編者の書いた耽美的な短編小説集(であるかのようなタイトルではありますが)ではなくて、編者が選んだ短編小説・随筆・詩歌の作品集。
この手の作品集は、30年あまり前、私が「アラサー」だった頃に「ちくま文学の森」というシリーズが出版されて、その頃には物珍しく、興味を持って何冊か読みましたが、私にはそれ以来という感じです(近年は、短編集自体をあまり読まなくなっているということもあって)。
さまざまな書き手の作品が並ぶと、文体や描写・書き込む深さ・こだわりなどのクセの違いが目につき、通読がしんどい。続けて読もうと思わずにゆったり時間をかけて味わえばよいのでしょうけれど。
幸田露伴の「雲のいろいろ」が、読んでいると「枕草子」を想起させます。明治期の文学は、私にとってはもう平安時代と同じくらいの過去・異世界ということかも。
長野まゆみ編 中公文庫 2022年2月25日発行(文庫オリジナル)
この手の作品集は、30年あまり前、私が「アラサー」だった頃に「ちくま文学の森」というシリーズが出版されて、その頃には物珍しく、興味を持って何冊か読みましたが、私にはそれ以来という感じです(近年は、短編集自体をあまり読まなくなっているということもあって)。
さまざまな書き手の作品が並ぶと、文体や描写・書き込む深さ・こだわりなどのクセの違いが目につき、通読がしんどい。続けて読もうと思わずにゆったり時間をかけて味わえばよいのでしょうけれど。
幸田露伴の「雲のいろいろ」が、読んでいると「枕草子」を想起させます。明治期の文学は、私にとってはもう平安時代と同じくらいの過去・異世界ということかも。
長野まゆみ編 中公文庫 2022年2月25日発行(文庫オリジナル)