埼玉県警のサイトの掲示板に「修正者:コレクター」を名乗る者が「すべての死に解剖が行われないのは、わたしにとって好都合である。埼玉県警は今後県下で発生する自然死・事故死において、そこに企みが潜んでいないかどうか見極めるがいい」という書き込みがあり、埼玉県警は本来なら解剖しない遺体を次々と浦和医大に持ち込み、法医学教室は多忙を極め、予算は逼迫しという展開の「ヒポクラテスの誓い」の続編、第2作となる短編連作。
「ヒポクラテスの誓い」では、布石や謎を残しておいて、最終話で全体をつなげて謎解き・帳尻あわせをしたため終盤に高揚感のある読後感でしたが、この作品は最初に全体テーマというか課題を示して長編作品かと思わせつつ、やはり短編連作でそのために中だるみ感もあり、「ヒポクラテスの誓い」が最後に鮮やかに感じられた分、続けて読むと少し感動が落ちます。
解剖率の低さを問題にする姿勢は、海堂尊ワールドかという印象もありますが、こちらではAI(死亡時画像診断)でも足りないというスタンスなのでさらに徹底しています。ますます現実の解決にはほど遠いということですが。

中山七里 祥伝社文庫 2019年6月20日発行(単行本は2016年9月)
「新刊ニュース」連載
「ヒポクラテスの誓い」では、布石や謎を残しておいて、最終話で全体をつなげて謎解き・帳尻あわせをしたため終盤に高揚感のある読後感でしたが、この作品は最初に全体テーマというか課題を示して長編作品かと思わせつつ、やはり短編連作でそのために中だるみ感もあり、「ヒポクラテスの誓い」が最後に鮮やかに感じられた分、続けて読むと少し感動が落ちます。
解剖率の低さを問題にする姿勢は、海堂尊ワールドかという印象もありますが、こちらではAI(死亡時画像診断)でも足りないというスタンスなのでさらに徹底しています。ますます現実の解決にはほど遠いということですが。

中山七里 祥伝社文庫 2019年6月20日発行(単行本は2016年9月)
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