普通、演劇を見るとき冒頭で関係者は諸注意を言う。ふと気づくと、肉付きのいい足をさらした女性が観客をを睨んでいる。そしてこの彼女が諸注意を言う。
付けまつげをしている人は取ってください。心臓のペースメーカーをつけているひとは外してください。(でもそんなことしたら死んじゃうかも、、)とか、思い切り失礼で怖い発言を観客に投げつける。でもそれはほんの序の口だった、、。
それにしてもなあ、あんなかわいい女の子が卑猥語を大声で連発するなんて、恥ずかしくねえんだろうか、とも思ったが、だんだん逆のこれが俳優たちのストレス解消になっているのではなかろうか、と思い始める。それほど日常とは全く違う異次元空間が目の前にある。
何とかストーリーはかろうじて追うことができたが、なんだかやはりわからないなあ。こんなお年寄りに即分かられてたまるか、といった坂本の声も聞こえてきそうだが、まあ慣れてくるとこの異色な劇もまともな道に収まっていそうなラストであった。さんざん観客を困らせておいて、最後は逃げたのではないか、と僕なんかは思ってしまったが、あのラストの明るさに別に意味はないのであろう。
まだ若い劇団だ。俳優も作者も若い。若さだけでつないでやっているといった感じでもある。でも本当は作者の意思もところどころ見える。まともに本を書いているのである。どう受け取るか、それは観客の志し一つだろう。
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