鹿島春平太チャーチ

「唯一の真の神である創造主と御子イエスキリスト」この言葉を“知っていれば”「天国での永生」は保証です。

Vol.202『互いに愛し合っていなさい』(13章33~5節)

2007年07月08日 | ヨハネ伝解読





「若き日に、汝の創り主を覚えよ。」(伝道者の書、12章1節)

 今日も創り主を想いましょう。~~といっても、この世の生活の雑事のなかにいると、創り主が意識の中から消えていきがちですね。それはほぼ必然です。だから、仏教では本格的な教えの習得のためには出家が必要としているわけです。

 でも、我々の多くは出家したり、修道院に入ってしまうわけにはいきません。どうしましょうか。

 聖句が放念を補ってくれる手段に思います。創造主が意識からなくなっていく。そのとき「若き日に、汝の創り主を覚えよ」という言葉がありますと、また、創主を想う意識が再形成できます。まさに、御言葉はキリスト教信頼(信仰)の鍵になるのですね。

                    


 さて、ヨハネ伝の内容に戻りましょう。
 本日の聖句です。

                    

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=聖句=
「私(イエス)は、今、新しい命令を諸君(弟子たち)に与えます。互いに愛し合いなさい。わたしが諸君を愛したように、諸君も互いに愛し合いなさい」(13章34節)
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 33節でイエスは、「自分がもうすぐ弟子たちの前からいなくなる」、とはっきり言います。弟子たちには、ぽかんとした人もいたでしょう。大半はそうだったかも知れません。そこでイエスは、もう一つダメを押します。

 「わたしの行くところに諸君が来ることは出来ない」(33節)

 これは弟子には衝撃だったのではないでしょうか。 先生、本気なんですか?・・・と。

 イエスが作り、教え、しるしを現してきたから成り立ってきている教団です。その先生がホントにいなくなったら弟子たちはどうなるでしょう。どうすればいいのでしょう。

                    

<創業カリスマが必要な時期>

 企業でいったらイエス教団は、やっと成長路線に突入したところなのです。まだ、組織として確立していない。創業者とのつながりだけを軸にして、集団の連携が成り立っている。こういうときに、カリスマ創業者いなくなるんでは、もうほとんど倒産です。
 
 企業ではカリスマ的創業者が、会社を成長路線に乗せる時期があります。松下電器の松下幸之助、ソニーの井深大、ホンダの本田宗一郎、そして今も生存中の京セラ、稲盛和夫。

 こういった人たちが、会社がやっと成長し始めたときに、いなくなったらどうなるでしょうか。空中分解です。会社という人間のまとまりが維持できなくなってしまう。

                    


<愛し合っていれば・・・>


 ところが、イエスはかまわず言っています。

 「私は、今ここで、新しい命令を与えます。互いに愛し合いなさい」(34節)

 「もし(私がいなくなった後でも)諸君が互いに愛し合えば、他のみんなが、ああ、あれはイエスの弟子たちの集団だ、と認知します」(35節)

 イエスには計画があったことが、後に分かってきます。だから「互いに愛し合って、群れをなしていなさい。そうすれば、私は次のことをするから」~~がイエスの真意でした。

<ヨハネは信頼して待った>
 
 ヨハネが後にこの福音書を書く時点では、もう分かっています。

(処刑されても復活して群れの中に現れ、聖霊を与え、諸君が私以上に働けて、この何百倍という教団が出来るようにする。だから、とにかく、まとまりを維持しなさい)

 ~~これがイエスの真意でした。でも、この時点では、そういう具体的なことはヨハネにはわからなかったでしょう。けれども、「何かしてくださる」という信頼は内にあったでしょう。

 (このまま、なにもないということはありえない)

 ・・・だが、それは漠然としたものでしかなかったでしょう。後に「イエスの死体がない!」と知らされて、彼はペテロと共に墓に走ります。そして、墓を見て、(ああ、復活なさったんだ)と弟子の中で最初に悟るのです。


                    


コメント
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