学生による演劇だけど、この六風館は作品選択のセンスの良さ、プロ並みの演技力、そしてカッコよさが抜群でいつも楽しみにしている。今回は大阪市内での公演で本当にありがたい。というのも、実は今日は夜の公演もあり、珍しい演劇のはしごなんであります。
そして「わが町」、、。名作だ、映画化もされたとは知ってはいたけど、ここまでの秀作とはいざ知らず、ホントぶったまげた。
一幕、二幕と、どこにでもある市井の人たちの日常を描いている。誰にでも思い当たる生活の日々。若い人でも老いた人でも思いは一緒だろう、、。
そして三幕になると、一挙人生の重さが我等にのしかかる。避けて通れない人の死である。その墓場から死者による生者への思惑が語られる。でもそれは詮方ないこと、一方通行なのである。死者から自分の生きたその瞬間を覗くのはとても過酷であるということ、、。
この三幕が僕のように長年人生の歳月を過ごした者にさえ重く降りかかる、、。この幕の出だしから急にせきを切ったように怒涛の号泣が始まり(とはいえ、声を押し殺して)、いやあ、久々に演劇で大泣きしました。泣いちゃいました。この経験はおそらく忘れないだろう、、。
素晴らしい作品でした。六風館、ありがとう。
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