高学歴ワープア、教育系動画、儒風亭らでん

2023-11-24 12:05:08 | Vtuber関連

儒烏風亭らでん語りの続き、はぁじまぁるよぉ~。

 

前回の彼女に関する覚書では、「Vtuberというサブカルの中でも新奇でニッチな存在が、ハイカルチャーの素養を持ってそれとの橋渡しを行う」という視点だった。それをここでは別の可能性、つまり「高学歴ワープア」と呼ばれる人たちの(副)収入源としての活かし方を取り上げている。

 

【覚書3】

らでんのような立ち位置は、様々な人たちにとって可能性を切り拓くことにもなりうる(もちろんあのレベルでのプレゼンは難しいにしても)。

 

国の政策としてのポスドク量産とその失敗。高学歴ワーキングプア、つまり学歴や知識はあるが、それへの投資額に見合った職業に就けず、大学の非常勤講師など教育系のアルバイトで食いつないでいる状況の人たち=社会的損失(以前書いた日本近世仏教史研究者の西村玲の話。あるいは「教養」が軽視され「ファスト教養」に飛びつくマインドの必然)。

 

もちろん本質的には、そういう職についてる人たちへの待遇改善、すなわち同一労働同一賃金といった仕組み上の変化が一番大事(メンバーシップ型からジョブ型への変化ともリンクする)。

 

だが、経済衰退と増税による不安により、既得権益へのしがみ付きが起こっている状況で、そういった変化が短期的に生じる可能性は極小。

 

らでんに限らないが、興味はあるが今一歩踏み込むまでの気持ちや時間がないとか、あるいは中高年の学びなおしのニーズなど、そこかしこに需要はある(この点、らでんは落語や名産品などのご当地ネタにも詳しいので、年齢層が高い人への対応力も高そうなの強い)。

 

英語や中国語、スペイン語など外国語がいける人は、海外向けに発信するのはどんとんやっていった方がよいかも(Atsueigoとかだいじろーとか)。まあこの辺は急速に増えてきているし、アプリの発達なんかもあるので、そう遠くない将来レッドオーシャンにはなると思うけど、そこに専門分野への興味誘導とか、日本で観光したい人向けの話とか、何かしら付加価値をつければまだまだ戦える余地はあるんじゃないか?

 

他にも厳し目のものあれこれ。学芸員は、なってしまえば大丈夫だが、そもそもなれる人は一握りのエリートであり、資格取っても就職できないっす、というケースがままある。図書館司書は、資格を取る人はそれなりにいるが、地方自治体の嘱託職員で短期雇い止めになったりするので、こちらも安定しなかったりする。

 

あるいはちょっとカテゴリーが変わるが、声優もかなり厳しいことはよく知られている。門戸は広いが将来性は厳しく、セカンドキャリアの教育をしておかなければ、死屍累々になるもの(実際、ホロライブに限っても声優がVtuberを始めたケースは複数あり。比較的シナジーが見込めるので入口としてはハードルが低いのだろう)。

 

まあこういった事例を見ていると、そもそも日本のキャリア教育の貧困に思い当たり、キャリアコンサルタントでない人たちに学校で進路指導を任せ、親は別に知識があるわけでもないため、古いキャリア観にしがみつくか、あるいはやりたいようにやりなさいの間で揺れ動くぐらいしかない窮状は何とかした方がええって話は間違いなくある(誰か特定の人間が悪いというより、まさにシステム的機能不全・・・)。

 

ただ、司書とかは自分の持ち味を活かすのは結構難しいかも。その場所(図書館)に行く意味とは・・・てなるし。

自分がいってた大学はクソでかい図書館があり、よく中央図書館の研究書庫地下2階で調べものをしている時は、まるでラボというか迷宮にでもいるワクワク感があった。移動書架なんて、まんまドラクエ5のアレだったしwそれを動かしながら、居並ぶ『四庫全書』を目の当たりにした時の畏敬の念にも似た感動ね。まあ『大漢和辞典』とか『Encyclopedia of Islam』とかもよくお世話になったけど、存在感という意味では四庫全書に勝るもんは無かったワ。ただ、明代の文章とか読んでると、大漢和辞典に載ってない簡体字とか普通に出てくるので、その時の学部時代の絶望感といったらなかったわい( 。∀ ゜)

 

まあ司書の人は、書店のポップアップ的に、お勧め図書の紹介とかがええんかね?流行りのものとちょっと古いものを上手く組み合わせる、例えば今流行っているものと、それが影響を受けたと言われる作品を両方紹介しつつ、時代の変化や作家性の違いに言及する、とかおもしろいかもね。

(話がどうでもいい大学時代の思い出語りになってまとまらんくなったので放棄)


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