Sightsong

自縄自縛日記

そらの下、わらの家@公園通りクラシックス

2024-01-13 10:08:03 | アヴァンギャルド・ジャズ

渋谷の公園通りクラシックス(2024/1/12)。

Yoshihiko Hogyoku 寳玉義彦 (詩)
Miya (Mod fl)
Akira Sakata 坂田明 (as)
Akio Jeimus アキオ・ジェイムス (ds)

穴、ハナクソ、彼岸、此岸、アストンマーチン、・・・。寳玉義彦さんの朗読することばが浮かび上がってはどこかに去ってゆく。おそらく声という音が音楽となっているというよりも、ことばをそこに抑えて置こうとする力、その響きに内在する思索の過程、場に表出させることへのためらい、そうしたものが独特な磁場を創出していた。

音楽家のありようは三者三様。Miyaさんは時間のコントロールによりことばの記憶領域への遡行にも立ち入った(寳玉さんの声さえも拾い上げてみせた)。アキオさんは時間を動かすとともに響きの共犯者にもなった。坂田さんは場を遊泳することにより、もうひとりの語り手になっていたように思えた。

Fuji X-E2, 7Artisans 12mmF2.8, Leica Elmarit 90mmF2.8 (M)

●寳玉義彦
松本泰子+庄﨑隆志+齋藤徹@横濱エアジン(『Sluggish Waltz - スロッギーのワルツ』DVD発売記念ライヴ)(2019年)

●Miya
MIYA+田中悠美子@千駄木Bar Isshee(2024年)
松本泰子+庄﨑隆志+齋藤徹@横濱エアジン(『Sluggish Waltz - スロッギーのワルツ』DVD発売記念ライヴ)(2019年)

●坂田明
ポール・ニルセン・ラヴ+ケン・ヴァンダーマーク+坂田明@渋谷Super Dommune(2024年)
坂田明+香村かをり@千駄木Bar Isshee(2023年)
フィールド – ダイクマン – フローリン / Drag it to the bottom w/坂田明@横濱エアジン(2023年)
MMBトリオ+坂田明@下北沢No Room for Squares(2022年)
特殊音樂祭@和光大学(JazzTokyo)(2019年)
Arashi@稲毛Candy(2019年)
リューダス・モツクーナス『In Residency at Bitches Brew』(JazzTokyo)(2018年)
ピーター・エヴァンス@Jazz Art せんがわ2018(JazzTokyo)
JAZZ ARTせんがわ2018
サイモン・ナバトフ@新宿ピットイン(2017年)
『浅川マキを観る vol.3』@国分寺giee(2017年)
坂田明+今井和雄+瀬尾高志@Bar Isshee(2016年)
ジョー・モリス@スーパーデラックス(2015年)
ペーター・ブロッツマンの映像『Concert for Fukushima / Wels 2011』(2011年)
見上げてごらん夜の星を(坂田明『ひまわり』、2006年)
浅川マキ『ふと、或る夜、生き物みたいに歩いているので、演奏家たちのOKをもらった』(1980年)
浅川マキ『Maki Asakawa』(主に1970年代)

●アキオ・ジェイムス
永井晶子+神田綾子+アキオ・ジェイムス@神保町試聴室(2023年)
武田理沙+アキオ・ジェイムス@公園通りクラシックス(2023年)
あきおジェイムス+増渕顕史@不動前Permian(2023年)
広瀬淳二+あきおジェイムス+増渕顕史@不動前Permian(2022年)
照内央晴+柳沢耕吉+あきおジェイムス+本藤美咲@なってるハウス(2021年)


BORDERS vol.1@神保町試聴室

2024-01-13 09:30:49 | アヴァンギャルド・ジャズ

神保町試聴室(2024/1/11)。

Takashi Seo 瀬尾高志 (b)
Naoji Kondo 近藤直司 (bs, ts)
Keisuke Saito 斉藤圭祐 (as)
Takuto Sakaibara 堺原拓人 (as, bs)

最初に斉藤・堺原デュオ。運動の斉藤に構造の堺原というべきか、まったく指向性の異なるふたりが共存する音世界は奇妙でおもしろい。とはいえそのコントラストは固定されていない。堺原さんはなにかを組み上げながら表出のしかたを次第に変えてゆき、また、繰り返すこと自体とその蓄積がリアルタイムの音にも影響しているように思えた。斉藤さんは激しい飛翔でありながら、ギアチェンジを次々に行い、落ちるのではないかと冷や冷やさせられる。

つぎに近藤・瀬尾デュオ。シベリウスとカザルスの曲を核にしつつジャズのアドリブにとどまらない即興。インプロとはいえ、抑制されたトーンで上から下まで運動する近藤さんは、やはり巧みな曲の奏者だった。瀬尾さんのプレイのありようはサウンド全体の駆動であり、その熱量も色彩もみごと。アンコールで全員が演奏したときも瀬尾さんの音は浮き上がって聴こえた。

Fuji X-E2, 7Artisans 12mmF2.8, Leica Elmarit 90mmF2.8 (M)

瀬尾高志
The Bass Collective@神保町試聴室(2023年)
徹の部屋ふたたび 不在の在 ~『齋藤徹の芸術 コントラバスが描く運動体』出版記念@いずるば(JazzTokyo)
The Bass Collective@渋谷公園通りクラシックス(2023年)
瀬尾高志+広瀬淳二+高橋佑成+秋元修@神保町試聴室(2022年)
The Bass Collective meets Jean & Bénédicte@山猫軒(2022年)
酒井俊+瀬尾高志+須川崇志+市野元彦@稲毛Candy(JazzTokyo)(2022年)
石田幹雄トリオ@稲毛Candy(2020年)
瀬尾高志+松丸契+竹村一哲+高橋佑成@公園通りクラシックス(2020年)
ベースアンサンブル ~ Travessia de Tetsu ~@横濱エアジン(2019年)
李世揚+瀬尾高志+かみむら泰一+田嶋真佐雄@下北沢Apollo(2019年)
李世揚+瀬尾高志+細井徳太郎+レオナ@神保町試聴室(2019年)
謝明諺+高橋佑成+細井徳太郎+瀬尾高志@下北沢Apollo(2019年)
伊藤志宏+瀬尾高志@稲毛Candy(2018年)
永武幹子+加藤一平+瀬尾高志+林ライガ@セロニアス(2018年)
永武幹子+瀬尾高志+竹村一哲@高田馬場Gate One(2017年)
永武幹子+瀬尾高志+柵木雄斗@高田馬場Gate One(2017年)

●近藤直司
近藤直司+栗田妙子@なってるハウス(2023年)
近藤直司+永田利樹+武田理沙@喫茶茶会記(2020年)
長沢哲+近藤直司+池上秀夫@OTOOTO(2018年)
のなか悟空&人間国宝『@井川てしゃまんく音楽祭』(2016年)
のなか悟空&元祖・人間国宝オールスターズ『伝説の「アフリカ探検前夜」/ピットインライブ生録画』(1988年)

●斉藤圭祐
渋さ知らズ@なってるハウス(2023年)
渋さチビズ@なってるハウス(2023年)