ぷ~さんのブログ

観劇、読書、趣味の手作りなど、日常で感じたことを書き込んでいきます。

少年H

2013-08-18 15:54:30 | 映画

先週末、出かけた帰りに映画を観ようと思ったのだけど、残席わずかで前方席しかなく断念。

なので、今日朝一番の回を観に行ってきました。

随分前に『少年H』の原作を読んでいたので、映画は絶対観たかったのです。小説同様、良い作品でした。

戦争・・・人間を人間でなくしてしまう。例えば少年Hこと肇くんが、海外から来た絵葉書を友達に見せたことがきっかけで大変なことになってしまう。
今だったら何でもないこと、普通のことなのにそんな事も許されない社会。
子ども達の心も傷つけられる。そんな二人が謝る姿に涙がこぼれました。

軍国主義がどんどん強まる中で、非国民と言われ中学の先生にも殴られる。
でも、終戦となったとたん、そんな先生が別人のように変わってしまう。

後半でHの父盛夫さんが無気力になってしまう。
何を目標に、どうやって生きて行ったらいいのか、父だけでなく少年Hも方向性を見失うようになる。

それでも少年Hも父親も、新たな一歩を踏み出していくところに希望を感じてほっとする。

母親の信仰心にHが反発する場面があるのだけど、Hの心理がよくわかる。私も疑問を投げつけてしまうと思う。ある意味、強い母なんだろうけど。

水谷豊さんの子どもと向き合う姿勢が、とても良かったです。怒るのでなく諭していく姿が素敵でした。

神戸の空襲場面がとても怖かった。早く逃げて~~と、心で叫んでしまいました。

人間の心をなくしてしまう戦争。絶対に繰り返してはならない。

コメント
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