今日は揺れも結構あったので、またあの日のことが思い出さされました。本当にいつまで続くのかと神経がやられそうです。
東京でさえこの有様ですから、被災地の方の恐ろしさは想像もつきません。そんな中でも、現在の状況と戦う大勢の名もなき勇者がいます。今年一年を東北の人たちを思って戦う石川選手や被災者の激励を胸に戦った松山選手は名もある勇者ですが、彼らに負けないだけの勇者がたくさんいます。
テレビで見ましたが、老舗の醤油蔵元は、津波で工場もすべて流されながらも、従業員を解雇しないばかりか新入社員も迎え入れ、流された樽に醤油の味を決める微生物が残っていないか探すなど、再建に向けて必死に取り組んでいます。
あるいは、地域でたった一人の医師として、機材も薬剤も不足する中、淡々と自らの職責を果たしている人がいます。あるいは、精神的・肉体的に限界となりそうな厳しい活動に黙々と取り組む多くの自衛隊員たちがいます。日本全国から駆け付ける多くのボランティアがいます。
原発で復旧作業にあたる作業員の人たちの多くも、普通の市井の人々です。日本のためになんて大仰な使命感ではなく、でも自らの仕事に誇りを持って、恐怖を乗り越え、作業にあたっているのでしょう。
不況と言っても飢えるようなこともなく豊かさの中で何となく停滞感漂う日本でしたが、今回の震災では、こうした名もなき勇者が数多くいることがわかりました。上にあげたような方たちはもちろん、一人ひとりが出来ることをしようと、節電したり、募金をしたり、気持ちを被災地に寄せたりする人たちも、立派な市井の勇者です。
今回の震災は本当に痛ましいことが数多くあり、なければ良かったに決まっていますが、それでもなお、今回の震災に意味を見出すとすれば、日本は捨てたものではないと見直すことができ、皆で力を合わせようと日本国民が一つになれる機会を持てたことではないかと思います。
そして、被災した方々のためにも、是非ともそうしなければなりません。しかし、それをするためにも、政治、行政の力が必要なのはいうまでもありません。しかし、残念ながら、市井の名もなき勇者に比べ、政治状況はあまりにもお寒い限りです。昨日の統一地方選挙の結果も、今の政治に対する声です。決して、自民党への支持なんかではありません。
そして、そのトップに立つのが菅首相ですが、本当に名もなき勇者たちに比べると、何とも軽く、無責任で、感受性の鈍い人なんだろうと思います。昨日また現地視察をしましたが、この段階での視察に何の意味があるのか分かりませんし、ポーズでかける被災者への言葉も、何とも空疎なものばかりです。
天皇皇后両陛下や皇太子夫妻が避難してきた被災者をお見舞いになった際の姿勢は、本当に国民と同じ目線で今の状況、苦しみを理解しようということが伝わりますし、だからこそ、被災者の方々も嬉しく感じるのでしょう。あるいは、被災地を訪問した楽天ナインや数多くの芸能人なども同じです。
菅首相にしてみれば、「自分は原発問題やその他の問題を抱え、ほかの人のようにのん気に被災者のことだけ考えていられないんだ」ということかもしれませんし、一国の最高責任者ならそうだと思います。だったら、そんな形式的な現地視察に時間を費やさずに、大事にあたってほしいものです。
政局を望むものではありませんが、原発問題、今後の被災地の復興問題と、本当に難しい舵取りが求められる局面ですから、権力欲は人一倍あるものの、政治家としての実務能力も、為政者としての人格もない菅さんには、とても無理だと思いますので、日本国にとって見栄えが悪くない形で、早く身を退いてほしいと思います。
名もなき勇者たちの努力を無駄にしないためにも切にそう思います。
今日のジョグ
2.8km 14分23秒