Sightsong

自縄自縛日記

アーチー・シェップ+ジーン・リー『African Moods』

2017-06-29 08:02:40 | アヴァンギャルド・ジャズ

アーチー・シェップ+ジーン・リー『African Moods』(Circle Records、1984年)を聴く。オリジナル盤だがこのようなものは廉価である。

Archie Shepp (ts, ss)
Jeanne Lee (vo)
Siggi Kessler (p)
Peter Bockius (b)
Don Mumford (ds)

最初に「'Round Midnight」をカルテットで演奏したあとにジーン・リーが入り、「Tune for Shepp」、「Bahia」、「Sophisticated Lady」、「Blue Monk」を歌う。

もちろんわたしはアーチー・シェップもジーン・リーも好きなのだが、両者ともに、さほど飛び抜けたパフォーマンスであるとは思えない。ピアノトリオは伴奏にとどまっているし、録音もどちらかと言えばぺらぺらである。

もっとも、シェップにもリーにも深いものを求めるから物足りなく感じてしまうのだ。ふたりともリラックスした瞬間なのだと思えば、気持ちのいいライヴである。

●ジーン・リー
エバ・ヤーン『Rising Tones Cross』(1985年)
ギュンター・ハンペルとジーン・リーの共演盤(1968、69、75年)
サニー・マレイのレコード(1966、69、77年)

●アーチー・シェップ
ヨアヒム・キューン『Voodoo Sense』(2012年)
アーチー・シェップ+ヨアヒム・キューン『WO! MAN』(2011年)
アーチー・シェップ『Tomorrow Will Be Another Day』(2000年)
アーチー・シェップの映像『I am Jazz ... It's My Life』(1984年)
イマジン・ザ・サウンド(1981年)
アーチー・シェップ『The Way Ahead』(1968年)
アーチー・シェップ『The Way Ahead』 その2(1968年)
サニー・マレイのレコード(1966、69、77年)
アーチー・シェップ『Mama Too Tight』(1966年)
ロヴァ・サクソフォン・カルテットとジョン・コルトレーンの『Ascension』(1965、95年)
『Jazz in Denmark』 1960年代のバド・パウエル、NYC5、ダラー・ブランド(1962、63、65年)
セシル・テイラー初期作品群(1950年代後半~60年代初頭)


山口コーイチ『愛しあうことだけはやめられない』

2017-06-28 00:17:02 | アヴァンギャルド・ジャズ

山口コーイチ『愛しあうことだけはやめられない』(Studio Wee、2009-10年)を聴く。

山口コーイチ (p)
不破大輔 (b)
つのだ健 (ds)

この硬派な雰囲気とは180度異なる甘々のタイトルはどういうことかと言いたくなるのだが、それはともかく、とても聴き応えがある。

川下直広カルテットやAASで山口さんのプレイを観ると、ひたすら面白い。バンドのノリとは異質な旋律は、まるで大きな円環を描くようであり、要所要所でぴたりと並走する不思議さがある。

そしてこのピアノトリオも、甘さを掲げているのはトリックで、やはりヘンだった。タイム感覚はどうなっているのだろう。ソロかトリオのライヴを体感してみたいところ。

●山口コーイチ
川下直広カルテット@なってるハウス(2017年)
川下直広カルテット@なってるハウス(2016年)
AAS@なってるハウス(2016年)


嵐山光三郎『漂流怪人・きだみのる』

2017-06-27 23:07:09 | 思想・文学

嵐山光三郎『漂流怪人・きだみのる』(小学館、2016年)を読む。

きだみのるの著作といえば、わたしは、『気違い周游紀行』(冨山房百科文庫、原著1948年)を読んだのみである。それは東京の恩方村(いまの八王子市の一部)に棲み付いたきだが、田舎者たちの言動をあらわに書き、それによって、愚かな人間というものがどのように社会を形成しているのかを描きだした作品である。

かれらは、ちょっとでも自分たちの行動規範と異なる行動を取ろうものなら陰で大ごとに仕立て上げる。たとえばスパイとは何ぞやということをまるで知らぬまま人をスパイだとして警戒する。つまり本質ではないところが常に万事なのだが、実は、それが人間の本質ではないのかと思わせてくれる力を持つ本でもあった。(田舎育ちの人ならば肌感覚で解るでしょう。)

その、きだみのる。さぞ変人であろうなと思っていたのだが、想像を遥かに超えていた。戦前はパリでマルセル・モースに師事。戦中はモロッコに旅をする。戦後は山田吉彦名義で『ファーブル昆虫記』を翻訳。また恩方村に住み、その著作によって居続けることができなくなり、またしても放浪の日々。小学校にも入れず連れ歩いていた娘は、岩手の教師に引き取ってもらうが、その教師は娘を小説のネタとして使う。頼る者のない人生を送っていたきだみのる、冗談抜きで、たいした精神の強さである。

嵐山光三郎は、平凡社できだみのる担当だった。若い著者が、矛盾の塊で嫌われる老人であったきだの姿を描き出す筆致は、えこひいきではなく冷淡である一方で、限りなくやさしい。やはり伝記は、人を好きになるところからはじまるのだ。


マーク・ホイットフィールド@Cotton Club

2017-06-27 00:40:09 | アヴァンギャルド・ジャズ

丸の内のコットンクラブで、マーク・ホイットフィールドを観る(2017/6/26)。

Mark Whitfield (g)
Davis Whitfield (p,key)
Yasushi Nakamura 中村恭士 (b)
Mark Whitfield Jr. (ds)

息子ふたりを入れたファミリー・バンドである。マーク・ホイットフィールドのギターは艶やかで丸く、速弾きもすごい。

実は序盤は伝統芸能だなと少し冷ややかに観ていたのではあるが、各メンバーのソロがフィーチャーされるごとに面白くなってゆく。特にデイヴィス・ホイットフィールドのキーボードは、ダークで大きな流れを作っていくようであり、ちょっとラリー・ヤングを彷彿とさせた。

●マーク・ホイットフィールド
アグリゲイト・プライム『Dream Deferred』
(2015年)


Psychedelic Speed Freaks/生悦住英夫氏追悼ライヴ@スーパーデラックス

2017-06-27 00:10:46 | アヴァンギャルド・ジャズ

モダーンミュージック/PSFレコードの生悦住英夫氏が亡くなって、縁のあったミュージシャンによって、追悼ライヴが六本木のスーパーデラックスで行われた(2017/6/25)。

当日の出演バンドは以下の順。

à qui avec Gabriel
.es 
平野剛
長谷川静男 
ヒグチケイコ+ルイス稲毛
マヘルシャラルハシュバズ 
川島誠 
冷泉 
三浦真樹+横山玲 
馬頭將器+ 荻野和夫 (The Silence, ex:Ghost) 
成田宗弘 (High Rise) 
Ché-SHIZU 
灰野敬二+今井和雄 


■ .es

橋本孝之 (as, harmonica)
sara (p)

洪水のようなsaraさんのピアノ、それを掌として橋本さんが吹く。以前よりいちフレーズが長くなったような気がするがどうだろう。沈黙も演奏のひとつであり、最後は、故人への追悼のようにしばらく黙して終わった。 

●.es

第三回天下一Buzz音会 -披露”演”- @大久保ひかりのうま(2017年)
内田静男+橋本孝之、中村としまる+沼田順@神保町試聴室(2017年)
橋本孝之『ASIA』(JazzTokyo)(2016年)
グンジョーガクレヨン、INCAPACITANTS、.es@スーパーデラックス(2016年)
.es『曖昧の海』(2015年)
鳥の会議#4~riunione dell'uccello~@西麻布BULLET'S(2015年)
橋本孝之『Colourful』、.es『Senses Complex』、sara+『Tinctura』(2013-15年)


■ 平野剛

平野剛 (p, pianica, bells) 

はじめて聴くのだが、フレーズの終わりなのか半ばなのか、微小なずれが創り出され、そのままフレーズが継ぎ足されていくような新鮮な感覚があった。


■ ヒグチケイコ+ルイス稲毛

ヒグチケイコ (vo, p)
ルイス稲毛 (b)

やや落ち着いて弛緩してしまった鼓膜を裂かんとするように、ヒグチさんのヴォイスが繰り返し響く。 

●ヒグチケイコ

Kiyasu Orchestra Concert@阿佐ヶ谷天(2017年)
第三回天下一Buzz音会 -披露”演”- @大久保ひかりのうま(2017年)


■ 川島誠 

川島誠 (as)

談笑する声が聞えたハコだが、川島さんが吹き始めると、おそらく誰もが息を呑んで凝視した。記憶の底に沈殿した澱のようなものを、川島さんは掴んで浮上させ、アルトで増幅する。懐かしさらしきものを感じてもおかしくない旋律があっても、それは甘美さでもグロテスクさでもない。あるがままである。突然終わり、感嘆の声が出てしまった。 

●川島誠
川島誠+西沢直人『浜千鳥』(-2016年)
川島誠『HOMOSACER』(-2015年)


■ マヘルシャラルハシュバズ 

工藤冬里ほか

微妙な笑顔で、工藤さんは敢えて変わった手拍子を取り、メンバーたちにもっと遅くとかもう一度とか要求する。意図されたアマチュアリズムか。 

●工藤冬里
Sound Live Tokyo 2016 ピカ=ドン/愛の爆弾、私がこれまでに書いたすべての歌:バンド・ナイト(JazzTokyo)
(2016年)

 

■ Ché-SHIZU 

向井千惠 (胡弓, p, vo)
西村卓也 (b, vo)
工藤冬里 (g, vo)
高橋朝 (ds)

有機的に自律することを拒むような音と歌。解体の音楽。この感覚は得難いもので、シェシズを観たかったのである。

途中から向井さんがスーパーボールを客席に向けて投げはじめ、高橋さんが踊り、舞台は狂った。スーパーボールが足許に転がってきて、拾ってポケットに入れた。

●西村卓也 
西村卓也@裏窓(2017年)

 

■ 今井和雄+灰野敬二

今井和雄 (g)
灰野敬二 (vo, g)

灰野敬二はつねに、ある慣性を付けて叩きにも歌にも身を投げる。それは壁に激突したら死ぬのではないかと言いたくなるほどの慣性であり、この日も、そのようにギターを弾いた。対峙する今井和雄は音楽の大伽藍を構築した。信じられないふたりの共演。

終わった後、灰野さんが今井さんの耳元で「最高」と呟いたようにみえた。

 

●今井和雄
”今井和雄/the seasons ill” 発売記念 アルバム未使用音源を大音量で聴くイベント・ライブ&トーク@両国RRR(2017年)
第三回天下一Buzz音会 -披露”演”- @大久保ひかりのうま(2017年)
齋藤徹+今井和雄@稲毛Candy(2017年)
今井和雄『the seasons ill』(2016年)
Sound Live Tokyo 2016 マージナル・コンソート(JazzTokyo)(2016年)
広瀬淳二+今井和雄+齋藤徹+ジャック・ディミエール@Ftarri(2016年)
坂田明+今井和雄+瀬尾高志@Bar Isshee(2016年)
齋藤徹+かみむら泰一、+喜多直毅、+矢萩竜太郎(JazzTokyo)(2015-16年)
今井和雄 デレク・ベイリーを語る@sound cafe dzumi(2015年)
バール・フィリップス@歌舞伎町ナルシス(2012年)(今井和雄とのデュオ盤)

今井和雄、2009年5月、入谷
齋藤徹+今井和雄『ORBIT ZERO』(2009年)
ミシェル・ドネダ+レ・クアン・ニン+齋藤徹+今井和雄+沢井一恵『Une Chance Pour L'Ombre』(2003年)

●灰野敬二
Sound Live Tokyo 2016 ピカ=ドン/愛の爆弾、私がこれまでに書いたすべての歌:バンド・ナイト(JazzTokyo)(2016年)
勝井祐二+ユザーン、灰野敬二+石橋英子@スーパーデラックス(2015年)
ジョン・イラバゴン@スーパーデラックス(2015年)
本田珠也SESSION@新宿ピットイン(2014年)


池田謙+秋山徹次@東北沢OTOOTO

2017-06-25 09:00:33 | アヴァンギャルド・ジャズ

東北沢のOTOOTOに足を運び、池田謙+秋山徹次デュオ(2017/6/24)。

Ken Ikeda 池田謙 (electronics)
Tetuzi Akiyama 秋山徹次 (g)

池田謙さんのシンプルな構成にみえるエレクトロニクスから、OTOOTOの室内に、細やかでちらちらと光る音が撒かれる。空にではなく、目の前に、足許に、たくさんの星がちらちらと瞬く。みんなが黙りこくっている空間に、埃のような星どもが人知れず闖入してきたわけであり、たいへんな緊張感もその場を支配する。

そして池田さんの前に置かれた長い棒。これを池田さんは静かに触ったり擦ったりする。どうやらピッチを制御している棒のようであり、身じろぎしない者たちにとっての時間も空間も静かに歪む。

秋山徹次さんはギターの弦にさまざまな方法から近づき、はじきこする。リスナーとプレイヤーとが共有する神経回路があって、シグナルがシナプスに届き、ちらちらと光る星となってあらわれる。その都度、秋山さんのギターが光を捕捉し、増幅してくれるようなのだった。

(ところで前回、もよりの東北沢駅に早く着きすぎたのに休憩場所がなにひとつなく、公園のベンチに座り文庫本を読んで時間が経つのを待った。じつはその後、駅前に、カフェがひとつできたそうである。めでたしめでたし。)

Fuji X-E2、XF35mmF1.4


明田川荘之+齋藤徹『LIFE TIME』

2017-06-24 11:06:12 | アヴァンギャルド・ジャズ

明田川荘之+齋藤徹『LIFE TIME』(Aketa's Disk、2005年)を聴く。

Shoji Aketagawa 明田川荘之 (p, ocarina)
Tetsu Saitoh 齋藤徹 (b)

アケタの店におけるライヴ録音、2枚組。

やはりというか、最初から最後までアケタさんのピアノによる抒情が溢れていて、これは壁を作るためではない意図で、日本的、あるいは中央線的と言ってよいのだ。どうしてもずっと聴いていると、哀しさとか寂しさとか、失われたものへの懐かしさとか、そんな気持ちで身動きが取れなくなる。

齋藤徹さんもいつものテツさんである。弦がびりびりと震えて、里山が丘とまわりの田畑や人里とシームレスであるように、そのコントラバスの周波数はどこかで区切りをもつわけではなく広い。リラックスした演奏でもあるのかな。

昔アケタの店の土曜日深夜の部で、アケタさんが、オカリーナというものは聴いていて飽きてしまうので、限界は37分なのだと冗談を言っていた記憶がある。そういう意図があるのかどうか、ここでも、たとえば「Now's the Time」や「St. Thomas」のジャズスタンダードで、最初や最後だけでオカリーナによる味を付ける。しかしわたしはずっとオカリーナでもよい。もちろんずっとピアノでもよい。

●明田川荘之
明田川荘之『ライヴ・イン・函館「あうん堂ホール」』(2013年)
『生活向上委員会ライブ・イン・益田』(1976年)
中央線ジャズ

●齋藤徹
齋藤徹+喜多直毅@巣鴨レソノサウンド(2017年)
齋藤徹@バーバー富士(2017年)
齋藤徹+今井和雄@稲毛Candy(2017年)
齋藤徹 plays JAZZ@横濱エアジン(JazzTokyo)(2017年)
齋藤徹ワークショップ「寄港」第ゼロ回@いずるば(2017年)
りら@七針(2017年)
広瀬淳二+今井和雄+齋藤徹+ジャック・ディミエール@Ftarri(2016年)
齋藤徹『TRAVESSIA』(2016年)
齋藤徹の世界・還暦記念コントラバスリサイタル@永福町ソノリウム(2016年)
かみむら泰一+齋藤徹@キッド・アイラック・アート・ホール(2016年)
齋藤徹+かみむら泰一、+喜多直毅、+矢萩竜太郎(JazzTokyo)(2015-16年)
齋藤徹・バッハ無伴奏チェロ組曲@横濱エアジン(2016年)
うたをさがして@ギャラリー悠玄(2015年) 
齋藤徹+類家心平@sound cafe dzumi(2015年)
齋藤徹+喜多直毅+黒田京子@横濱エアジン(2015年)
映像『ユーラシアンエコーズII』(2013年)
ユーラシアンエコーズ第2章(2013年)
バール・フィリップス+Bass Ensemble GEN311『Live at Space Who』(2012年)
ミシェル・ドネダ+レ・クアン・ニン+齋藤徹@ポレポレ坐(2011年)
齋藤徹による「bass ensemble "弦" gamma/ut」(2011年)
『うたをさがして live at Pole Pole za』(2011年)
齋藤徹『Contrabass Solo at ORT』(2010年)
齋藤徹+今井和雄『ORBIT ZERO』(2009年)
齋藤徹、2009年5月、東中野(2009年)
ミシェル・ドネダと齋藤徹、ペンタックス43mm(2007年)
ミシェル・ドネダ+レ・クアン・ニン+齋藤徹+今井和雄+沢井一恵『Une Chance Pour L'Ombre』(2003年)
往来トリオの2作品、『往来』と『雲は行く』(1999、2000年)
齋藤徹+ミシェル・ドネダ+チョン・チュルギ+坪井紀子+ザイ・クーニン『ペイガン・ヒム』(1999年)
齋藤徹+ミシェル・ドネダ『交感』(1999年)
久高島で記録された嘉手苅林昌『沖縄の魂の行方』、池澤夏樹『眠る女』、齋藤徹『パナリ』(1996年)
ミシェル・ドネダ+アラン・ジュール+齋藤徹『M'UOAZ』(1995年)
ユーラシアン・エコーズ、金石出(1993、1994年)
ジョゼフ・ジャーマン 


ロル・コクスヒル+ジョン・エドワーズ+スティーヴ・ノブル『The Early Years』

2017-06-24 09:00:26 | アヴァンギャルド・ジャズ

ロル・コクスヒル+ジョン・エドワーズ+スティーヴ・ノブル『The Early Years』(Ping Pong Productions、2004年)を聴く。

Lol Coxhill (ss)
John Edwards (b)
Steve Noble (ds)

超人というか変態というか、そういう人たちが繰り広げる演奏は面白い。

ジョン・エドワーズの冗談のように強靭なコントラバス。どうもライヴを観て以来、弦がびちんと切れてその勢いでこちらの身体を直撃し死ぬほど痛くみみず腫れになる惨劇を想像するようになってしまった。そんな弦の張り具合が体感に近い形で迫ってくる音である。一方のスティーヴ・ノブルのドラムスは強いというよりも、シンバルの音でエドワーズの強さを分散させているような按配。

そしてロル・コクスヒルの過激な脱力。それは過激すぎて、猫がニャーと飛び乗ってくるのだが、実はもの凄い力でマッサージしてきて脱力せざるを得ないような。

●ロル・コクスヒル
ロル・コクスヒルが亡くなった(2012年)
ロル・コクスヒル+ミシェル・ドネダ『Sitting on Your Stairs』(2011年)
ロル・コクスヒル+アレックス・ワード『Old Sights, New Sounds』(2010年)
ロル・コクスヒル、2010年2月、ロンドン
突然段ボールとフレッド・フリス、ロル・コクスヒル(1981、98年)
フィル・ミントン+ロル・コクスヒル+ノエル・アクショテ『My Chelsea』(1997年)
コクスヒル/ミントン/アクショテのクリスマス集(1997年)
G.F.フィッツ-ジェラルド+ロル・コクスヒル『The Poppy-Seed Affair』(1981年)

●ジョン・エドワーズ
ユリエ・ケア3、リーマ@スーパーデラックス(2017年)
エヴァン・パーカー+ジョン・エドワーズ+クリス・コルサーノ『The Hurrah』
(2014年)
ジョン・エドワーズ+オッキュン・リー『White Cable Black Wires』(2011年)
パウル・ローフェンス+パウル・フブヴェーバー+ジョン・エドワーズ『PAPAJO』(2002年)

●スティーヴ・ノブル
ユリエ・ケア3、リーマ@スーパーデラックス(2017年)
ジョン・ダイクマン+スティーヴ・ノブル+ダーク・シリーズ『Obscure Fluctuations』(2015年)


松風M.A.S.H.@なってるハウス

2017-06-24 08:06:06 | アヴァンギャルド・ジャズ

入谷のなってるハウスに足を運ぶ(2017/6/23)。なんとM.A.S.H.に松風鉱一さんが客演、いつの間にか語感のいい「松風M.A.S.H.」。

Shiro Onuma 大沼志朗 (ds)
Junji Mori 森順治 (as, bcl, fl)
Hiraku Amemiya 雨宮拓 (p)
Guest:
Koichi Matsukaze 松風鉱一 (as, ts)

松風さんにわたしと同じ時期に師事していたSさんが、最近ではM.A.S.H.のライヴに飛び入りで参加もしていて(尊敬!)、そんな関係でつないで企画してくれたライヴ。接点がありそうでなさそうな、世界が同じようで違うような。

今回、松風さんはアルト(セルマー)とテナー(ヤナギサワ)。原田依幸さんとのデュオが出たとき、曲から発展させるのはいいけど何もないところのフリーって苦手なんだよなあ、と、松風さんが呟いていたことを覚えている。そんなわけなのでフリーを演奏している姿には不思議な印象を持つ。

ファーストセット、1曲目。森さんはアルト、松風さんはテナーから入ってアルト。同じアルトを吹いていると、ふたりの違いがあらわになって面白い。森さんは身体ごと飛翔し、シームレスに吹く。松風さんは構造を組み立てる。そのコントラストの中でドラムス、ピアノがクラスターを生成した。

2曲目。松風さんのアルトは以前のシャギーな音から可愛い音になったなと感じていたのだが、いやしかし、ここでは実に味のある音と松風節。聴いていてとても嬉しい。その間じっと考え込んでいた森さんがバスクラを吹き、やがて、テナーに持ち替えた松風さんと絡んだ。

セカンドセット、1曲目。松風さんはずっとアルト、森さんはバスクラ、アルト、フルート。雨宮さんがせりあがるようにホーンズに迫っていく時間がスリリングだった。

2曲目。松風さんのテナーのシャギーな音、対するは大沼志朗によるドラムス。それはまるで大ぶりな刀削麺を次々に鍋に投入するような、豪放ないくつもの塊だった。雨宮さん、森さんが参入し、しばらくして、いきなり潮目が変わった。雨宮さんはブギウギ風にも聴こえるピアノを弾いた。

Fuji X-E2、XF35mmF1.4

●M.A.S.H.
林ライガ vs. のなか悟空@なってるハウス(2017年)
リアル・タイム・オーケストレイション@Ftarri(2016年)
森順治+高橋佑成+瀬尾高志+林ライガ@下北沢APOLLO(2016年)
本多滋世@阿佐ヶ谷天(2016年)
M.A.S.H.@七針(2016年)
森順治+橋本英樹@Ftarri(2016年)
M.A.S.H.@七針(2015年)

●松風鉱一
渋谷毅オーケストラ@新宿ピットイン(2017年)
渋谷毅オーケストラ@新宿ピットイン(2016年その3)
松風鉱一カルテット+石田幹雄@新宿ピットイン(2016年)
渋谷毅オーケストラ@新宿ピットイン(2016年その2)
松風鉱一@十条カフェスペース101(2016年)
渋谷毅オーケストラ@新宿ピットイン(2016年その1)
渋谷毅エッセンシャル・エリントン@新宿ピットイン(2015年)
松風鉱一カルテット+石田幹雄@新宿ピットイン(2015年)
渋谷毅オーケストラ@新宿ピットイン(2014年)
5年ぶりの松風鉱一トリオ@Lindenbaum(2013年)
松風鉱一カルテット@新宿ピットイン(2012年)
渋谷毅オーケストラ@新宿ピットイン(2011年)
松風鉱一トリオ@Lindenbaum(2008年)
松風鉱一カルテット、ズミクロン50mm/f2(2007年)
原みどりとワンダー5『恋☆さざなみ慕情』(2006年)
松風鉱一『Good Nature』(1981年)
『生活向上委員会ライブ・イン・益田』(1976年)
カーラ・ブレイ+スティーヴ・スワロウ『DUETS』、渋谷毅オーケストラ
森山威男『SMILE』、『Live at LOVELY』 
反対側の新宿ピットイン
くにおんジャズ、鳥飼否宇『密林』


クリス・ポッター『The Dreamer is the Dream』

2017-06-22 23:06:48 | アヴァンギャルド・ジャズ

クリス・ポッター『The Dreamer is the Dream』(ECM、2016年)を聴く。

Chris Potter (ts, ss, bcl, cl, fl, ilimba, samples)
David Virelles (p, celeste)
Joe Martin (b)
Marcus Gilmore (ds, perc)

まるでケニーGかというようなスムースなサックス。いや別に腐しているわけではないのだが、入り方も音符のつなぎ方も徹底的にスムースであり、カッティング・エッジな音波ではない(物理的にも、比喩としても)。

それでいて聴いていてもまったく退屈にならず聴き惚れてさえしまう、クリス・ポッターの不思議。すんごく巧いんだろうな。

衝撃波でこちらの脳蓋を揺らしてくれなければ困るのだが(何が?)、それでもアレンジもソロもすみずみまで気が行き届いた音楽。なんど繰り返して聴いていても飽きない。しかしやっぱり、多少でもキテレツなほうが・・・。

●クリス・ポッター
『Aziza』(2015年)
クリス・ポッター『Imaginary Cities』(2013年)
ポール・モチアンのトリオ(1979、2009年)
ポール・モチアン『Flight of the Blue Jay』(1996年)


エルヴィン・ジョーンズ『At Onkel Pö's Carnegie Hall Hamburg 1981』

2017-06-22 07:09:01 | アヴァンギャルド・ジャズ

エルヴィン・ジョーンズ『At Onkel Pö's Carnegie Hall Hamburg 1981』(Jazzline、1981年)を聴く。

Carter Jefferson (sax)
Dwayne Armstrong (sax)
Fumio Karashima 辛島文雄 (p)
Marvin Horne (g)
Andy McCloud (b)
Elvin Jones (ds)

ジャズ・マシーンのライヴ発掘盤2枚組、しかも辛島文雄参加となれば聴かないわけにはいかない。『ピラニア』でのエルヴィンとの共演が1975年だから、もうその6年後である。

一聴して、さほど特筆すべきこともない。辛島さん以外のサイドメンは初めて聴くのだが、あまり個性を見出せない。来日時も、ジャズ・マシーンには大物も入れつつも期待の若手も参加させたりしていたのであり、他国でもそうだったのだろうか。

とは言え、エルヴィンのソロが鼓膜に届くとそれは嬉しいものである。はじめて新宿ピットインで観たとき最初の一音で心臓がでんぐり返った、そのインパクトは忘れることはない。この盤では「Antigua」でのドラムソロにテンションが高まる。

また、ピアノのバックで叩くエルヴィンのブラッシュワークの見事さはさまざまな盤で聴くことができるわけだが、ここでも、サックスが吹かず辛島さんのピアノを大きくフィーチャーした「My One and Only Love」での演奏では、その大きな姿を想像してしまう。

「花嫁人形(Doll of the Bride)」が「橋の人形(Doll of the Bridge)」と誤記されているのはご愛敬。

●エルヴィン・ジョーンズ
エルヴィン・ジョーンズ(1)
エルヴィン・ジョーンズ(2)
チコ・フリーマン『Elvin』(2011年)
ベキ・ムセレク『Beauty of Sunrise』(1995年)
ミシェル・ドネダ+エルヴィン・ジョーンズ(1991-92年)
ソニー・シャーロック『Ask the Ages』(1991年)
エルヴィン・ジョーンズ+田中武久『When I was at Aso-Mountain』(1990年)
エルヴィン・ジョーンズ『Live at the Village Vanguard』(1968年)、ジョージ・コールマン『Amsterdam After Dark』『My Horns of Plenty』(1978、1991年)
アルバート・マンゲルスドルフ『A Jazz Tune I Hope』、リー・コニッツとの『Art of the Duo』(1978、1983年)
高橋知己『Another Soil』(1980年)
菊地雅章+エルヴィン・ジョーンズ『Hollow Out』(1972年)
フィニアス・ニューボーンJr.『Back Home』(1969年)
藤岡靖洋『コルトレーン』、ジョン・コルトレーン『Ascension』(1965年)
ロヴァ・サクソフォン・カルテットとジョン・コルトレーンの『Ascension』(1965、1995年)
マッコイ・タイナーのサックス・カルテット(1964、1972、1990、1991年)
『Stan Getz & Bill Evans』(1964年)
ソニー・シモンズ(1963、1966、1994、2005年)


スティーヴ・コールマン『Morphogenesis』

2017-06-21 00:23:07 | アヴァンギャルド・ジャズ

スティーヴ・コールマン『Morphogenesis』(pi recordings、2016年)を聴く。

Steve Coleman’s Natal Eclipse:
Steve Coleman (as)
Jonathan Finlayson (tp)
Maria Grand (ts)
Rane Moore (cl)
Kristin Lee (vln)
Jen Shyu (vc)
Matt Mitchellt (pn)
Greg Chudzik (bs)
Neeraj Mehta (perc) (on 3, 4, 6, 7, 9)

昔からのM-BASEと同様の複雑なリズム、その上に組み上げられた複雑な構造物。

もちろんスティーヴ・コールマンはアクロバティックにカーヴをすれすれで曲がるアルトを吹く。それでも他のメンバーはきっちりとした方法論に沿って演奏を出し入れし、その都度、構造へと戻ってゆく。しかしその構造も重い鉄骨などではなく、軽量なマテリアルで精巧に組み上げられ、宇宙空間で上下左右へと動いてその姿を変え続けているようだ。

ダイナミズムの中で、複数の楽器によるユニゾンがあり、ジョナサン・フィンレイソンのトランペットや、クリスティン・リーのヴァイオリンが意思をもって逸脱し戻ってくる。それは聴いていてスリルがあり快感である。動きに重力を持たせようとするような、ジェン・シューのヴォーカルも良い。このような隙間の建築物サウンドに、マット・ミッチェルのピアノはとてもマッチしているように感じる。

●スティーヴ・コールマン

スティーヴ・コールマン『Invisible Paths: First Scattering』(2007年)
スティーヴ・コールマン+デイヴ・ホランド『Phase-Space』(1991年)
シンディ・ブラックマン『A Lil' Somethin', Somethin'』(1980年代後半~90年代前半)

●ジョナサン・フィンレイソン
ジョナサン・フィンレイソン『Moving Still』(2016年)
メアリー・ハルヴァーソン『Away With You』(2015年)
ジョナサン・フィンレイソン+ブライアン・セトルズ@6BC Garden(2015年)
ジョナサン・フィンレイソン『Moment & the Message』 (2012年)

●マット・ミッチェル
マット・ミッチェル『Vista Accumulation』(2015年)
ティム・バーン『You've Been Watching Me』(2014年)
ティム・バーン『Shadow Man』(2013年)


アンブローズ・アキンムシーレ『A Rift in Decorum: Live at the Village Vanguard』

2017-06-20 22:54:53 | アヴァンギャルド・ジャズ

アンブローズ・アキンムシーレ『A Rift in Decorum: Live at the Village Vanguard』(Blue Note、2017年)を聴く。

Ambrose Akinmusire (tp)
Sam Harris (p)
Harish Raghavan (b)
Justin Brown (ds)

何のギミックもない、カルテットでのライヴ2枚組である。おそるべき自信!しかし、それも当然すぎるほどの内容である。このときニューヨークにいた人が羨ましい。

なにしろアンブローズ・アキンムシーレのトランペットが魅力的すぎてくらくらする。最初の曲からくらくらして、何度繰り返して聴いてもくらくらする。ウェットでニュアンスを含み持ち、しかし過剰にもドライにもならず知的にコントロールされている。王座はこの人のためにある。部屋でひとりでスタンディングオベーションを贈りたい。

ジャスティン・ブラウンのドラムスも、いつもながらに、笑顔で空中に浮遊してするどいダンスを繰り広げているようだ。それにしても、ジャスティンも、他のふたりも、アキンムシーレの音楽を引きたてる側にまわっている。

●アンブローズ・アキンムシーレ
トム・ハレル『Something Gold, Something Blue』(2015年)
トム・ハレル@Village Vanguard(2015年)
アンブローズ・アキンムシーレ『The Imagined Savior is Far Easier to Paint』(2014年)
ジェン・シュー『Sounds and Cries of the World』(2014年)
タールベイビー『Ballad of Sam Langford』(2013年)
デイナ・スティーブンス『That Nepenthetic Place』(2010年) 
ミシェル・ポルタル『Bailador』(2010年)
アンブローズ・アキンムシーレ『Prelude』(2008年)
ヴィジェイ・アイヤー『In What Language?』(2003年)

●ジャスティン・ブラウン
アンブローズ・アキンムシーレ『The Imagined Savior is Far Easier to Paint』(2014年)
パスカル・ルブーフ『Pascal's Triangle』(2013年)
ジェラルド・クレイトン『Two-Shade』、『Life Forum』(2009、13年)
デイナ・スティーブンス『That Nepenthetic Place』(2010年) 
アンブローズ・アキンムシーレ『Prelude』(2008年)


齋藤徹+喜多直毅@巣鴨レソノサウンド

2017-06-19 01:18:58 | アヴァンギャルド・ジャズ

巣鴨のレソノサウンドに足を運び、齋藤徹・喜多直毅デュオ(2017/6/18)。

Tetsu Saitoh 齋藤徹 (b)
Naoki Kita 喜多直毅 (vln)

会場のレソノサウンドは、かつては病院だったそうだ。確かにガラスケースも水道もそのような雰囲気を残している。

そして今では、ガラスケースの中に、ニッケルハルパというスウェーデンの民族楽器が保管されている。手で持って演奏する弦楽器だが、弓や指で直接弦を弾くのではなく、鍵盤を押して音を出す。そして共鳴弦が12本もある。

最近ヨーロッパで齋藤徹さんが演奏したとき、セバスチャン・グラムスのコントラバスを借りたのだが、何とそれにも工夫して共鳴弦が張られていたという。よくわからないが観てみたい。

ファーストセット。最初はふたりとも弦で擦り、つぎに、テツさんがランニングベースのように指で時間を刻みはじめた。そして、エアのように音を出さない時間も、太鼓のようにヴァイオリンとコントラバスを叩く時間も、ドローンのようなサウンドが形成される時間もあった。テツさんは弦を途中で止め、弦や胴体全体を震わせるのではなく、ミクロな弦の震えの要素を取り出してみせてくれもした。やがてインプロは泣きの物語へと移行し、最後には祭のような雰囲気で場を包み込んだ。

セカンドセット。テツさんのアンゲロプロス映画をモチーフにした楽曲のように、哀しみからはじまる。それぞれ、弓と指とを使い分け、ときに遊びというのか、戯れというのか、はしゃぎというのか、そのような時間があった。音は離合集散する。収斂したときの和音にはぞくりとさせられるものがあった。サウンドは激しくなり、ダンスのようなときも、馬の疾走のようなときもあり、豊かさも強度も増してゆく。そして静かな場へと着地。

湿度がとても高い日で、喜多さんはチューニングのたいへんさを口にした。しかし、それも含め、周波数が互いのものから離れ、また並走し、そのスリリングな感覚が素晴らしかった。

Fuji X-E2、XF60mmF2.4

●齋藤徹
齋藤徹@バーバー富士(2017年)
齋藤徹+今井和雄@稲毛Candy(2017年)
齋藤徹 plays JAZZ@横濱エアジン(JazzTokyo)(2017年)
齋藤徹ワークショップ「寄港」第ゼロ回@いずるば(2017年)
りら@七針(2017年)
広瀬淳二+今井和雄+齋藤徹+ジャック・ディミエール@Ftarri(2016年)
齋藤徹『TRAVESSIA』(2016年)
齋藤徹の世界・還暦記念コントラバスリサイタル@永福町ソノリウム(2016年)
かみむら泰一+齋藤徹@キッド・アイラック・アート・ホール(2016年)
齋藤徹+かみむら泰一、+喜多直毅、+矢萩竜太郎(JazzTokyo)(2015-16年)
齋藤徹・バッハ無伴奏チェロ組曲@横濱エアジン(2016年)
うたをさがして@ギャラリー悠玄(2015年) 
齋藤徹+類家心平@sound cafe dzumi(2015年)
齋藤徹+喜多直毅+黒田京子@横濱エアジン(2015年)
映像『ユーラシアンエコーズII』(2013年)
ユーラシアンエコーズ第2章(2013年)
バール・フィリップス+Bass Ensemble GEN311『Live at Space Who』(2012年)
ミシェル・ドネダ+レ・クアン・ニン+齋藤徹@ポレポレ坐(2011年)
齋藤徹による「bass ensemble "弦" gamma/ut」(2011年)
『うたをさがして live at Pole Pole za』(2011年)
齋藤徹『Contrabass Solo at ORT』(2010年)
齋藤徹+今井和雄『ORBIT ZERO』(2009年)
齋藤徹、2009年5月、東中野(2009年)
ミシェル・ドネダと齋藤徹、ペンタックス43mm(2007年)
ミシェル・ドネダ+レ・クアン・ニン+齋藤徹+今井和雄+沢井一恵『Une Chance Pour L'Ombre』(2003年)
往来トリオの2作品、『往来』と『雲は行く』(1999、2000年)
齋藤徹+ミシェル・ドネダ+チョン・チュルギ+坪井紀子+ザイ・クーニン『ペイガン・ヒム』(1999年)
齋藤徹+ミシェル・ドネダ『交感』(1999年)
久高島で記録された嘉手苅林昌『沖縄の魂の行方』、池澤夏樹『眠る女』、齋藤徹『パナリ』(1996年)
ミシェル・ドネダ+アラン・ジュール+齋藤徹『M'UOAZ』(1995年)
ユーラシアン・エコーズ、金石出(1993、1994年)
ジョゼフ・ジャーマン 

●喜多直毅
ハインツ・ガイザー+ゲリーノ・マッツォーラ+喜多直毅@渋谷公園通りクラシックス(2017年)
喜多直毅クアルテット@幡ヶ谷アスピアホール(JazzTokyo)(2017年)
喜多直毅・西嶋徹デュオ@代々木・松本弦楽器(2017年)
喜多直毅 Violin Monologue @代々木・松本弦楽器(2016年)
喜多直毅+黒田京子@雑司が谷エル・チョクロ(2016年)
齋藤徹+かみむら泰一、+喜多直毅、+矢萩竜太郎(JazzTokyo)(2015-16年)
うたをさがして@ギャラリー悠玄(2015年)
http://www.jazztokyo.com/best_cd_2015a/best_live_2015_local_06.html(「JazzTokyo」での2015年ベスト)
齋藤徹+喜多直毅+黒田京子@横濱エアジン(2015年)
喜多直毅+黒田京子『愛の讃歌』(2014年)
映像『ユーラシアンエコーズII』(2013年)
ユーラシアンエコーズ第2章(2013年)
寺田町の映像『風が吹いてて光があって』(2011-12年)
『うたをさがして live at Pole Pole za』(2011年)


飽きもせずに蒲田ののんき屋と金春本館と直立猿人

2017-06-19 00:36:03 | 関東

いろいろと重要な話もあり、編集者のMさん、OAM(沖縄オルタナティブメディア)のNさんと蒲田で合流。今回は(わたしだけが)未踏の京急蒲田を攻めることにした。

なんでもずいぶん開発が進んで、道が小奇麗になったり、古くからの居酒屋が消えたりといった変化があったとのこと。ここにもかつてハモニカ横丁があって、いまは数件の居酒屋を残すのみ。

JR蒲田の方に向かう商店街には、妙に何軒も安いCDやDVDを売る店があって、どうやら空いた店舗がイベントスペースになっているという事情があるのだった。また、さすがというべきか、十足千円の靴下が売られていた。買えばよかった。

■ のんき屋

古くからある居酒屋で、平日の夜遅くともなればかなり混雑するという。この日は土曜日の夕方、客はまだほとんど入っていなかった。串とかゲソとかアジフライとか。混んでいるほうが気分がアガりそうである。

■ 金春本館

てっきり「きんしゅん」と読むのかと思っていたのだが、違った。「こんぱる」である。餃子のメッカ・蒲田にあって、ニーハオとならぶ名店である(たぶん)。普通に羽根付き餃子と水餃子。特筆すべきことはにんにくダレの味であって、かなり旨い。ナマコ餃子なるものもメニューに書かれていて、そそられたのだが頼まなかった。今度こっそり食べることにする。

■ 直立猿人

数年前に新しいマスターに代わって、元気に営業している。3階にのぼる階段の水平が取れていなくてちょっと怖い。

大声でしゃべらなければいい感じで、いい雰囲気である。ビル・エヴァンスだとか、グラント・グリーンだとか、ジミー・スミスだとか、カイ&J.J.だとかのLPがかかっていた。

それにしても蒲田に行くたびに、次に入りたい店が浮上してきてしまうのだった。ベトナム料理店にもまだ入っていない。しかし身体はひとつ、時間は有限。

●蒲田界隈
チンドン屋@蒲田西口商店街
飽きもせずに蒲田の八重瀬とスズコウ
飽きもせずに蒲田の三州屋と喜来楽(と、黒色戦線社)
飽きもせずに蒲田の東屋慶名
飽きもせずに蒲田の鳥万と喜来楽
蒲田の鳥万、直立猿人
蒲田の喜来楽、かぶら屋(、山城、上弦の月、沖縄)
蒲田のニーハオとエクステンション・チューブ
「東京の沖縄料理店」と蒲田の「和鉄」
庵野秀明+樋口真嗣『シン・ゴジラ』
道場親信『下丸子文化集団とその時代』