現在放送中のドラマ『半沢直樹』が面白くて、原作を読み始めました。
「やられたらやり返す、倍返しだ」が決めセリフですが、原作はもっとみごとに倍返しどころではありません。
現実には絶対出来ないだろう・・・と思うけど、悪い事は悪い!としっかり伝える。実にすっきりします。
ちょっとやりすぎ?と思えるようなところもあるのですが、新野剛志さんの解説の一文で納得。
『池井戸潤は人間を描いている。・・・・矛盾するかもしれないが、本書で池井戸潤が一番描きたかったのは、行員を幸せにすることができない銀行という組織ではなかったのかと思う。真っ当な人間をも歪めてしまう銀行という組織。その見えざる力を鮮明にあぶりだすため、主人公の半沢にも感情移入を阻むほどの行動をとらせる必要があったのだ』
読者の感情移入を阻む行動があるからこそ、よりリアルに感じるのかも・・・。