浅草、浅草寺境内に『中村座』の小屋を建てて、歌舞伎を演じる。1度は観に行きたいと思っていたのですが、今日出かけてきました。
演目は『仮名手本忠臣蔵』。元々は人形浄瑠璃(文楽の前)の演目らしい。この演目、かなり長いイメージがありまして・・・・予想通り、A・B・C・Dと4つの演目に別れています。もちろん、全部忠臣蔵よ。こうなると、本当は全部観たいのよ。でもね~~~~時間もないし、なによりお金もないのさ~~~~仕方がない4つから1つ選ばないといけない。迷いましたよ~~~、だって、どの場面かよく分からないんだもん。で、解説にあった『若手が演じる、めったに演じることのないレアもの』という表現に惹かれまして、Cプロです。
結果、大正解でした。だって、私のご贔屓の七之助さんの見せ場がいっぱいだったのですから~~~~~~~~。文楽での忠臣蔵は何度かみているはずの私・・・・・観ながら、『あっこの場面、知っているぞ』って思うときもありまして、とってもとっても楽しめました。
ストーリーは書くと、すっごいややこしいので書きません。とにかく皆が知っている忠臣蔵です。私が今日観たのは、松の廊下の刃傷事件が起きるまでのいきさつと、事件が起きてから討ち入りに行く手前までです。
歌舞伎だと、吉良とか浅野とか大石内蔵助とか、よく知っている人たちの名前が微妙に違うんです。
浅野内匠頭→塩冶判官(えんやはんがん)
吉良上野介→高師直(こうのもろなお)
大石内蔵助→大星由良之助(おおぼしゆらのすけ)・・・・となるわけです。
Cプロは、由良之助の子、力弥と加古川本蔵の娘、小浪の恋が絡んでくるんですね。その小浪が七之助さんで、小浪の母に勘三郎さん。この二人は実の親子でなく、継子と継母なのですが、とっても仲が良いのです。あだ討ちのために、結婚が破談になりそうになるのだけど、これをなんとかまとめようと必死になる母、勘三郎さん。結局、父本蔵の命と引きかえに、祝言をあげるのだけど、すぐに討ち入りで一緒にいられるのは一晩だけ。そのせつない恋心を七之助さんが演じます。ちなみに相手の力弥は勘太郎さん。
七之助さんの白無垢姿が・・・・・・・・たまらなくキレイでした。ホレボレですよ~~~母の勘三郎さんはどんな気持ちなんだろう・・・・なんて、時々思ったりもしました。
高師直に弥十郎さん、これが本当に本当に、憎たらしい吉良の役でね~~~判官は勘太郎さんなのだけど、鮒大名と馬鹿にされてこらえるシーンは辛かった。でも、こらえきれずに、刀を出して切りつけちゃうのよね。(勘太郎さん2役です)
勘太郎さん、どの役もとっても凛々しくて素敵でしたよ。
由良之助は橋之助さん、これがカッコいいんだ~~~~橋之助さんも実は2役やってます。書くと長くなるから、書きませんけど・・・・・
今日も長い観劇レポになりました。とても書ききれないわね。だって、11時開演で4時終演だったのですよ。5時間の演目、まとめるのは無理だわ(笑)
じゃぁ、建物の話を最後にします。靴をぬいであがる劇場なんです。私は椅子席なので、椅子の下に荷物が置けます。サイド席だったので、ちょっと観ずらかった隣のおばさんが前のめりになるし・・・・
お大尽席っていうのがあります。2階の正面4席で、肘掛け座椅子があり、休憩のたびに食事やらおやつらが運ばれてきていました。いわゆる、時代劇のお殿様が座って観ているかんじなの。帰りに分かったのだけど、この席にいる4人は電動人力車みたいなので、送迎もあります。拍手で送られるんだよ。ちょっと恥ずかしいよね~~
写真は劇場入り口です。↓これは、入り口上の、中村座の家紋。