伊東良徳の超乱読読書日記

雑食・雑読宣言:専門書からHな小説まで、手当たり次第。目標は年間300冊。2022年から3年連続目標達成!

押井守のサブぃカルチャー70年

2022-07-18 23:35:25 | エッセイ
 「攻殻機動隊」「スカイクロラ」のアニメ映画監督である著者が、テレビアニメ等について論評した本。
 子どもの頃から軍オタで、戦争大好き、軍事大好きで、「サンダーバード」は国際救助隊で助けるだけで戦わないからダメ(182~183ページ)で、日本学術会議の連中は理想の存在を信じ頭の中で救われてしまっている(34ページ)、自分は懐疑的(同)なんだそうです。
 また、モンキー・パンチが宮崎駿の「カリオストロの城」に不満を持っていて、亡くなる数年前に会ったときに「あんた『ルパン』やってよ」「今度やろうよ。何をやってもいいからさ。いまの『ルパン』はオレの『ルパン』じゃないんだよ」と言われた(73ページ)とか、山岸凉子に「日出処の天子」のアニメ化をやらせてくれと頼んだら本人も前向きだった(244~246ページ)などの自慢話っぽいたられば話も散見されます。
 そのあたりの好みで、読んだ評価もだいぶ左右されそうに思えます。
 私よりも9歳年上ということがあってか、「ルパン三世」の漫画アクション連載に関して、峰不二子には全く言及されず、中綴じのスウェーデン美女のフルヌードのグラビアだけが語られ(72~75ページ)、「ウルトラマン」では桜井浩子(フジ隊員)、「キャプテンウルトラ」では城野ゆき(アカネ隊員)、「ウルトラセブン」ではひし美ゆり子(アンヌ隊員)が語られていて、同じ時期に同じものを見ていても、年齢により関心の対象は違うのだなと実感しました。


押井守 東京ニュース通信社 2022年4月28日発行
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする