会社の目標や計画を粉飾して銀行から多額の融資を受け上場させて株価が高騰したところで売り抜けて経営者を大儲けさせて自分も多額の金を抜いて会社を渡り歩く行方馨をメインキャラクターとして、それに高い能力なり運を持つとされる多数のキャラクターを絡ませる小説。
それぞれのキャラクターが自分語りするエピソードがあまり収斂せず、そのキャラクターが集まってもポーカーをするとかいう場面があるだけで、全体としてはキャラクターを作って集めてみましたというところで終わっている感があります。
メインキャラの行方馨が、金儲けのために会社等を道具とする、労働者など好き放題に首を切るコストカッターというだけでも、労働者側弁護士の私にとってはとても嫌なヤツですし、傲慢でジコチュウなので、まったく共感できず、他のキャラクターはあまり踏み込まれず並べられているだけに近いので、興味を持てず、私は入り込めませんでした。
上田岳弘 株式会社KADOKAWA 2022年3月29日発行
「小説野性時代」連載
それぞれのキャラクターが自分語りするエピソードがあまり収斂せず、そのキャラクターが集まってもポーカーをするとかいう場面があるだけで、全体としてはキャラクターを作って集めてみましたというところで終わっている感があります。
メインキャラの行方馨が、金儲けのために会社等を道具とする、労働者など好き放題に首を切るコストカッターというだけでも、労働者側弁護士の私にとってはとても嫌なヤツですし、傲慢でジコチュウなので、まったく共感できず、他のキャラクターはあまり踏み込まれず並べられているだけに近いので、興味を持てず、私は入り込めませんでした。
上田岳弘 株式会社KADOKAWA 2022年3月29日発行
「小説野性時代」連載