旅についてのエッセイをまとめた単行本に、他で書いたエッセイを追加して文庫本化したもの。
旅好きな著者が、まぁ旅の仕事は旅ができると喜んで受けるがほとんど仕事に時間を取られ食べ物すら好きなようには食べられないと、十年以上混乱した後、ほんの数年前、「旅の仕事は旅ではなくて、仕事だ」と悟った(129~130ページ)というのですが、それにしても、「いきたくないのに」というタイトルは、見栄なのかある種自分ながら呆れているということなのか。
聖地(アニメのとかじゃなくて、宗教上の)を訪ねたり、マラソン大会に出たりの旅を始め、さまざまな目的で旅に出続ける姿は、本人は面倒くさいとかも書いていますが、実に元気で活動的で私には若々しく思えます。
猛烈に仕事が忙しくなった時期に、新幹線にも仕事を持ち込むようになったが、つい窓の外を見てしまい、結局持ち込んだ仕事には手をつけず、子どものように車窓を眺めているうちに目的地に着いている(199~200ページ)という話。ありそうにも思えますが、新幹線の中では、私は、仕事の書類をざっと眺め、最低限眺めたら、気力が続けば読書、でも最近は眠ってしまうことの方が多い。やっぱり疲れてるというか、新幹線で移動すること自体に疲れてしまうところに、年齢を感じています。

角田光代 角川文庫 2022年3月25日発行(単行本は2019年6月:スイッチ・パブリッシング)
旅好きな著者が、まぁ旅の仕事は旅ができると喜んで受けるがほとんど仕事に時間を取られ食べ物すら好きなようには食べられないと、十年以上混乱した後、ほんの数年前、「旅の仕事は旅ではなくて、仕事だ」と悟った(129~130ページ)というのですが、それにしても、「いきたくないのに」というタイトルは、見栄なのかある種自分ながら呆れているということなのか。
聖地(アニメのとかじゃなくて、宗教上の)を訪ねたり、マラソン大会に出たりの旅を始め、さまざまな目的で旅に出続ける姿は、本人は面倒くさいとかも書いていますが、実に元気で活動的で私には若々しく思えます。
猛烈に仕事が忙しくなった時期に、新幹線にも仕事を持ち込むようになったが、つい窓の外を見てしまい、結局持ち込んだ仕事には手をつけず、子どものように車窓を眺めているうちに目的地に着いている(199~200ページ)という話。ありそうにも思えますが、新幹線の中では、私は、仕事の書類をざっと眺め、最低限眺めたら、気力が続けば読書、でも最近は眠ってしまうことの方が多い。やっぱり疲れてるというか、新幹線で移動すること自体に疲れてしまうところに、年齢を感じています。

角田光代 角川文庫 2022年3月25日発行(単行本は2019年6月:スイッチ・パブリッシング)