この劇団の醸し出す雰囲気が好きだ。どんな劇でもバックに流れているのは人間の孤独、喜び、哀しみ、諦観すなわち人生そのものすなわちポエムである。
ところが今回はウイングフィールドという劇場がそうさせたのかわからないが、劇でもドラマ部分はほとんどなく、詩劇とでもいおうか、まさに全編ポエムである。ポエムを感じさせるというものではなく、ダイレクトにポエムである。
別に、問題があるわけではないが、今回は走馬燈を意識したのか(パンフレットより)、一瞬に漂う人の心を切り取っており、その漂うイメージが強く、人生の苦悩の部分はどれほど強く描かれない。そのため、見終わっての感動部分がいつもほどではない、と感じるのだ。
でもこのタッチも好きなんだなあ。人生って、それほど突き詰めて感じないで、風に任せてそよぐのでもいいのではないだろうか。
neco.氏は今、充電しているのではないか。ターニングポイント、と取れないこともない。
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