君が望む永遠:アイロニーとしての穂村シナリオ

2009-06-09 18:42:28 | 君が望む永遠
君が望む永遠の主人公に対する「ヘタレ」「感情移入できない」という評価についての記事も、いよいよ大詰めとなってきた(「ヘタレに関する受容分析」、「孝之が『ヘタレ』と評価される要因」、「『感情移入』の問題に向けて」、「真版 なぜ『感情移入』できないのか」)。よってここでは、サブキャラシナリオの話へと繋がるこの草稿を先に提示しておきたい。なお、内容そのものには大して意味はなく、このような記事を構想していたとあらかじめ示すのが目的であることをお断りしておく(この一部が「確信犯的選択と懲罰」へと繋がる)。ちなみに、元の日付は“2008-06-29 16:33:04”となっている。


アイロニー(ひぐらし完全ネタバレ)繋がりにて。
以前、「穂村シナリオの「情念」」でそれが調教ゲームのアンチテーゼになっていると書いたが、今回はそのことについて少し詳しく述べたいと思う。



穂村シナリオの展開はかなり悲惨なものだが、一方でおそろしく滑稽でもある。そのあたりは「穂村シナリオ斬り」で触れたが、監禁された状態から逃げたにもかかわらず、水月と慎二がくっついた程度でまた監禁状態に戻るという意味不明のことをやってのけている。なぜ逃げないのか?という疑問。借金。ここまでは単なる理論的な疑問。

しかし、身体改造や女装はプレイヤーを引かせるのが狙いとしか思えない。なぜそのようなシナリオを混入したのか。

ある意味でその感覚のズレに。

そのような選択肢を選んだ時点でプレイヤーも共犯関係にあるということ。

調教ゲームにハマり込んで犯罪を犯した人間を更生させるのにこのシナリオが使えるのでは?というシュールな発想すら。

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