ティム・バーン+マルク・デュクレ+トム・レイニー『Big Satan』(Winter & Winter、1996年)を聴く。
Tim Berne (as, bs)
Marc Ducret (g)
Tom Rainey (ds)
大変な濃密感である。空気も重たくなって呼吸器を圧迫してくるような音密度。
はなやかな金属音とともに介入するデュクレのギターも、撥音が飛び爆ぜるレイニーのドラムスもいいのではあるが、ここでの主役は圧倒的にバーンだ。高密度なアルトは同時に粘りつくようでもある。ここではバーンはバリトンも吹いていて、面白いことに、このバリトンもまた粘りつく。
むかしバーンにピンとこなかったという思い込みだけで、最近まで、しかもこのような傑作までスルーしてしまっていたのかと思うと、勿体ない気がする。しかしいまこれを聴いて陶然とできるのだから、まあいいような気もする。
●ティム・バーン
イングリッド・ラブロック UBATUBA@Cornelia Street Cafe(2015年)
イングリッド・ラブロック『ubatuba』(2014年)
ティム・バーン『You've Been Watching Me』(2014年)
ティム・バーン『Shadow Man』(2013年)
チェス・スミス『International Hoohah』(2012年)
ティム・バーン『Electric and Acoustic Hard Cell Live』(2004年)
ジョン・ゾーン『Spy vs. Spy』(1988年)
●トム・レイニー
イングリッド・ラブロック UBATUBA@Cornelia Street Cafe(2015年)
イングリッド・ラブロック『ubatuba』(2014年)
イングリッド・ラブロック+トム・レイニー『Buoyancy』(2014年)
イングリッド・ラブロック、メアリー・ハルヴァーソン、クリス・デイヴィス、マット・マネリ @The Stone(2014年)
イングリッド・ラブロック(Anti-House)『Roulette of the Cradle』(2014年)
トム・レイニー『Hotel Grief』(2013年)
トム・レイニー『Obbligato』(2013年)
イングリッド・ラブロック(Anti-House)『Strong Place』(2012年)
クリス・デイヴィス『Rye Eclipse』、『Capricorn Climber』(2007、2012年)
イングリッド・ラブロック『Zurich Concert』(2011年)
ティム・バーン『Electric and Acoustic Hard Cell Live』(2004年)