ステフ・リチャーズ『Take The Neon Lights』(Birdwatcher Records、-2019年)を聴く。(以前のステファニーからステフに変えたようである。)
Steph Richards (tp, flh)
James Carney (p)
Sam Minaie (b)
Andrew Munsey (ds)
前作『Fullmoon』は、音が発せられる位置のことも考慮に入れて、サンプラーと美しく共振するアルバムだった(JazzTokyo誌「ステファニー・リチャーズとの『Fullmoon』を巡る対話(フェミニストのジャズ・レビュー)」)。
本盤はよりオーソドックスなピアノトリオとのカルテットである。だが、ピアノトリオを従えてトランペットを吹くようなものではない。サウンド作りの意識は前作と通じるものがあるようで、ステフのトランペットが、トリオの面々の間でかくれんぼをしながら、上や下や向こう側で音を放っているように聴こえる。もっとも賑やかでトランペットらしさを発揮できそうな「Skull of Theatres」においてもそうである。
●ステフ・リチャーズ
「JazzTokyo」のNY特集(2018/8/5)