最近、奈良県天理市の「よろず相談所病院」に、白内障手術で一週間ほど入院しました。
この入院で、「聖書読み」の筆者には、驚きの体験がありましたので、
ここに記します。
ここは天理教が運営している病院です。
名前通り、はじめは「よろず相談所」として始まった。
相談の中には、病に関わるものもあり、対処すべく病院もつくった、というところです。
+++
この一帯の天理教関係建物群と碁盤の目に整理された広い道路に、まず驚きました。
近鉄線と、JR線が交わる天理駅から南方向に商店街を歩くと、広大な天理教関係の建物群がありました。
中央には「本殿」という祈祷所が常時開いており、全国の信徒たちが祈祷に来ています。
「あしきをはろうて、たすけたまえ、天理王のみこと」とあちこちでお手ふりをして祈っています。
本殿の中央には、土の広場があり、その中央には甘露台(かんろだい)という台柱がある。
そこは「いのちエネルギー」が降りるところで、その上方には天井も屋根もなく、空に開いています。
それを取り囲んで、東西南北に畳敷きの祈祷者の大空間がある。
信徒は東西南北から中央の甘露台に向かって「あしきをはろうて・・・」とお祈りをしている、という風景です。
(南側から見た本殿の風景です)
+++
それらの畳空間は、地面から三メートルくらいく高く作られています。
入るには、靴置き場で履き物を脱いで、階段を上がって木の廊下に出なければなりません。
その廊下が、東西南北にある畳敷きの祈祷空間を取り囲んでいます。
階段も、その手すりも、廊下も、ピカピカで塵一つありません。
やってきた信徒が思い思いに、ぞうきんを持って、常に磨いているのです。
廊下の一定の位置には、きちんとたたまれた「ぞうきん」が積んであって、
「使用したものはこちらに置いて下さい」とかいてある。
この自由意志での働きを、天理教では「ひのきしん」といっていました。
+++
東西南北、各畳空間の外側の廊下には、中央部分にトイレに降りる階段もあります。
祈りに来た信徒さんのトイレ需要にも、しっかり答えている。
すべてが行き届いています。
トイレへの階段も、トイレもまた、ピカピカに磨かれていました。